スカウト代行 / リクルートダイレクトスカウト
リクルートダイレクトスカウトのスカウトテンプレートの作り方
リクルートダイレクトスカウトの文面を設計するとき、最初に決まってしまう制約があります。送り手は候補者が誰なのかを知らない、という制約です。求職者向けサイトの質問欄には、企業やエージェントが検索する際に表示されるのはレジュメの基本属性やスキル、職務経験などで、氏名、生年月日、住所など個人を特定できる情報は表示されず、スカウトに返信した際に初めて開示されると書かれています。この記事では、匿名のレジュメだけで書く文面の実例を、選考前提で会う型、情報交換から始める型、返信後の最初のチャットの三つに分けて示します。以下は2026年9月23日時点で公式サイトに記載されている内容に基づいており、企業・法人向けサイトのフッターには Indeed Recruit Partners Co., Ltd. と記載されています。
文面に使える材料と、使えない材料を分けておく
例文に入る前に、差し込みに使える項目を決めておきます。見えるのは職務経験、スキル、基本属性までで、氏名、生年月日、住所は見えません。テンプレートの変数に入れてよいものと入れないものを、使い方と合わせて整理しました。
| 項目 | 文面での扱い | 使い方・避け方 |
|---|---|---|
| 担当してきた業務や役割 | 使える | 冒頭で、レジュメに実際に書かれていた語のまま引く |
| 経験した業界・職種 | 使える | 募集要件との重なりを示す材料にする |
| 保有スキルや資格 | 使える | 任せたい業務と結び付けて一つだけ挙げる |
| 氏名 | 使えない | 呼びかけを入れず、経験への言及から始める |
| 年齢 | 使わない | 年齢そのものを指す表現は書かない |
| 住所 | 使えない | 「お近くの」など通勤を前提にした書き方はしない |
経験を引くときは、推測で補わないことが大事です。返信して個人情報が開示された段階で、文面に書いた経歴とのずれが表に出ます。勤務地の条件は検索の側で絞っておき、文面には書きません。勤務地の扱いはリクルートダイレクトスカウトの検索条件の組み方にまとめています。
例文1:選考の一次面接として会う文面
最初の例は、返信をそのまま選考の一次面接につなげる文面です。要件がはっきりしていて、面接官の予定も押さえられている職種で使います。職種は経理の管理職を想定し、レジュメの職務経験に「月次決算の早期化」と「連結決算の担当」があった場合を置いています。
件名:経理マネージャー候補のご相談|月次決算の早期化のご経験を拝見して
レジュメで、月次決算の早期化に取り組まれたご経験と、連結決算のご担当を拝見しました。当社はいま、子会社の増加で連結の締めに時間がかかっており、決算の流れを組み直せる方を探しています。
今回のポジションは、経理部門の実務の責任者です。決算の日程をどこまで短くするかという目標の置き方から、一緒に決めていただきたいと考えています。
つきましては、選考の一次面接として、オンラインで60分お時間をいただけないでしょうか。面接は経理部長と人事の二名で、部門の状況と期待する役割を具体的にお伝えします。
ご都合のよい候補日を二つほどお知らせください。チャットで短くお返事いただければ、こちらから日程をご提案します。
この文面は、冒頭から二段目までを職務経験の話に使い、会社の説明は二段目の後半に一文で置いています。会う形式を「選考の一次面接」と明記しているのが要点です。よくある質問には、スカウト送信後の面談は必須かという項目があり、回答は「はい、面談もしくは採用面接を実施していただく必要があります」です。返信を求めることは、面談を約束することなので、会う目的と所要時間を文面の中で言い切っておきます。
例文2:情報交換から始める文面
二つ目の例は、選考の前に情報交換の場を置く文面です。求職者向けサイト側でも、スカウトに返信したあとは企業担当者またはエージェントとの面談を受けられると案内されているので、この場合も面談の設定が前提になります。例文1と同じ候補者に、別の入り方で送る場合を想定しています。
件名:連結決算の体制づくりについて、30分お話しできませんか
レジュメにあった、月次決算の早期化のご経験を拝見してご連絡しました。当社は連結の締めの組み直しを検討している段階で、同じ課題に取り組まれた方のお考えを伺いたいと考えています。
まずは事業と組織の状況をお伝えする場として、オンラインで30分いただけませんか。この場は選考ではありません。お話ししたうえで関心を持っていただけた場合に、改めて選考のご案内をします。
「話を聞いてもよい」の一言だけでも、チャットでお返事いただければ日程をご提案します。
二つの型のどちらを使うかは、面談枠の余裕と、会ったあとの流れで決まります。情報交換の型は面談が短いぶん枠を使いやすい反面、選考に進むまでにもう一度日程を取る必要があります。違いを並べると次のようになります。
| 型 | 件名の書き方 | 会う形式 | 向いている状況 |
|---|---|---|---|
| 選考前提(例文1) | ポジション名と、根拠になる経験 | 一次面接として60分 | 要件がはっきりしていて、面接官の枠が取れている |
| 情報交換(例文2) | 相談したいテーマ | 選考ではない場として30分 | 在職中で慎重な層に、まず接点を作りたい |
情報交換の型を使うときは、この場を選考として扱わないと社内で決めておきます。「まずは話を」で集めた返信を、そのまま選考の評価に使うと、候補者の側に不信が残ります。面談枠の考え方はリクルートダイレクトスカウトのスカウト運用設計で整理しています。
エラベルの見解
匿名前提は、文面の質を上げる方向に働きます。名前や年齢が見えていると、そこに引きずられた挨拶文で一段落使ってしまいがちです。この媒体ではそれができないので、例文1・2のように最初の数行が職務経験の話から始まります。
一方で、差し込み項目が少ないぶん、テンプレートがそのまま量産に流れやすいという面もあります。同じ料金で文面作成を頼んでも、職種ごとに根拠となる経験の語を変えてくる担当者と、一つの型の職種名だけを差し替える担当者では、返信の質が変わります。依頼先を選ぶときは、同じ職種で候補者が違う二通の文面を見せてもらい、冒頭の一文がどれだけ違うかを比べてください。
例文3:返信を受けたあとの最初のチャット
三つ目は、返信が入ったあとに送る最初のメッセージです。求職者向けサイトは、サービスの特徴の一つとして「チャットでやりとり」を挙げています。長文を一度に送るより、短いやりとりを重ねる場だと考えて、最初の返しは用件を一つに絞ります。
ご返信ありがとうございます。一次面接の候補日として、次の三つをご提案します。いずれも60分、オンラインです。
・〇月〇日(〇)19:00〜
・〇月〇日(〇)12:00〜
・〇月〇日(〇)18:30〜
ご都合が合わなければ、ご希望の曜日と時間帯をお知らせください。
返信の時点で、氏名などの個人情報が開示されます。ここで社内の期待と実像がずれることがあるので、文面で約束した会う形式を、最初のチャットでも変えないことが大事です。例文1で送った相手には一次面接として、例文2で送った相手には選考ではない場として、日程を提案します。返信後の対応の組み立てはスカウト返信対応の設計もあわせてご覧ください。
エラベルの見解
この媒体の文面づくりで事故が起きやすいのは、文面そのものより返信後の温度差です。匿名のレジュメに合わせて丁寧に書いた文面で返信をもらい、そこで初めて氏名や年齢が見えたときに、社内の期待と実像がずれることがあります。そのずれを理由に、約束した面談の形式を変えてしまうのが一番まずい対応です。
これを防ぐ順番は、送る前に会う目的を決めておくことです。選考として会うのか、情報交換として会うのかを職種ごとに決め、例文1と例文2のどちらを使うかをそこから選びます。面談の実施が必要とされている媒体なので、この決めごとが、そのまま候補者体験の質になります。
求人票と文面の役割を分け、効果を読める形で記録する
この媒体では、求人票は企業が直接書きません。サービスの流れのページによれば、企業が求人情報を共有し、運営がそれをもとに求人票を作成し、企業の確認を経て掲載されます。求人票が条件と業務内容の正確な提示を担うなら、スカウト文面が担うのは「なぜこの人に送ったか」と「会って何を話すか」です。例文1・2が、会社の説明を一文に抑えているのはそのためです。
文面の効果を比べるときは、もう一つの変数に注意します。企業向けサイトによれば、AIレコメンドは求人票のキーワードの設定やスカウト送信等の企業の行動履歴から学習します。文面を変えた週に求人票の語も変わっていれば、どちらが効いたのか分かりません。返信率の基準値は公式に掲載がないので、自社の初月を基準線にして、次の形で記録します。
| 変えたもの | 一緒に記録すること | 読み方 |
|---|---|---|
| 件名 | 送信数、返信数、同じ週の求人票の変更の有無 | 求人票が同じ週だけを比べる |
| 冒頭の経験の引き方 | どの経験語を引いたか | 職種ごとに、返信が入った語を残す |
| 会う形式(例文1か例文2か) | 返信数と、面談から選考に進んだ件数 | 返信数だけでなく、その先の進み方で比べる |
導入の段階には、スカウト文面登録が独立した工程として入っています(お申し込み、申込書発行、キックオフミーティング(任意)、求人情報登録、スカウト文面登録、ご利用スタート)。よくある質問には、作成に不慣れな方も担当者がサポートするという記載もあります。利用開始の前に、例文1と例文2の二つの型を職種ごとに用意しておくと、初月から記録の比較ができます。
まとめ
- リクルートダイレクトスカウトでは、検索時に氏名・生年月日・住所が表示されず、返信した際に初めて開示される。文面は職務経験・スキル・業界の語だけで書く
- 送信後は面談もしくは採用面接の実施が必要とされるため、返信を求めることは面談を約束することになる
- 選考の一次面接として会う型と、情報交換から始める型を分け、会う形式と所要時間を文面に明記する
- 返信後の最初のチャットは用件を一つに絞り、文面で約束した会う形式を変えない
- 求人票は運営が作成し、AIは求人票のキーワードからも学習する。文面の効果は求人票の変更と分けて記録する
よくある質問
Q. スカウト文面で候補者の名前を呼びかけに使えますか
使えません。検索時に表示されるのは基本属性やスキル、職務経験などで、氏名などの個人を特定できる情報は、候補者がスカウトに返信した際に初めて開示されます。冒頭は、レジュメで見た職務経験への言及から始めてください。
Q. 「まずはカジュアルに」という文面で送ってもよいですか
送ることはできますが、この媒体では送信後の面談もしくは採用面接の実施が必要とされています。情報交換の場として会うなら、選考ではないことを文面に書き、社内でもそのように扱ってください。選考として会いたい場合は、一次面接であることを明記するほうが齟齬が減ります。
Q. 文面の良し悪しは、返信率だけで判断してよいですか
返信率だけでは足りません。AIレコメンドは求人票のキーワードからも学習するため、同じ週に求人票を変えていれば比較が崩れます。返信数に加えて、面談から選考に進んだ件数まで記録して比べてください。
※料金・通数・機能の条件は変わります。掲載した内容は2026年9月23日時点の公式サイトの記載です。契約前に運営にご確認ください。