採用代行 / 採用の課題

外国人採用に踏み出せない|「分からないから動けない」を、在留資格・言語・受け入れの三つに分けて、専門家と一緒に一歩ずつ進める

公開 2026-09-13

人が採れない。外国籍の候補者からの応募もある。ただ、在留資格の手続きが分からない、日本語がどこまで要るか決められない、社内が受け入れられるか不安。「よく分からないので、今回は見送り」を繰り返している。結論を先に書くと、外国人採用に踏み出せないのは、「分からないこと」が一つの大きな塊に見えているからです。「在留資格」「言語」「受け入れ」の三つに分ければ、それぞれに専門家、判断の型、設計の型があります。在留資格は専門家(行政書士など)に確認し、言語は役割から決め、受け入れは日本人の採用と同じ型に外国籍に特有の項目を足します。三つに分けて、専門家と一緒に、一歩ずつ進めます。外国籍候補者へのスカウトは外国籍候補者へのスカウトに、海外拠点の採用は海外拠点の採用を国内の代行に出せるかにまとめています。在留資格・労務・法令上の扱いは、専門家(行政書士、社労士、弁護士)と公的機関の案内で確認します。

踏み出せない構造

外国人採用に踏み出せないのは、次の構造で起きます。

構造起きていること
「分からない」が一つの塊在留資格も言語も受け入れも、全部が「分からない」で、どこから手を付けるかが無い
在留資格の手続きへの不安「手続きを間違えると会社が困る」と思い、動けない。専門家に相談していない
言語の要件が決まっていない「日本語が完璧でないと」と思っているが、役割に本当に要る言語の水準を考えていない
社内の受け入れへの不安「現場が受け入れられるか」「意思の疎通ができるか」で、現場に聞かずに止まっている
過去の失敗や、聞いた話「知り合いの会社で、外国籍の社員がすぐ辞めた」で、自社の設計を考えずに避けている
経路を知らない外国籍の候補者がどこにいるか、どう探すかを知らない
「特別な採用」だと思っている日本人の採用と全く違うものだと思い、既存の型が使えないと感じている

構造の大半は、「分けていない」ことです。分ければ、それぞれに対処があります。

最初に整理する三つ

外国人採用を考えるとき、最初に三つに分けて整理します。

分ける項目中身誰と進めるか
在留資格採用する役割で、どの在留資格が該当するか。手続きは何か。会社が何を用意するか専門家(行政書士など)、公的機関の案内
言語役割で、どの言語が、どの水準で要るか。日本語か、英語か、他の言語か。読む・書く・話す・聞くのどれが要るか現場の責任者、人事
受け入れ社内の受け入れの体制。言語の支援、生活の支援、社内の理解、教える型現場の責任者、人事、経営者

三つは、それぞれ独立して整理できます。在留資格が分からなくても、言語の要件は現場と決められます。言語が決まっていなくても、受け入れの体制は設計できます。

「全部が分かってから動く」ではなく、「三つを並行して、一つずつ整理する」形にします。

在留資格の考え方と専門家への相談

在留資格は、法令の領域です。会社が独自に判断せず、専門家と公的機関の案内で確認します。

役割から、該当する在留資格を確認する。 採用する役割(業務の内容)によって、該当する在留資格が変わります。「この業務なら、この資格」の対応は、専門家に確認します。役割の記述(ジョブディスクリプションがない)があれば、専門家に渡せます。

候補者の現在の在留資格を、事実として確認する。 既に日本にいる候補者は、現在の在留資格と期限を持っています。「この資格で、この業務ができるか」「変更や更新が要るか」を、専門家に確認します。確認は、法令上の扱いに沿って、候補者に不利益が出ない形で。

会社が用意するものを、確認する。 手続きに、会社側の書類や情報が要ることがあります。何を、いつまでに用意するかを、専門家に確認します。

手続きの期間を、採用の期間に入れる。 手続きには時間がかかります。内定から入社までの期間に、手続きの期間を見込みます。期間の目安は、専門家と公的機関の案内で確認します。

相談する専門家を、決めておく。 行政書士など、在留資格を扱う専門家。最初の相談で、「自社の役割で、どういう在留資格が該当し、手続きに何が要り、どのくらいかかるか」を聞きます。

法令の変更に、追従する。 在留資格の制度は変わります。専門家と公的機関の案内で、最新の扱いを確認します。

在留資格の要点は、「会社が独自に判断しない」ことです。専門家に相談することで、「分からない」の大半は「確認すれば分かる」に変わります。

言語の要件の決め方

言語の要件は、役割から決めます。「日本語が完璧でないと」は、役割を見ていない要件です。

確認すること決め方
役割で、誰と、どの言語で話すか顧客と日本語で話す役割か、社内だけか、社内も英語で回るか。現場の責任者に聞く
読む・書く・話す・聞くのどれが要るか「話す・聞く」は要るが「書く」は最小限、のように分ける。「全部完璧」を要件にしない
水準を、観察できる言葉で「日本語の資格〇級」ではなく、「顧客との打ち合わせで、内容を理解し、自分の意見を伝えられる」「社内のチャットで、業務の連絡を読み書きできる」のように、場面で
入社後に伸ばせる部分「話す」は入社後に伸びやすい。「業務の専門用語」は教えられる。入社時点で要るものと、入社後に伸ばすものを分ける
会社側の言語の対応社内の資料、マニュアル、会議を、多言語にするか、日本語のままで支援するか。会社側の対応で、候補者に求める水準が変わる
面接での確認の仕方面接を、役割で使う言語で行う。「打ち合わせの場面」を面接で再現し、理解と発言を見る

言語の要点は、「役割で本当に要る水準」を、場面で決めることです。「完璧な日本語」を要件にすると、役割に合う人を落とします。「日本語は不要」と決めつけると、入社後に困ります。

言語の水準は、面接で実際の場面を再現して確認します。資格の等級だけでは、場面での運用は分かりません。

エラベルの見解

相談で最も多い失敗は、「外国籍の候補者から良い応募があったが、『在留資格の手続きが分からない』で見送り、その後も見送り続けた」というものです。専門家に一度相談すれば、「この役割なら、この資格が該当し、手続きはこう、期間はこのくらい」と分かることでした。相談しなかったので、「分からない」のまま、何人も見送りました。最初の一人の前に、専門家に一時間相談する。それだけで、次からは「確認すれば分かる」になります。

見ていて差がつくのは、担当者が「三つに分ける」ところから入るかどうかです。「外国人採用は難しいですね」で止まる担当者と、「在留資格は専門家に、言語は現場と役割から、受け入れは既存の型に足す。三つを並行して整理しましょう。専門家をご紹介できます」と、分けて動かす担当者がいます。後者は、「分からない」を「確認する」に変えます。

発注側にできるのは、「分からないので見送り」の前に、専門家への一時間の相談を入れることです。

社内の受け入れの設計

受け入れは、日本人の採用の受け入れの型(候補者体験が悪いまま放置されている、入社後の型)に、外国籍に特有の項目を足します。

項目設計
最初の一か月の予定日本人と同じ型。何を、誰と、いつまでに。書面で、役割で使う言語で
教える人一人決める。言語の支援ができる人か、言語の支援を別に用意するか
言語の支援業務の専門用語の一覧、社内の資料の多言語化(要る範囲で)、日本語の学習の機会の提供(制度は社内の規程に沿って)
生活の支援住まい、銀行、役所の手続き、医療。会社がどこまで支援するかを決める。支援の内容と法令上の扱いは専門家に確認
社内の理解受け入れる部署に、事前に説明する。「なぜ採るか」「どう接するか」「言語で困ったときの対応」。「特別扱い」ではなく「同じ社員」として
文化や習慣の違い宗教、食事、休日の考え方など、本人に確認し、対応できる範囲を決める。私的な事情への踏み込みは、法令上の扱いに沿って
相談の窓口業務の相談と、生活の相談の窓口を分ける。外部の相談窓口を併用する会社もある
評価と処遇日本人と同じ仕組み。言語の水準を理由にした不利益な扱いは、法令上の扱いを専門家に確認
在留資格の更新の管理期限の管理と、更新の手続き。専門家と連携して、会社が把握する

受け入れの要点は、「日本人と同じ型を基本に、特有の項目を足す」ことです。「外国籍だから特別」と分けすぎると、社内で孤立します。「同じ」と決めつけて特有の項目を無視すると、生活と言語で困ります。

受け入れる部署への事前の説明が、定着を左右します。説明が無いと、現場は「どう接すればよいか分からない」で距離を置きます。

経路と見極め

外国籍の候補者に届く経路と、見極めの観点です。

経路。 外国籍の人材に特化した媒体や紹介会社、留学生向けの経路(学校のキャリアの窓口など)、社員の紹介(外国籍の社員の知り合い)、一般の媒体とスカウト(国籍で絞らず、役割と言語の要件で)。媒体や紹介会社の仕組みは、各社の公式の案内で確認します。

求人票。 役割、言語の要件(場面で)、在留資格に関する会社の対応(手続きの支援の有無)、受け入れの体制(言語と生活の支援)、働き方の実態。役割で使う言語で書くか、多言語で書くか。

見極めの観点。 日本人と同じ観点(役割の記述から)に加えて、言語の水準(面接で場面を再現)、日本での就労の意向と期間の希望(事実として確認)、文化や習慣の違いへの対応(本人の希望を聞く)。

聞いてはいけないこと。 国籍や出身を理由にした選考、私的な事情への踏み込みは、法令上の扱いがあります。専門家に確認のうえ、面接官に共有します。在留資格の確認は、法令上の扱いに沿って、事実として。

内定から入社まで。 在留資格の手続きの期間を見込み、その間の接点を持ちます。手続きの進み具合を、専門家と連携して本人に伝えます。

経路と見極めの要点は、「国籍で絞らず、役割と言語で見る」ことと、「在留資格は事実として専門家と確認する」ことです。スカウトでの考え方は外国籍候補者へのスカウトに書いています。

外注する場合の範囲

外国人採用に踏み出せない問題を、採用代行に出す場合の範囲です。

出せる工程。 三つ(在留資格・言語・受け入れ)に分けた整理の進行、専門家(行政書士など)の紹介と橋渡し、役割の記述の作成(専門家に渡す形で)、言語の要件の現場との整理(場面で)、求人票(言語の要件、会社の対応、受け入れの体制を含む)、経路の設計と運用、面接での言語の確認の場面の設計、見極めの観点と質問、面接官向けの一枚(聞いてはいけないことを含む、専門家の確認を経て)、受け入れの型の案(特有の項目を含む)、受け入れる部署への説明の資料、内定から入社までの接点、在留資格の更新の管理の型(専門家と連携)。

社内に残す判断。 外国籍の人を採る決定、役割と言語の要件の決定、受け入れの支援の範囲の決定(生活の支援、言語の学習など)、在留資格に関する会社の対応の決定(専門家との連携)、判定、内定、受け入れる部署の指名。

外注の効きどころ。 外国人採用は、「分からない」で止まっている会社が多く、担当者が三つに分けて、専門家を橋渡しし、既存の型に特有の項目を足せば、動き始めます。担当者は複数の会社の外国籍の採用を見ているので、「この役割なら、言語はこの水準で」「受け入れでここが詰まりやすい」の型を持ち込めます。ただし、在留資格と法令上の扱いは、担当者も専門家に確認します。

外注しても動かない場合。 経営者が「外国籍は不安」で決めない、現場が受け入れの説明を受けない、専門家への相談を認めない。社内の判断で、代行を替えても直りません。

外国人採用は、三つに分けて、専門家と一緒に進めれば、踏み出せます。外注は、分ける手順と、専門家との橋渡しを持ち込む手段です。

エラベルの見解

担当する側から見ると、外国人採用の相談で最も多いのは、「言語の要件が『日本語が完璧』になっている」ことです。役割を見ると、社内のチャットと週に一度の会議で使うだけで、顧客との日本語のやり取りは無い。「完璧」は、役割に要らない水準でした。

「役割で、誰と、どの言語で、読む・書く・話す・聞くのどれを」と場面で決めれば、要件は「社内の業務の連絡を読み書きでき、会議で内容を理解して発言できる」になります。この水準の候補者は、「完璧」の水準の候補者より、はるかに多くいます。

発注側にできるのは、「日本語が完璧」を、役割の場面で書き直すことです。

まとめ

よくある質問

在留資格の手続きを、会社がやらないといけませんか

手続きの主体と、会社が用意するものは、在留資格の種類と状況によって違います。会社が独自に判断せず、専門家(行政書士など)と公的機関の案内で確認します。最初の一人の前に、専門家に「自社の役割で、どの在留資格が該当し、手続きに会社側で何が要り、どのくらいかかるか」を一時間相談すれば、「分からない」は「確認すれば分かる」に変わります。手続きの期間は、内定から入社までの期間に見込みます。

日本語がどのくらいできれば、採ってよいですか

役割で決めます。「誰と、どの言語で話すか」「読む・書く・話す・聞くのどれが要るか」を現場の責任者と整理し、水準を場面で書きます(「顧客との打ち合わせで内容を理解し意見を伝えられる」「社内のチャットで業務の連絡を読み書きできる」など)。入社後に伸ばせる部分(話す、業務の専門用語)は、入社時の要件から外します。面接で、役割で使う場面を再現して確認します。「日本語が完璧」は、役割を見ていない要件で、合う人を落とします。

現場が「外国籍の人を受け入れられるか不安」と言います

受け入れる部署に、事前に説明します。「なぜ採るか」「どう接するか(同じ社員として)」「言語で困ったときの対応(専門用語の一覧、支援の窓口)」「文化や習慣の違いへの対応の範囲」。説明が無いと、現場は「どう接すればよいか分からない」で距離を置き、本人は孤立します。日本人の受け入れの型(最初の一か月の予定、教える人、毎日の接点)を基本に、言語と生活の支援を足せば、現場の不安の大半は「分からない」から来ていたと分かります。