スカウト代行 / iroots
irootsのプロフィール選定基準の作り方
irootsで誰に送るかは、プロフィールを一人ずつ開き、いくつかの分岐を順にたどって決めていくと迷いが減ります。この媒体には、定量化された価値観のデータと、学生が時間をかけて書いたレジュメという、性質の違う二つの材料があります。二つを一つの基準に混ぜると、並べ替えに向くデータで送り先を決めてしまったり、読むべき記述を読み飛ばしたりします。この記事では、読む前・読む順・読んだ後・最後の絞り込みという四つの分岐に分けて、プロフィールを前にしたときの判定の流れを整理します。以下は2026年9月23日時点で公式サイトおよび運営会社のエン株式会社(旧:エン・ジャパン)のサイトに記載されている内容に基づいており、文面の型はirootsのスカウト文面の型に、週次の回し方はirootsの運用スケジュールと送信計画にまとめています。
判定は四つの分岐でたどる
エン株式会社のサービス紹介ページは、irootsについて、自分の価値観を定量化するサーベイや、経験を可視化するために過去をしっかりと振り返るレジュメ等で、学生が自己理解を深めることが可能であるとしています。学生向けサイトは、プロフィール・適性診断結果を閲覧した非公開企業から直接スカウト(オファー)が届く仕組みだと案内しています。データは並べ替えに向き、記述は読んで判断するものです。
この違いを前提に、判定の順番を先に決めておきます。次の表は、一人のプロフィールを前にしたときにたどる分岐を、順番どおりに並べたものです。どの段で何を見て、はいなら次へ、いいえならどう扱うかを書いています。先に順番を決めておくと、外注先と社内で判定を分担するときにも、どの段を誰が持つかを決めやすくなります。
| 段 | 見るもの | 次へ進む条件 | 進まない場合の扱い |
|---|---|---|---|
| 1 読む前 | 勤務地・志望職種・卒業年度などの条件 | 自社の募集と重なる | 見送り。理由を記録する |
| 2 読む順 | 価値観のサーベイ・適性診断の結果 | 上位に入る | 後回し。余力があれば読む |
| 3 読んだ後 | レジュメの記述 | 自社の価値観の言葉と重なる記述がある | 次点に置く。送らない |
| 4 最後 | 渡すものの定員と日程 | 席と日程に空きがある | 次回の案内に回す |
この表で大事なのは、送るかどうかを最終的に決めるのが三段目の「読んだ後」だけだという点です。一段目は読む時間を守るための足切りで、二段目は読む順番を決めるだけです。四段目は送る価値のある相手を、渡すものの器に合わせて調整する段です。データの段で送り先を確定させないことが、この媒体での判定の軸になります。
読む前に外す:一段目の分岐
レジュメが「過去をしっかりと振り返る」ものとして設計されているなら、一人を読むのに時間がかかります。一人あたり五分と置くと、週に二時間使えても読めるのは二十数人です。読む時間には上限があるので、読む前に外せる条件を先に決め、限られた時間を読む価値のある相手に使います。読む前に外す条件は、次のように「提示できるものが無い」ことが明らかなものに限ります。
- 勤務地の希望が自社の拠点とまったく合わない
- 志望する職種に、自社の募集が一つも含まれない
- 卒業年度が募集と合わず、案内できる選考が無い
- 前に同じ条件で送って反応が無かった層に当たる
学校名はここに入れません。この媒体は価値観と経験で出会う設計になっているので、学校名で先に切るとその設計を使わないことになります。学校や学部は、仕事に直結する場合の条件としてだけ使います。検索できる項目、絞り込みの粒度、条件の保存、送信済みの除外は公開されていないので、ここに挙げた条件が画面で設定できるかは、企業向けログイン画面に案内されているiroots窓口(isupport@iroots.jp)に確かめてから決めます。
読む順を決める:二段目の分岐
二段目では、価値観のサーベイや適性診断の結果を使って、読む順番を並べます。診断の結果が自社の傾向と近いことは、読む順を決める材料としては有効です。ただし、それだけで送信対象を確定させると、文面に書く材料が手元に無いまま送ることになります。上位から順に読み、読んだ人にだけ送るという順番を守ります。
診断結果をどこまで使うかは、社内で決めてから運用に組み込みます。読む順の優先づけに使うことと、選考の合否に使うことは別の話です。外注先に選定を任せる場合も、診断結果を「読む順」以外に使わないことを取り決めておくと、判定の根拠を説明しやすくなります。個人のデータの扱いに迷う場合は、個別の判断を専門家にご確認ください。
エラベルの見解
相談で多い思い込みは、「診断結果が近い学生に送れば、価値観の合う相手に届く」というものです。実際には、診断が近いことは読む順を早めるだけで、文面に書ける材料は何も増えません。診断の数値だけで送った文面は、どうしても「あなたの価値観が当社と近いと感じました」という一文で終わります。書き込んだ学生から見ると、それはレジュメを読んでいない証拠に見えます。
診断で上位二十人を出したら、その二十人のレジュメを読み、書く材料が見つかった人にだけ送る。読んでみて材料が見つからなければ、診断が近くても次点に回す。この一手間を省くかどうかで、同じ候補者リストから出る返信は変わります。
読んだ後に送るか決める:三段目の分岐
エン株式会社はirootsを、価値観の合う企業と出会える新卒学生向けスカウトサービスと説明しています。学生向けサイトは、参画企業について社会貢献・成長環境・透明性の3軸で選抜された企業のみであるとしています。価値観で合わせる場なので、三段目の判定には自社の価値観を言葉にしたものが要ります。現場の社員に「他社と違うと思うこと」を三つずつ挙げてもらい、重なった言葉を社外の人に説明できる形に書き直しておくと、読む人が変わっても判断がぶれにくくなります。言葉がそろったら、データと記述の二つを合わせて、候補を三つの層に分けます。
| 層 | データ(診断) | 記述(レジュメ) | 判定 |
|---|---|---|---|
| 最優先 | 近い | 自社の言葉と重なる場面がある | 読んで一人ずつ書いて送る |
| 次点 | 近くない | 重なる場面がある | 余力があれば書いて送る |
| 保留 | 近い | 重なる場面が見つからない | 送らず、次回の見直しで読み直す |
診断が近くなくても記述が重なる人を次点に置くのは、判定の主役が記述だからです。反対に、診断が近くても記述に重なりが無い人は、送っても書く材料がありません。判定に迷う例を、記述の形ごとに挙げておきます。
| レジュメの記述の形 | 判定 | 文面に書けること |
|---|---|---|
| 続けた活動の中で方針を変えた場面が具体的に書かれている | 送る | 変えた理由をどう読んだか |
| 成果だけが書かれ、自分がどこを決めたかが分からない | 次点 | 書けることが少ないので、余力があるときだけ |
| 自社の言葉に近い価値観が、抽象語だけで書かれている | 保留 | 場面が無いので、書くと定型になる |
| 失敗や弱さを振り返った記述がある | 送る | 振り返り方のどこに目が留まったか |
「主体性」「素直」といった言葉は、自社の側でも学生の側でも、場面が添えられていないと判定に使えません。どういう場面でそう言えるのかまで書かれている記述を拾い、その場面を文面の一行目に使います。自社の言葉のほうが抽象的なままなら、判定の前に言葉のほうを直します。
最後に絞る:定員と記録の分岐
学生向けサイトは、irootsから届くものとして、非公開イベントや特別先行ルート、インターンの案内などを挙げています。渡すものが限定の案内なら、その定員が送る人数の上限になります。二十席のイベントに四十人を招くと、断る連絡をすることになります。三段目で送ると決めた人が定員を超えたときは、日程の合う人から送り、残りは次回の案内に回します。
判定の結果は、段ごとに記録しておきます。一段目でどの条件で何人外したか、三段目で何人を保留にしたかを残しておくと、基準が厳しすぎるのか緩すぎるのかが数字で分かります。記録が無いと、翌週に同じ候補を開いて同じ判定をやり直すことになります。誰をなぜ選んだかを一行で残すだけでも、月に一度の見直しで使える材料になります。登録者は時期によって増え、学年も上がるので、判定の基準は反応を見て直すものとして置いておきます。
エラベルの見解
担当する側から見ると、この媒体の選定で差が出るのは、保留にした人の扱いです。読む時間が限られているので、三段目で保留にした人は、そのまま二度と開かれないことが多くなります。ところが保留の理由を見返すと、「自社の言葉の定義が狭すぎた」ことが原因のものがかなり混じっています。
月に一度、保留の記録を十件ほど読み直し、自社の言葉を書き足すべきか、それとも本当に重ならないのかを見分けてください。書き足した言葉で判定をやり直すと、次の月の最優先の層が広がります。選定を外注する場合も、この読み直しを担当者の作業に入れておくと、基準が期の途中で育っていきます。
まとめ
- 判定は「読む前に外す」「読む順を決める」「読んで送るか決める」「定員で絞る」の四つの分岐でたどる
- 送るかどうかを最終的に決めるのはレジュメの記述で、診断のデータは読む順を決める材料にとどめる
- 読む前に外す条件は、提示できるものが無いことが明らかなものに限り、学校名では切らない
- 三段目の判定には自社の価値観の言葉が要る。場面の書かれた記述を拾い、それを文面の一行目に使う
- 段ごとの判定を記録し、保留にした人の理由を月に一度読み直して基準を直す
よくある質問
Q. 適性診断の結果だけで送る相手を決めてもよいですか
読む順番を決める材料としては有効ですが、送る相手の確定には向きません。診断だけで送ると、文面に書く材料が無いまま送ることになります。上位から順にレジュメを読み、書く材料が見つかった人に送る形をおすすめします。
Q. 一週間に何人くらいのプロフィールを読めばよいですか
一人を読む時間と、週に使える時間から逆算します。一人五分と置けば、週二時間で読めるのは二十数人です。そのうえで、返信が来たときに出せる面談枠と渡すものの定員と比べ、少ないほうに合わせます。
Q. 検索条件でどこまで絞り込めますか
検索できる項目や絞り込みの粒度は、公式サイトでは公開されていません。基準を作り込む前に、運営の窓口や実際の画面で何が設定できるかを確かめてください。設定できない条件は、読む前の目視の判定に回すことになります。
仕様や提供範囲は変わります。上に挙げた内容は2026年9月23日時点の公式サイトおよび運営会社のサイトの記載です。検索条件や通数は公開されていないため、契約前に運営の案内でご確認ください。