スカウト代行 / リクルートダイレクトスカウト
リクルートダイレクトスカウトのスカウト代行|任せられる範囲と成果の測り方
リクルートダイレクトスカウトで代行を検討するとき、先に知っておくと話が早い事実があります。媒体側にも送信代行の仕組みがあり、よくある質問のスカウト数に関する回答には「リクルートダイレクトスカウトでのスカウト送信代行をご利用される場合、期間内に送信できるスカウトには上限がございます」という括弧書きが入っています。選択肢は、自社でやるか、媒体側の代行を使うか、外部の代行会社に頼むかの三つです。この記事では、外部に頼む場合の委託契約に何をどう書くかを、条項の順に整理します。以下は2026年9月23日時点で公式サイトに記載されている内容に基づいており、企業・法人向けサイトのフッターには Indeed Recruit Partners Co., Ltd. と記載されています。
契約の前に、三つの経路のどれで送るかを決める
条項を書く前に、誰のアカウントから送るかを決めます。自社で送る場合、この媒体はスカウト通数・求人掲載数ともに制限はないとされています。媒体側の送信代行を使う場合は、期間内に送信できるスカウトに上限があり、その数値は公開されていません。外部の代行会社に頼む場合は自社アカウントからの送信になるはずですが、アカウントを外部に預ける形が認められるかは公式サイトから読み取れません。
| 経路 | 送信通数 | 契約前に確認が要る点 |
|---|---|---|
| 自社で送信 | 上限なし | 面談枠と社内の作業工数 |
| 媒体側の送信代行 | 期間内に上限あり(数値は非公開) | 上限の通数、費用、対象期間 |
| 外部の代行会社 | 公式サイトに記載なし | アカウント運用の可否、契約上の扱い |
外部委託を選ぶなら、表の三行目を運営に確認してから契約に進むのが順番です。よくある質問には、申込みに審査があり「弊社規定により、本サービスをご利用できない場合もございます」という記載もあります。代行会社の提案が先に進んでも、媒体側の条件で組み直しになることがあるので、運営への確認を先に済ませておきます。
第1条 委託の範囲は、工程ごとに「任せる」と「残す」を書く
一つ目の条項は、委託する工程の範囲です。公式サイトに記載のある工程をもとに切り分けます。導入はお申し込み、申込書発行、キックオフミーティング(任意)、求人情報登録、スカウト文面登録、ご利用スタートの6段階で、運用に入ってからは求人情報の共有、スカウトメールの送信、返信対応・選考という流れです。
| 工程 | 委託 | 条項での書き方 |
|---|---|---|
| 候補者の検索と選定 | 任せる | 対象職種と、選定の基準を社内が承認する |
| スカウト文面の作成 | 任せる | 職種ごとの型を社内が承認してから使う |
| スカウトの送信 | 任せる | 送信量の上限は第3条で定める |
| 求人情報の共有 | 一部だけ | 運営への共有の窓口は社内。代行は案の作成まで |
| 返信対応 | 残す、または分担 | 採用管理の画面を誰が見るかを第2条で定める |
| 面談・選考 | 残す | 実施が必要とされている工程として委託しない |
| 入社の報告 | 残す | 成果報酬の課金点なので社内が行う |
求人情報を「一部だけ」としたのは、この媒体では求人票を企業が直接書かないからです。サービスの流れのページには、企業が募集している求人情報を共有し、運営がその内容をもとに求人票を作成すると書かれています。代行会社が求人票の文面を直接いじる形にはならないので、条項では「共有する情報の案を作る」までを委託範囲にします。なお、エージェント向けサービスでは求人票はエージェント自ら作成するとされており、立場によって扱いが違います。
第2条 アカウントと権限は、返信の入る場所まで決める
二つ目の条項は、アカウントと権限です。返信については、スカウトへの返信があった候補者は自動でリクナビHRtech 採用管理に取り込まれるという記載があります。代行会社に返信対応まで任せるなら、この管理画面へのアクセスをどう渡すかを決める必要があります。返信の時点で候補者の氏名などが開示されるので、応募前の匿名の情報とは扱いが変わります。
条項には、次の点を書いておきます。一つ目は公式サイトから答えが出ないので、運営への確認結果をそのまま条文の前提として記録します。残りは代行会社と話し合って決める項目です。
- 外部の代行会社によるアカウント運用が認められるかどうか(運営への確認結果)
- 代行会社の担当者ごとにIDを分けるか、共有するか
- リクナビHRtech 採用管理のどの範囲を代行会社が見られるか
- 候補者の情報を代行会社の環境に持ち出さないこと
- 契約終了時にアクセス権を止める手順と期日
三つ目と四つ目は、個人情報の取扱いに関わる部分です。どこまでを委託先に扱わせるかは、自社の個人情報の取扱いの方針と合わせて決めます。個別の判断は専門家にご確認ください。アカウントの扱いの一般論はスカウト代行のアカウント運用でも整理しています。
第3条 送信量は、通数ではなく面談件数の上限で書く
三つ目の条項は、送信量です。自社アカウントから送る限り、この媒体の送信数は無制限なので、通数を契約で縛る理由は媒体の側にはありません。代わりに効いてくるのが面談で、よくある質問にはスカウト送信後の面談は必須かという項目があり、回答は「はい、面談もしくは採用面接を実施していただく必要があります」です。面談は代行会社には渡せないので、送信を増やすほど社内の負荷が増えます。
そこで条項には、送信数の上限ではなく、週に面談へ進めてよい件数の上限を書きます。代行会社はその件数に収まるように、返信率の実績から送信数を調整します。上限を面談件数で書くと、送りすぎで面接官の予定が埋まる事態を契約の側で防げます。
エラベルの見解
送信数が無制限の媒体では、代行の価値が「作業量を肩代わりすること」から「送る相手を選ぶこと」に移ります。通数が決まっている媒体なら、限られた枠をどう配るかに知恵が要ります。枠がないなら、絞る理由は面談の負荷だけです。
だとすれば代行に期待すべきは、面談に進めて意味のある人だけを選び出す作業です。送信件数を成果指標にした契約は、この媒体では逆方向に働きます。私たちが見積もりを出すときも、この媒体では通数ではなく対象職種の数と面談枠を基準に置いています。担当者を選ぶ段階では、過去の案件で「送らなかった候補者」をどう判断したかを聞いてみてください。
第4条 報酬は、代行費が唯一の固定費になることを前提に書く
四つ目の条項は、報酬の形です。この媒体の料金は導入費用0円で、入社時の理論年収×15%が採用決定手数料としてかかり、リクルートエージェントを含めた契約になると公式サイトに書かれています。採用が決まる前に媒体へ払うお金がないので、代行会社への費用が、採用前に出ていく唯一のお金になります。月額の媒体費がある媒体なら代行費は全体の一部として見えにくくなりますが、ここでは単独で見えます。
報酬の形は、代行会社によって書き方が違います。形ごとに、この媒体で起きやすいことを並べました。どの形でも、面談件数の上限(第3条)と組み合わせて書くのが前提です。
| 報酬の形 | 払う単位 | この媒体で起きやすいこと |
|---|---|---|
| 送信数に応じた単価 | 一通ごと | 通数を増やす動機が生まれ、面談の負荷が上がる |
| 月額固定 | 一か月ごと | 作業の中身が見えにくい。見直しの回数を報告に入れる |
| 面談到達に応じた報酬 | 面談一件ごと | 面談の質の定義を条項で決めておく必要がある |
見積もりを比べるときは、自社の数字で掛け算をします。週の面談枠に契約期間の週数を掛けると、期間中に進められる面談の最大件数が出ます。代行費をその件数で割れば、面談一件あたりの代行費の下限が見えます。
代行会社には「対象職種の数」と「一職種あたり週に何時間を見込むか」を聞けば、月額の根拠が確かめられます。内定承諾まで見るなら、理論年収×15%を足した総額で比べます。費用の見方はスカウト代行の費用比較もあわせてご覧ください。
第5条 期間と終了は、媒体の更新月に合わせて書く
最後の条項は、契約の期間と終わり方です。この媒体の契約は年次での自動更新で、翌年の利用意向がない場合は期間終了の1カ月前までに連絡するよう求められています。代行契約の期間を媒体の契約とずらしておくと、代行だけ残って媒体を止めた、あるいはその逆の状態が起きます。代行契約の見直し時期は、媒体の更新連絡の期限より前に置きます。
終了の条項には、送信の履歴と候補者とのやりとりの記録を、どの形で社内に残すかも書きます。返金についても確認が要ります。入社後6ヵ月に退職等された場合で一定の条件を満たす場合には返金規定の適用があるとされているので、その条件と、代行契約の成果の扱いがどう関係するかを整理しておきます。成果の測り方は、委託前の自社実績を基準線にして、次の項目で見ます。
- 送信数あたりの返信率(委託前後の比較)
- 返信から面談設定までの日数
- 面談到達数と、そのうち選考に進んだ件数
- 代行費÷面談到達数、代行費+成果報酬÷内定承諾数
- 条件と文面を見直した回数
最初の2か月は返信率よりも、面談に進めてよかったと感じた比率を記録しておくと、条件の調整が早く回ります。文面の作り方はリクルートダイレクトスカウトのスカウトテンプレートの作り方に、条件の組み方はリクルートダイレクトスカウトの検索条件の組み方にまとめています。運用の時系列はリクルートダイレクトスカウトのスカウト運用設計をご覧ください。
エラベルの見解
この媒体で代行を入れるかどうかは、採用の頻度で決まります。年に1〜2人の採用なら、キックオフミーティングで運営のサポートを受けながら自社で回すほうが、代行費のぶん総額は抑えられます。媒体費がかからない以上、代行費は丸ごと上乗せになるからです。
逆に、複数の職種を同時に追いかけていて、週次で条件を見直したい状態なら、その作業を社内の誰かの片手間に置くのは難しくなります。判断の分かれ目は通数ではなく、条件と文面を見直す頻度です。委託するなら、見直しの回数を第5条の報告項目に入れ、その回数を担う担当者が誰なのかを契約の時点で確かめてください。
まとめ
- リクルートダイレクトスカウトの送信は、自社・媒体側の送信代行・外部の代行会社の三経路。媒体側の代行は期間内の送信に上限があり、外部運用の可否は運営に確認する
- 委託範囲は工程ごとに書く。求人票は運営が作成し、面談・選考と入社の報告は社内に残す
- 返信はリクナビHRtech 採用管理に自動で入るので、アクセスの範囲と終了時の停止まで条項に書く
- 送信量は通数ではなく、週に面談へ進めてよい件数の上限で書く
- 媒体費がかからないぶん代行費だけが先に出ていく。面談一件あたりの代行費で見積もり、代行契約の期間は媒体の更新月に合わせる
よくある質問
Q. 媒体側の送信代行と外部の代行会社は、何が違いますか
媒体側の送信代行を使う場合は、期間内に送信できるスカウトに上限があるとされ、数値は公開されていません。外部の代行会社に頼む場合は自社アカウントからの送信になりますが、外部運用が認められるかは公式サイトに記載がないため、運営に確認が必要です。
Q. 代行会社との契約を送信数で結んでもよいですか
結ぶことはできますが、この媒体では送信後の面談もしくは採用面接の実施が必要なため、通数を増やす動機が面談の負荷に直結します。週に面談へ進めてよい件数の上限を条項に入れておくほうが、社内の負担を管理しやすくなります。
Q. 代行費はどう比べればよいですか
媒体の導入費用は0円で、採用が決まったときに理論年収×15%の手数料がかかる形です。採用前に出ていくのは代行費だけなので、代行費を面談到達数で割った一件あたりの金額で比べます。内定承諾まで見る場合は、成果報酬を足した総額で比べてください。
※料金・通数・機能の条件は変わります。掲載した内容は2026年9月23日時点の公式サイトの記載です。個別の契約内容については、契約書と運営の案内をご確認ください。