スカウト代行 / Wantedly(新卒)
Wantedly(新卒)のスカウト文面の型|全文表示される前提で、冒頭の三行を設計する
新卒のスカウト文面は、中途と同じ型では届きません。職務経歴がないぶん、こちらが「何を見て声をかけたのか」を具体的に書けないと、テンプレートだと一目で分かってしまうからです。結論を先に書くと、Wantedlyの新卒スカウトは「メールで全文表示される」「募集タイトルと送信アカウントが一緒に見える」という二つの仕様から逆算して、冒頭の三行に固有の情報を置く設計にします。仕様は変わるので、契約する前に公式の案内で確認してください。以下は、2026年9月23日時点でWantedlyのヘルプセンターに記載されている内容に基づいて整理しています。運用の組み方はWantedly(新卒)の運用スケジュールと送信計画にまとめています。
仕様から逆算する
候補者にどう届くか。ヘルプセンターの「スカウトを送信するとどうなる?」は、次のように説明しています。「候補者が登録しているメールアドレス宛にスカウトが届いたという通知が届きます。メッセージは全文表示されます」。そして、メール下部の「返信する」ボタンからメッセージ画面に遷移すると、①添付した募集タイトル ②送信アカウント ③メッセージが確認できる、としています。
この二つが、文面設計の前提になります。
一、件名で開かせる設計は使えません。メールの通知でメッセージが全文表示されるなら、候補者は本文の冒頭を見て判断します。件名を工夫するより、本文の最初の三行に力を入れる設計になります。
二、募集タイトルが一緒に見えます。同ページは、メッセージ画面で「添付した募集タイトル」が確認できるとしています。「スカウト送信済みのユーザーの絞り込みについて」も、スカウトを送信する際には募集を選択して送信することとしています。つまり、文面と募集タイトルはセットで読まれます。募集タイトルが「営業職募集」のような抽象的なものだと、文面でどれだけ具体的に書いても、全体の印象が薄まります。
三、送信アカウントが見えます。誰から届いたかが表示されます。新卒の場合、人事からの一通と、現場の若手社員からの一通では、読まれ方が変わります。ヘルプセンターには「アイコンを変更して他の人からスカウトが送信されたように見せたい」という記事も置かれており、送信者の見せ方を設計できる形になっています。
四、返信の導線が用意されています。同ページは「メッセージを入力し送信することで、企業がメッセージを確認できます」とし、「候補者のプロフィールから志向性を読み取り、合った内容を選択することがおすすめです」と述べています。候補者側にも、プロフィールを踏まえた返信が想定されている設計です。
冒頭三行に何を置くか
新卒で使える「固有の情報」は限られています。職務経歴がないので、プロフィールに書かれていることから拾います。
絞り込みで拾える材料。「スカウト対象ユーザーの絞り込みについて」は、次を挙げています。
- フリーワード(必須):全プラン。入力されたワードがプロフィールに記載されている候補者を検索。半角スペース区切りで複数入力するとAND条件
- フリーワード(歓迎・除外):プレミアムプラン。歓迎は上位に表示されやすくなる並び替え、除外はOR検索で結果から除く
- プロフィール項目:全プラン。「選択した項目を記載している候補者を検索できます。また検索結果の一覧画面に選択した項目が表示されます」
- 新卒フィルター:プラスプラン・プレミアムプラン。卒業年度とインターン歴
- 自社への興味:全プラン。募集をブックマーク/募集を閲覧/会社をフォロー/ストーリーを閲覧/ストーリーにいいね
- つながり:全プラン。あなたの知り合い/社員の知り合い
「自社への興味」が新卒で効きます。すでに自社の募集を閲覧している、ストーリーにいいねをしている学生には、その行動そのものを冒頭に書けます。「弊社の◯◯というストーリーをご覧いただいたと伺いました」という一行は、テンプレートでは書けません。
フリーワードで抽出した語を、そのまま本文に使います。必須ワードで「Python」「学生団体」「長期インターン」といった語を指定して抽出したなら、その語がプロフィールに書かれているということです。本文の一行目で、その語に触れます。抽出条件と文面を同じ設計図から作るのが要点です。
冒頭三行の型。
| 行 | 置くもの | 例(型) |
|---|---|---|
| 一行目 | なぜこの人に送ったか。プロフィールの具体的な記述に触れる | 「プロフィールに書かれていた◯◯の取り組みを拝見して、ご連絡しました」 |
| 二行目 | 自社の何と結びつくか。募集タイトルと矛盾しない一文 | 「弊社の△△は、まさにその◯◯を扱う仕事です」 |
| 三行目 | 何をしてほしいか。面談か、説明会か、資料か | 「まず30分、オンラインで話を聞いていただけませんか」 |
三行で完結させる理由。メールで全文表示されるとはいえ、スマートフォンの画面で最初に見えるのは数行です。ここで「自分宛てだ」と思ってもらえるかが分かれ目になります。会社紹介は四行目以降で構いません。
テンプレートは「後半」に使います。ヘルプセンターの「スカウトのメッセージテンプレートを作成したい」は、管理画面のスカウト画面から、プロフィールをクリックして「テンプレート」→「新規テンプレートを追加」→タイトルと内容を記載→保存、という手順を示しています。テンプレートに入れるのは、会社の説明、募集の背景、選考の流れ、連絡先といった共通部分です。冒頭三行は、テンプレートを呼び出したあとに書き換えます。
エラベルの見解
依頼側から見ると、新卒のスカウト文面で最もよく起きる失敗は、会社の魅力を書きすぎることです。学生は会社を知らないので、丁寧に説明したくなります。ところが、届いたメールの冒頭が会社紹介から始まると、学生は「一斉送信だ」と判断して閉じます。
実務で効くのは、「あなたを選んだ理由」を先に書くことです。プロフィールのどこを見たのか。その一行が具体的であるほど、続きを読まれます。逆に言うと、冒頭三行に書ける具体を持っていない候補者には、送らないという判断もあります。母数を追って送信数を増やすより、書ける人にだけ送るほうが、返信率も面談の質も上がります。
そして、この設計は抽出の設計と一体です。フリーワードの「必須」に何を入れるかを決めた時点で、冒頭一行目に書く材料が決まります。抽出を担当する人と文面を書く人が分かれていると、ここが切れます。外に出すときも、抽出と文面はセットで同じ人に渡すほうが回ります。
もう一つ、募集タイトルを見直すことを勧めています。文面と一緒に表示される以上、募集タイトルは文面の一部です。「エンジニア職(26卒)」より、仕事の中身が分かるタイトルのほうが、文面との相乗が効きます。エラベルでは、依頼側が担当者の経歴を見て選ぶ仕組みなので、募集の書き方まで一緒に見てくれる担当者を選ぶと、初月から効き方が変わります。
二通目の書き分けと、点検
二通目は「再送」の条件の中で書きます。「スカウト送信済みのユーザーの絞り込みについて」は、再送ができるのは「ダイレクトスカウトオプションのプラスプランかプレミアムプランを利用している」「前回スカウト送信後、1週間(3通目以降は1年)経過しても返信がないユーザー」の条件を満たす場合、としています。実務上、短期間で送れるのは二通までという前提で設計します。
開封の有無で書き分けます。同ページは、送信済みユーザーを開封有無(前回スカウトを開封したか、過去スカウトを開封したことがあるか、過去スカウトを未開封か)で絞り込めるとしています。
| 状態 | 二通目に置くもの |
|---|---|
| 未開封 | 一通目と違う切り口の一行目にする。同じ文面を送っても、同じ結果になる |
| 開封したが未返信 | 迷っている前提で、負担の小さい選択肢を出す(資料、説明会、短い面談) |
リマインドは自動で入ります。「スカウトを送信するとどうなる?」は、関連ページとして「スカウトに返信していない候補者にはリマインド通知が送られます」と案内しています。自社から催促を重ねる前に、この仕組みが動いている前提で二通目の内容を決めます。
文面の点検表。送る前に、次を確かめます。
| 点検する項目 | 見るところ |
|---|---|
| 一行目 | プロフィールの具体的な記述に触れているか。誰にでも当てはまる文になっていないか |
| 抽出条件との整合 | フリーワードの必須で指定した語が、本文に現れているか |
| 募集タイトル | 文面と一緒に表示される。抽象的な名前になっていないか |
| 送信アカウント | 人事か現場か。文面の一人称と合っているか |
| 長さ | 冒頭三行で用件が分かるか。会社説明が先に来ていないか |
| 依頼の内容 | 何をしてほしいかが一つに絞られているか。選択肢を並べすぎていないか |
| 学生への配慮 | 選考への誘導が急すぎないか。カジュアルな面談の入口になっているか |
| テンプレート | 共通部分だけがテンプレートになっているか。冒頭が固定文になっていないか |
| 送信済みの確認 | 同じ候補者に別の募集から重ねて送っていないか |
| 二通目の設計 | 開封・未開封で書き分ける準備ができているか |
送信済みの重複に注意します。同ページは、送信済みユーザーを募集(特定の募集または募集作成時に設定している職種)や送信者名で絞り込めるとしています。職種別に募集を複数立てている会社では、別の担当者が別の募集から同じ学生に送ってしまうことがあります。週次で送信済みを確認する担当を決めておきます。
プロフィール項目の表示を使います。「プロフィール項目」のフィルターは「選択した項目を記載している候補者を検索できます。また検索結果の一覧画面に選択した項目が表示されます」とされています。一覧画面に見せたい項目を選んでおくと、選定と文面づくりを同じ画面で進められます。
エラベルの見解
依頼側から見ると、文面を外に出すときに一番心配なのは「自社らしさが消えること」です。実際、テンプレートだけ渡して書いてもらうと、どこの会社でも通じる文面が返ってきます。
これを防ぐ方法は単純で、社員が話した言葉をそのまま渡すことです。なぜこの仕事が面白いのか、入社したときに何に驚いたのか、学生時代の自分に何と言いたいか。現場の社員三人に三十分ずつ聞いて、出てきた言葉を素材として渡す。文面を書く人は、その言葉から選んで組み立てます。会社案内から拾った言葉では、この質感は出せません。
そして、素材を集める作業は一度やれば一年使えます。新卒の文面は、募集が変わっても会社の中身は変わらないので、素材の再利用が効きます。最初に素材を集めるところまでを依頼範囲に入れるかで、その後の文面の質が決まります。
もう一つ、返信が来たあとの設計も先に決めておきます。Wantedlyのメッセージ画面から返信が届くので、誰がいつまでに返すか。新卒は複数社を並行して見ているので、返信の速さがそのまま面談設定率に効きます。文面の型を整えることと、返信の体制を作ることは、セットで考えます。エラベルは依頼側が担当者を選べる仕組みなので、文面だけでなく返信までの流れを設計できる担当者かどうかを、面談で確かめてみてください。
まとめ
- Wantedlyのスカウトは、候補者のメールアドレス宛に通知が届き、メッセージは全文表示される。件名ではなく本文の冒頭で判断される
- メッセージ画面では、添付した募集タイトル/送信アカウント/メッセージが確認できる。文面と募集タイトルはセットで読まれる
- スカウト送信時は募集を選択して送信することとされているため、募集タイトルも文面設計の対象になる
- 新卒で使える固有の材料は、フリーワード(必須/歓迎/除外)、プロフィール項目、新卒フィルター(卒業年度・インターン歴)、自社への興味(募集の閲覧・ブックマーク、会社のフォロー、ストーリーの閲覧・いいね)、つながり
- テンプレート機能は共通部分に使い、冒頭三行は候補者ごとに書き換える
- 二通目は、前回送信後1週間(3通目以降は1年)経過しても返信がない場合に再送でき、開封有無で書き分けられる。仕様は変わるので、公式の案内でご確認ください
よくある質問
件名を工夫すれば開封率は上がりますか
Wantedlyのヘルプセンター「スカウトを送信するとどうなる?」は、候補者が登録しているメールアドレス宛にスカウトが届いたという通知が届き、「メッセージは全文表示されます」としています。したがって、候補者は通知の時点で本文を読める状態にあります。工夫の力点は、件名よりも本文の冒頭に置くのが自然な設計です。あわせて、メッセージ画面では添付した募集タイトルと送信アカウントも表示されるとされているので、募集タイトルと送信者の見せ方もあわせて設計します。仕様は変わるので、公式の案内でご確認ください。
テンプレートを使うと一斉送信だと分かりませんか
ヘルプセンター「スカウトのメッセージテンプレートを作成したい」は、スカウト画面からタイトルと内容を記載してテンプレートを保存する手順を示しています。実務では、会社の説明・募集の背景・選考の流れといった共通部分だけをテンプレートに入れ、冒頭の数行は候補者ごとに書き換える形が採られます。フリーワードの「必須」で指定した語や、プロフィール項目、自社の募集やストーリーの閲覧といった行動は、候補者ごとに違うので、冒頭に置く材料になります。
返信がない学生に、同じ文面を送り直してよいですか
「スカウト送信済みのユーザーの絞り込みについて」は、再送ができるのは「ダイレクトスカウトオプションのプラスプランかプレミアムプランを利用している」「前回スカウト送信後、1週間(3通目以降は1年)経過しても返信がないユーザー」の条件を満たす場合、としています。また、送信済みユーザーを開封有無(前回スカウトを開封したか、過去スカウトを開封したことがあるか、過去スカウトを未開封か)で絞り込めるとされています。未開封なら一通目と違う切り口に、開封済みで未返信なら負担の小さい選択肢を出す、という書き分けが組めます。なお、返信していない候補者にはリマインド通知が送られる旨も案内されています。