採用代行 / 教育
教育業界で採用代行が機能する条件・機能しない条件
教育業界の法人や会社が採用代行を使って「うまくいった」「うまくいかなかった」と言うとき、その差は代行の腕の差だと思われがちです。同じ代行が、ある塾では非常勤の欠員が学期の途中でも埋まるようになり、別の塾では「応募は増えたがコマ数が合わず、決まっても数か月で離れた」で終わる。違いは、発注側の条件にあります。結論を先に書くと、教育業界で採用代行が機能するかどうかは、切り替わりの逆算と途中の通年の型があるか、要件を会社と専門家で整理してから出しているか、実態を責任者が語っているか、面接と模擬授業の枠を先に預けているか、常勤と非常勤と学生で経路を分けているか、受け入れを現場が持っているか、記録を一つにしているか、の七つで決まります。代行に出す工程の切り分けは教育業界の採用代行に、課題の分解は教育業界の採用課題に書いています。ここでは、機能する条件と機能しない条件を対で並べ、自社がどちらにいるかを発注前に確かめる形に絞ります。
七つの対
| 軸 | 機能する条件 | 機能しない条件 |
|---|---|---|
| 時期 | 切り替わりは逆算、学期の途中は通年の型で分けて設計している | 申し出が出てから「切り替わりまでに」と頼み、途中の欠員も同じ扱い |
| 要件 | 免許と資格と科目を会社と専門家で整理してから出す | 「講師募集」だけで出し、整理を代行に求める |
| 実態 | 方針・コマ数・授業以外の仕事を責任者が語り、求人票に落ちている | 「やりがい」「生徒の成長」で覆い、実態が無い |
| 枠 | 校長と教室長の面接と模擬授業の枠を週に一つ先に預けている | 候補者の希望を聞いてから調整し、模擬授業の日が組めない |
| 区分 | 常勤・非常勤・学生で求人票と経路を分けている | 一つの求人票で「講師募集」 |
| 受け入れ | 最初の三か月のコマ数と教える人を現場が持っている | 入職の日から満コマで、離職を代行のせいにする |
| 記録 | 教科と教室と区分をまたいで一つの一覧で、定例で見る | 教室ごとに教室長の手元にあり、法人で見えない |
七つのうち、機能しない側に三つ以上あるなら、代行に出す前に変える順番があります。
時期:分けて設計するか、混ぜるか
| 機能する | 機能しない |
|---|---|
| 切り替わりの欠員は前の年度の記録から逆算し、申し出を待たずに科目ごとに始める | 年度の後半に申し出が集まってから「切り替わりまでに何名」と代行に頼む |
| 学期の途中の欠員は通年で募集を開き、途中の入職を受け入れる型と掛け持ちの講師の予備の枠を持つ | 途中の欠員が出るたびに「急いで」と頼み、紹介会社で埋める |
| 学生の講師の卒業と就職活動の時期を記録し、逆算して次を採る | 毎年同じ時期に穴が開き、毎年驚く |
時期は代行にも一部は担えます(逆算の設計、通年の募集の運用、進捗の管理)が、募集を早く始める判断と途中の入職を受け入れる型は会社です。
要件:整理してから出すか、代行に求めるか
| 機能する | 機能しない |
|---|---|
| 会社と専門家で、免許と資格の要件を科目ごとに整理し、「必須・歓迎」で代行に渡す | 「講師募集」で出し、応募が来てから担当させられるかを考える |
| 代行は書類で免許と資格と科目を照合し、合わないものを社内に回さない | 代行が要件の判断まで担い、採ってから担当させられないと分かる |
| 教員と事務職の二つの人事を分けて求人票を作る | 混ぜて出し、どちらにも刺さらない |
免許と資格は、法令上の整理があると一般に整理されているため、会社と専門家で整理します。代行は照合まで。個別の判断は専門家にご確認ください。要件の言い換えは採用要件の定義の進め方に書いています。
実態:責任者が語るか、覆うか
| 機能する | 機能しない |
|---|---|
| 授業の方針、コマ数と時間帯、生徒の層、授業以外の仕事の中身と量を責任者が語り、代行が求人票に落とす | 「やりがい」「生徒の成長を支える」で覆い、実態が求人票に無い |
| 模擬授業(オンラインは課題)を段に置き、候補者と法人の双方が確かめる | 面接だけで決め、入職後に授業の力と方針のずれが分かる |
| 非常勤の求人票はコマ数と時間帯を先頭に | 常勤向けの文面のまま非常勤を募集する |
実態を語るのは代行にはできません。校長や教室長が、代行の担当者に一時間の時間を渡すかどうかです。
エラベルの見解
教育業界で代行が機能しない最大の理由は「授業以外の仕事の量が代行に渡っていない」ことです。責任者は忙しく、代行の担当者に「授業を担当する講師の募集」とだけ伝える。担当者は「授業に集中できる環境」と書く。応募は来ますが、面接で面談と保護者対応と営業の量を聞いて辞退し、入職して量に驚いて離れます。代行の腕の問題ではなく、実態のうち授業以外の部分が渡っていなかった問題です。エラベルで担当者を選ぶ企業には、「講師の一週間のうち、授業以外の仕事は何割ですか」を、私たちから先に聞いています。答えが出ないなら、代行に出す前に、一週間の時間の使い方を一枚に書き出すところからです。求人票の書き方は求人原稿の作成の進め方に書いています。
枠:先に預けるか、聞いてから調整するか
| 機能する | 機能しない |
|---|---|
| 校長と教室長の枠(授業の合間、夜の授業の前、オンライン)を週に一つ先に預け、代行が候補を三つ出して即日で確定 | 候補者の希望を聞いてから責任者に確認し、返事が数日後 |
| 面接と模擬授業を同じ日に組む | 別の日に組み、二回目の日程で流れる |
| 学校法人は委員会の日程を年度の初めに決め、逆算して募集を組む | 委員会の日程が直前まで決まらず、候補者が待てずに他へ |
枠の預かり方は面接の日程調整の進め方に書いています。
区分:分けるか、一つで出すか
| 機能する | 機能しない |
|---|---|
| 常勤・非常勤・学生・実務の経験者で求人票と経路を分け、区分ごとに応募と定着を記録 | 一つの求人票で「講師募集」を出し、「応募が少ない」を一つの数で見る |
| 代行に、区分ごとの経路の運用(掲載型、学校、地域の経路、大学の周辺、教育の経験者の場)を任せる | 代行に「とにかく応募を増やして」と頼む |
分け方は教育業界の採用課題の区分の課題に書いています。
受け入れ:現場が持つか、代行のせいにするか
| 機能する | 機能しない |
|---|---|
| 最初の三か月はコマ数を抑え、教える人と到達点を一枚にしている | 入職の日から満コマで、授業以外の仕事も同じ量 |
| 離れたら退職面談で理由を記録し、受け入れの問題は現場で直す | 離れたら「代行が連れてきた人が合わなかった」で終わる |
| 非常勤と学生にも教える人と最初の一か月の到達点がある | 非常勤は「教材を渡して初日から」で、離れる |
受け入れは代行にはできません。受け入れの型は入社後のオンボーディングの進め方に書いています。
エラベルの見解
もう一つ、教育業界で代行が機能しない型に「教室ごとの採用を法人でまとめない」があります。塾と予備校は教室ごとに教室長が採用し、速さが強みです。ただ、教室ごとに別の媒体に別の文面で出し、返事の速さが教室長次第で、記録が教室長の手元にあると、代行が入っても教室ごとにばらばらに動き、法人で機能しているかが見えません。面接と模擬授業と受け入れは教室長に残し、母集団形成と一次対応と記録は法人(または代行)でまとめる。エラベルで担当者を選ぶ企業には、「教室をまたいだ応募の一覧はありますか」を、私たちから先に聞いています。無ければ、代行に出す最初の工程は記録の型を作ることです。「全部任せたい」は機能しません。一つの工程から始めて広げる形が、教育業界では特に要ります。
記録:一つの一覧か、教室ごとか
| 機能する | 機能しない |
|---|---|
| 教科と教室と区分をまたいで一つの一覧(応募・返事の日数・面接・模擬授業・入職・定着)で、週次の定例で見る | 教室ごとに教室長の手元にあり、法人の担当者が全体を見られない |
| 前の年度の記録が残り、次の年度の逆算と学生の講師の入れ替わりの設計に使える | 年度が終わると記録が消える |
定例で見る数字は採用代行との定例会で見るべき数字に書いています。
機能しない条件を変える順番
| 順 | 変えること | 理由 |
|---|---|---|
| 一 | 記録の型を作る(教科と教室と区分をまたいだ一覧) | 記録が無いと、逆算も評価もできない |
| 二 | 要件を会社と専門家で整理する | 整理が無いと、採っても担当させられない |
| 三 | 責任者が実態(特に授業以外の仕事)を一枚に書き出す | 実態が無いと、応募が来ても離れる |
| 四 | 常勤・非常勤・学生で求人票と経路を分ける | 分けないと、どこにも刺さらない |
| 五 | 枠を週に一つ先に預ける | 枠が無いと、速さが出ない |
| 六 | 受け入れの一枚(最初の三か月のコマ数、教える人)を作る | 受け入れが無いと、離職が続く |
| 七 | 切り替わりは逆算、途中は通年の型で募集を始める | 一〜六が揃うと、時期の設計が機能する |
七つを一度に変える必要はありません。一と二と三を変えてから、非常勤の一次対応の一工程で代行を始め、記録で機能しているかを見て、広げます。
機能しているかを見る記録
| 見ること | 機能している | 機能していない |
|---|---|---|
| 応募から返事までの日数 | 翌営業日中 | 数日後 |
| 面接と模擬授業までの日数 | 一週間以内 | 二週間超 |
| 切り替わりまでの充足 | 科目と教室ごとに揃っている | 足りない科目がある |
| 学期の途中の欠員が埋まるまでの日数 | 短くなっている | 変わらない |
| 辞退の理由 | 「条件」「他社」 | 「コマ数」「授業以外の仕事」「返事が遅い」 |
| 入職後三か月の定着 | 続いている | 離れる |
| 校長と教室長の時間 | 面接と模擬授業と受け入れに使えている | 一次対応と日程に取られている |
「途中の欠員が埋まるまでの日数」と「辞退の理由」が、教育業界で代行の機能を見る要です。数字は自社の記録で、外の相場とは比べません。
まとめ
- 代行が機能するかは、代行の腕より発注側の条件で決まる
- 七つの対:時期・要件・実態・枠・区分・受け入れ・記録
- 最大の機能しない条件は授業以外の仕事の量が渡っていないこと
- 免許と資格は会社と専門家で整理してから出す。個別の判断は専門家にご確認ください
- 時期は切り替わり(逆算)と学期の途中(通年の型)を分けて設計する
- 「全部任せたい」は機能しない。一つの工程から始めて広げる
- 機能しているかは途中の欠員が埋まる日数と辞退の理由の記録で見る。エラベルは担当者を工程ごとに選べる形
よくある質問
学校法人で、規程と委員会があるので代行は動きにくいのではないですか
規程と委員会は残す工程で、代行は手順に沿った運用(周知の範囲、一次対応、書類の準備、委員会の日程の補助、記録)を担います。機能しない型は、委員会の日程が直前まで決まらず、候補者が待てずに他へ行く場合です。年度の初めに委員会の日程を決め、逆算して募集を組めば、規程のままで速さが出ます。規程の解釈は法人の判断で、代行は運用までです。
非常勤の講師は掛け持ちが前提で、定着を求めるのは無理では
非常勤の「定着」は、常勤と同じ意味ではなく、「担当のコマを学期の終わりまで持つ」「次の学期も続ける」の意味です。掛け持ちを前提に、コマ数と時間帯を先頭に出し、変動の少ない枠を渡し、教える人を決める。それで学期の途中の離脱が減ります。掛け持ちの講師を「予備の枠」として複数持っておくと、一人が抜けても穴が小さい。定着の意味を区分ごとに決めるのは会社で、代行はその記録を担います。
紹介会社を使っていて、代行は要らないのではないですか
紹介会社と代行は担う工程が違います。紹介会社は推薦まで、代行は逆算の設計・通年の募集の運用・一次対応・日程・書類の照合・記録を担います。紹介会社を使っていても、学期の途中の欠員のたびに急いで頼み、コマ数が合わずに離れているなら、代行が担う工程(通年の型と記録)が空いています。逆に、それらが社内で回っているなら、代行は要りません。紹介会社の推薦の質が上がらないときの見方は紹介会社の推薦の質が低いに書いています。