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複数案件を掛け持ちできるか|「固定できる時間」を案件ごとに分けて、合計を超えない

公開 2026-09-12

一つの案件を続けている。更新されなければ、副業の収入はゼロになる。もう一つ案件を持ちたいが、本業があり、時間は限られる。掛け持ちは、できるのか。結論を先に書くと、掛け持ちは、「固定できる時間」を案件ごとに分け、合計が固定できる時間を超えない範囲で、できます。時間帯を案件ごとに分け、情報を混ぜず、返信対応の速さを両方で保てるなら、掛け持ちは収入の安定と経験の幅の両方をもたらします。固定できる時間の考え方は週何時間から受けられるかに、更新の話は契約更新のされ方にまとめています。本業の副業規定と、競業や情報の扱いに関する法令は、一般的な整理にとどめ、個別の判断は専門家にご確認ください。

掛け持ちの利点と負担

掛け持ちには、利点と負担があります。

利点。 一つの案件が終わっても、収入がゼロにならない。異なる業種・規模の依頼側で、経験の幅が広がる。一つの案件の依頼側との交渉で、「他にも案件がある」という余裕が持てる。案件ごとに、自分の得意・不得意が見える。

負担。 時間が分散し、それぞれの案件の稼働が薄くなる。返信対応が両方で要り、時間帯が重なると、片方が遅れる。情報の管理が複雑になる(依頼側Aの情報を、依頼側Bに持ち込まない)。本業と合わせて、休息が削られる。

利点を取り、負担を抑えるには、掛け持ちの条件を満たしてから始めます。

掛け持ちできる条件

掛け持ちを始める前に、次の条件を確認します。

一.固定できる時間の合計が、両方の案件の稼働を上回る。 案件Aに週三時間、案件Bに週三時間なら、固定できる時間が週六時間以上あるか。「空いた時間で」は、掛け持ちでは成り立ちません。

二.時間帯を、案件ごとに分けられる。 「案件Aは火曜と木曜の夜、案件Bは土曜の午前」。時間帯が重なると、どちらも中途半端になります。

三.返信対応の速さを、両方で保てる。 両方がスカウト代行で返信対応を含むなら、平日日中の返信に両方で対応することになります。本業の合間に、両方の返信を見られるか。難しければ、片方は返信対応を含まない業務にします。

四.情報を分けて管理できる。 依頼側Aの候補者、文面、記録を、依頼側Bに持ち込まない。混ざる状態なら、掛け持ちは避けます。

五.競業に当たらない。 依頼側Aと依頼側Bが競合していないか。同じ職種を、競合する二社で同時にスカウトする形は、候補者の取り合いになり、両方の信頼を失います。契約に競業の条項があるかも確認します。

六.本業の副業規定に、案件数や稼働の制限が無い。 規定で制限がある場合、掛け持ちで超えないか。

六つが揃えば、掛け持ちを始めます。揃わなければ、一つの案件で続けるか、条件を整えてから。

案件の組み合わせ方

掛け持ちする案件は、組み合わせで負担が変わります。

業務の種類を変える。 案件Aはスカウト代行(返信対応あり)、案件Bは求人票や面接設計の作成(成果物、固定の時間帯で完結)。返信対応が要る案件を二つ持つより、負担が小さい。

時間帯を分ける。 平日の夜と、週末。返信対応が要る案件は平日、成果物の案件は週末、のように。

契約の形を変える。 案件Aは月額固定(収入の下限)、案件Bは成果報酬(上振れ)。片方が安定、片方が変動。

依頼側の業種を変える。 競業を避け、経験の幅を広げる。

期間をずらす。 案件Aの契約が終わる頃に案件Bが始まる形なら、更新の時期が重ならず、収入の切れ目も減ります。

稼働の大きさを変える。 主の案件(週の稼働の大半)と、従の案件(少量)。両方を同じ大きさにすると、どちらも薄くなります。

組み合わせの基本は、「返信対応が要る案件は一つまで、もう一つは固定の時間帯で完結する業務」です。

掛け持ちで起きやすい問題

掛け持ちを始めると、次の問題が起きやすい。

返信対応が遅れる。 両方の返信を見きれず、片方が翌日になる。候補者が離れ、依頼側から「対応が遅い」と言われる。対処は、返信対応を含む案件を一つに絞る。

情報が混ざる。 依頼側Aの文面のルールを、依頼側Bの文面に使ってしまう。依頼側Aの候補者に、依頼側Bの求人を送りそうになる。対処は、案件ごとに記録の場所を分け、作業の時間帯を分ける。

片方が疎かになる。 成果が出ている案件に時間を寄せ、もう片方が薄くなる。対処は、案件ごとの固定の時間を守る。

依頼側に知られて、不信を持たれる。 「他の案件も持っているのか」と、稼働の薄さを疑われる。対処は、最初から掛け持ちを伝え、それぞれの案件の固定の時間を明示する。

休息が消える。 本業+案件A+案件Bで、週に一日も休めない。対処は、掛け持ちの合計を固定できる時間の範囲に収め、週に一日は何もしない日を作る。

更新の時期が重なる。 両方の更新が同じ月に来て、両方が更新されないと収入がゼロに。対処は、契約の期間をずらす。

問題の多くは、「固定できる時間を超えて受けた」ことから起きます。合計を守れば、大半は防げます。

エラベルの見解

相談で最も多い失敗は、「収入を増やしたくて、返信対応を含むスカウト代行を二つ同時に受けた」というものです。平日日中に両方の返信が来て、本業の合間に見きれない。片方の返信が翌日になり、候補者が離れ、依頼側から「対応が遅い」と言われる。両方の返信率が落ち、両方の更新が危うくなる。返信対応を含む案件を一つにし、もう一つを成果物の案件にしていれば、両方が回っていました。

見ていて差がつくのは、受ける側が「業務の種類を変えて組み合わせる」ことを考えているかどうかです。同じ種類の案件を並べる人と、返信対応が要る案件と固定の時間帯で完結する案件を組み合わせる人がいます。後者は、掛け持ちの負担を小さく保てます。

受ける側にできるのは、二つ目の案件を選ぶときに、「一つ目と時間帯が分けられるか」「返信対応が重ならないか」を、報酬より先に確認することです。報酬が良くても、時間帯が重なる案件は、両方を壊します。

増やす・減らすタイミング

掛け持ちの案件数は、状況で変えます。

増やすとき。 一つの案件が三か月以上安定して回り、固定できる時間に余裕があり、休息が取れている。増やすなら、業務の種類と時間帯を変えた案件を、少量から。

増やさないとき。 一つの案件で、返信対応が遅れがち、超過が常態、休息が削られている。この状態で増やすと、両方が壊れます。

減らすとき。 本業の繁忙期、家庭の事情、体調。減らすなら、更新の節目で、固定の時間が少ないほうから。突然減らさず、引き継ぎを整えて。

入れ替えるとき。 片方の案件が終わり、別の案件を始める。終わる案件の引き継ぎと、始まる案件の立ち上げが重なると負担が大きいので、間を空けるか、立ち上げを小さく。

一つに戻すとき。 掛け持ちが合わないと分かった。返信対応が回らない、情報が混ざる、休息が無い。一つに戻す判断も、選択肢に入れます。

案件数は、多いほど良いわけではありません。固定できる時間と、休息と、それぞれの案件の質を保てる数が、適切な数です。

依頼側への伝え方

掛け持ちしていることを、依頼側に伝えるかどうか。伝えたほうが、信頼は保てます。

契約時に伝える。 「他の案件も持っていますが、御社には週〇時間、この時間帯で固定して稼働します」。固定の時間を明示すれば、掛け持ちは不信の材料になりません。

相手の案件の詳細は言わない。 依頼側名、業種、業務の内容は言いません。「他の案件がある」と、固定の時間だけを伝えます。

競業の確認に応じる。 依頼側から「競合の案件は持っていないか」と聞かれたら、事実を答えます。競合していれば、契約前に伝えます。

稼働の記録を、案件ごとに分けて見せられるようにする。 依頼側から「他の案件に時間を取られていないか」と疑われたときに、その案件の稼働の記録を示せれば、疑いは消えます。

掛け持ちを理由に、稼働を削らない。 「他の案件が忙しいので」を、依頼側への言い訳にしない。固定の時間は、他の案件に関係なく守ります。

伝えないまま掛け持ちして、後で知られると、「隠していた」となります。最初から伝えて、固定の時間を約束するほうが、信頼されます。

エラベルの見解

担当する側から見ると、掛け持ちで最も困るのは「掛け持ちを隠していて、稼働が薄い理由を『本業が忙しくて』と言う」ことです。依頼側は、本業の事情なら仕方ないと思っていたが、実は別の副業に時間を使っていた。後で知られて、「嘘をつかれた」となる。掛け持ち自体は問題にならなかったのに、隠したことで信頼を失います。

掛け持ちは、固定の時間を守っていれば、依頼側にとって問題ではありません。問題になるのは、隠すことと、固定の時間を守らないことです。

受ける側にできるのは、掛け持ちを最初に伝え、固定の時間を約束し、それを守ることです。守っていれば、依頼側は「他の案件があっても、うちの時間は確保されている」と分かります。

まとめ

よくある質問

スカウト代行の案件を二つ同時に受けてもよいですか

両方が返信対応を含むなら、避けたほうが安全です。平日日中の返信が両方で来て、本業の合間に見きれず、片方が遅れます。片方の案件で返信対応を依頼側か別の担当者が担う形にするか、もう一つを返信対応を含まない業務(文面作成、求人票、面接設計)にしてください。

掛け持ちしていることを、依頼側に言うべきですか

言ったほうが、信頼は保てます。「他の案件もありますが、御社には週〇時間、この時間帯で固定して稼働します」と、固定の時間を明示します。相手の案件の詳細は言いません。隠して後で知られると、「隠していた」となり、掛け持ち自体は問題でなかったのに信頼を失います。

二つの案件の依頼側が、同じ業界です。競業になりますか

同じ職種を、競合する二社で同時にスカウトする形は、候補者の取り合いになり、両方の信頼を失います。契約に競業の条項があるかを確認し、無くても、依頼側に事前に伝えて了承を得てください。了承が得られなければ、片方を断ります。競業の判断や契約上の扱いは、専門家にご確認ください。