1on1・メンタリングの副業単価の目安と決め方|面談の時間に、記録と会社への報告の線引きを含めて決める
1on1・メンタリングの副業は、依頼先の会社の社員と定期的に一対一で話し、仕事の悩みやこれからのキャリアを一緒に考える仕事です。社外の立場だからこそ、社員が上司には話しにくいことを話せる場になります。人事として社員の面談やキャリアの相談を受けてきた経験がある人に向いた副業です。単価を決めるとき、面談の時間だけで考えがちですが、実際には面談の準備と記録、会社への報告にも時間がかかります。また、この仕事では面談の内容を会社にどこまで伝えるかを最初に決めておかないと、社員の信頼も、依頼先の期待も損ねることになります。結論から書くと、1on1・メンタリングの単価は、面談・準備・記録・報告の時間から組み立て、報告の線引きを決めたうえで、1回・月額・期間のどれで受けるかを選ぶと、無理のない単価になります。
単価は依頼先や業務の範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、この記事では金額の相場は扱いません。
作業の時間から単価を組み立てる
1on1・メンタリングの作業は、次のように分けられます。
| 作業 | 中身 | 時間のかかり方 |
|---|---|---|
| 準備 | 前回の記録を読み返し、話すことを考える | 面談の相手の数で変わる |
| 面談 | 社員と一対一で話す | 面談の長さと回数で決まる |
| 記録 | 話した内容と、次に話すことを残す | 記録の詳しさで変わる |
| 会社への報告 | 決めた範囲で、全体の傾向や会社への提案をまとめる | 報告の頻度と形で変わる |
単価を組み立てるときは、面談1回あたりに、準備と記録の時間を足して見積もり、自分の時間単価を掛けてください。会社への報告は、面談ごとではなく月ごとや期間の終わりにまとめることが多いため、別に時間を見積もっておくと、ずれが小さくなります。時間単価の考え方は本業年収と副業単価の関係で書いています。
1回・月額・期間のどれで受けるか
1on1・メンタリングの料金の形は、主に次の三つです。
- 1回ごと:面談1回ごとに払われる。試しに始める場合や、面談の回数が読めない場合に向く
- 月額:面談の相手の数と月の回数を決めて、定額で払われる。継続した面談に向く
- 期間:たとえば数か月の期間で、面談の回数と報告をまとめて受ける。目的がはっきりしている場合に向く
社員の変化は一回の面談では見えにくく、何回か続けることで、話の深さや信頼が増していきます。依頼先が成果を判断しやすいよう、期間を決めて受け、期間の終わりに振り返りの報告をする形も考えてください。
エラベルの見解
1on1・メンタリングの単価で多い失敗は、会社への報告の範囲を決めずに始め、社員と依頼先の間で板挟みになることです。依頼先は「誰が辞めそうか知りたい」と考え、社員は「会社には言わないでほしい」と考えて話すことがあります。報告の範囲があいまいなまま面談を続けると、どちらの期待にも応えられなくなります。
受ける前に、依頼先と、個人が特定できる内容は本人の了解なく伝えないこと、伝えるのは全体の傾向や会社への提案に限ることなどを決め、面談の最初に社員にもその線引きを伝えてください。線引きがはっきりしているほど、社員は安心して話せ、依頼先にとっても役に立つ報告ができます。
健康に関わる話が出たときの扱い
面談では、社員から体調や心の不調、通院の話が出ることがあります。個人情報の保護に関する法律第2条第3項は、本人の病歴などが含まれる個人情報を「要配慮個人情報」としており、第20条第2項は、法令に基づく場合などを除き、あらかじめ本人の同意を得ないで要配慮個人情報を取得してはならないとしています。
健康に関わる話は、面談の記録に詳しく残さないこと、本人の了解なく会社に伝えないことを基本にしてください。面談の中で、すぐに対応が必要と感じる話が出た場合に、誰につなぐか(産業医、会社の相談窓口など)を、依頼先と事前に決めておくと安心です。医療や心理の専門的な判断が必要な話は、自分で抱えず、専門家につないでください。個別の判断は専門家にご確認ください。1on1・メンタリングの仕事の中身は1on1・メンタリングの副業の仕事で書いています。
単価を上げていくには
1on1・メンタリングの副業で単価を上げていくには、次のことが役に立ちます。
- 対象をしぼる:管理職になったばかりの人、入社したばかりの人など、得意な対象をつくる
- 会社への提案まで受ける:面談から見えた全体の傾向を、制度や職場の改善の提案としてまとめる
- 社内の上司の1on1を支える:社員との面談だけでなく、上司が行う1on1の進め方の支援まで受ける
エラベルの見解
1on1・メンタリングで、もう一つ考えてほしいのは、社外の面談相手は、社内の上司の代わりではないということです。社外の面談で社員の悩みが軽くなっても、職場の上司との関係が変わらなければ、根本の課題は残ります。
面談で見えた全体の傾向をもとに、上司との1on1の進め方や、職場の仕組みの見直しを依頼先に提案できれば、仕事の価値は大きく上がります。社員の声を会社の改善につなげる役割を担えることが、単価を上げる根拠になります。
まとめ
- 1on1・メンタリングの単価は、面談・準備・記録・会社への報告の時間から組み立てる
- 料金の形は1回・月額・期間から選ぶ。期間を決めて振り返りの報告をする形も考える
- 会社への報告の範囲を最初に決め、社員にも伝える
- 健康に関わる話は要配慮個人情報にあたることがある。記録や報告で扱いに気をつけ、専門家につなぐ
- 面談で見えた傾向を会社の改善の提案につなげることが、単価を上げる根拠になる
よくある質問
1on1・メンタリングの副業単価の相場はいくらですか
依頼先や業務の範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、一律の相場はお伝えできません。面談1回あたりの準備と記録を含めた時間と、報告の時間を見積もり、自分の時間単価を掛けて単価の根拠をつくってください。
面談の中で、辞めたいという話が出たら会社に伝えるべきですか
最初に決めた報告の線引きに従ってください。個人が特定できる内容は本人の了解なく伝えないと決めているなら、本人に、会社に伝えてよいか、自分で上司に話すかを確かめてください。
キャリアコンサルタントの資格は必要ですか
1on1・メンタリングを受けるのに、資格が必須とは限りません。ただ、相談を受ける技法を学んでいることは、依頼先への説明の材料になります。自分の経験と学んだことを、具体的に説明できるようにしておいてください。
本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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