案件でよくある失敗|単価が上がらない|続けているのに単価が変わらないのは、時間が見えていない・範囲が膨らむ・成果が伝わっていない・作業者のまま、のどれかが原因。原因ごとに打つ手が違う

働き方・両立両立・スキル 更新日 2026-10-17

人事の副業を始めて一年。依頼先とは良い関係が続いていて、仕事の質も上がってきた手応えがある。それなのに、単価は始めたときのまま変わっていない。むしろ、頼まれる作業が増えた分、時間あたりの報酬は下がっている。結論から書くと、単価が上がらないのは、多くの場合、「時間が見えていない」「範囲がなし崩しに膨らむ」「成果が依頼先に伝わっていない」「作業者の立場のまま」「一社に頼りきり」の五つのどれかが原因です。原因によって打つ手が違うため、まず自分がどれにあたるかを見分けることが大切です。

人事の副業の単価には公的な統計がなく、案件の範囲や依頼先で大きく変わるため、この記事では金額の相場は書きません。単価が上がらない原因と、その直し方を書きます。単価を上げる理由の示し方は単価の上げ方に、申し出る時期は値上げを申し出るタイミングにまとめています。

単価が上がらない五つの原因

単価が上がらない原因は、次の五つに分けられます。

原因起きていること見分け方
時間が見えていない実際にかかっている時間を記録しておらず、依頼先にも見えていない先月何時間使ったかを答えられない
範囲がなし崩しに膨らむ頼まれるたびに作業を足し、単価はそのまま契約したときの作業の一覧と、今の作業が違う
成果が伝わっていない作業はしているが、何が変わったかを依頼先に報告していない依頼先が自分の仕事の成果を説明できない
作業者の立場のまま言われた作業をこなすだけで、提案や判断に関わっていない依頼先から相談を受けることがない
一社に頼りきり一つの依頼先しかなく、条件の相談がしにくいその依頼先がなくなると副業の収入がなくなる

一つだけでなく、いくつかが重なっていることもあります。自分の状況を表と照らし合わせ、当てはまるものに印をつけてみてください。

原因ごとの直し方

時間が見えていない場合

まず、作業ごとにかかった時間を記録してください。一か月記録すると、契約したときに見積もった時間と、実際の時間の差が見えます。差が大きければ、それ自体が単価を見直す根拠になります。月の報告の中に、使った時間を書き添えるだけで、依頼先にも時間が見えるようになります。

範囲がなし崩しに膨らむ場合

契約したときの作業の一覧と、今の作業を並べてください。増えた作業があれば、それを「追加の作業」として依頼先に示します。増えた作業を続けるなら単価を見直す、続けないなら元の範囲に戻す、という二つの選択肢を出すと、依頼先も判断しやすくなります。

成果が伝わっていない場合

月の報告に、作業の量だけでなく、何が変わったかを書いてください。応募から面接までの日数が縮んだ、辞退が減った、返信が増えた、といった変化です。依頼先が自分の仕事の成果を社内で説明できるようになると、単価の相談に応じやすくなります。

エラベルの見解

単価が上がらない人に最も多いのは、範囲がなし崩しに膨らんでいるのに、自分から言い出せない状態です。依頼先との関係が良いほど、「これもお願いできますか」に「はい」と答え続けてしまいます。依頼先に悪気はなく、むしろ頼れる人だと思っているからこそ頼んでいます。けれども、言い出さない限り、依頼先は増えた作業に気づきません。

担当する側から見ると、範囲の話は関係が良いうちに切り出すほうがうまくいきます。「最近お手伝いの範囲が広がってきたので、一度整理させてください」と、責めるのではなく整理を提案する形で伝えてください。整理の結果、単価を見直すか範囲を戻すかを一緒に決めれば、関係を損なわずに済みます。

作業者の立場から抜け出す

作業者の立場のままでは、単価は作業の時間でしか決まらず、上がりにくくなります。抜け出すには、作業の中で気づいたことを、提案として依頼先に伝えることから始めます。

提案が採用され、成果につながれば、依頼先は「作業を頼む人」から「相談する人」として見るようになります。相談の時間は、作業とは別の価値として単価に反映しやすくなります。

一社に頼りきりの状態を抜け出す

一つの依頼先しかないと、条件の相談をして関係が悪くなったら収入がなくなる、という不安から、単価の話を切り出せなくなります。依頼先を二つ以上に分けると、一つの依頼先との条件の相談に落ち着いて臨めます。ただし、本業に勤めながら副業をしている場合は、厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」が示すとおり、自ら業務の量や時間、健康状態を管理する必要があります。依頼先を増やすときは、使える時間の範囲で受けてください。

条件を変えるときは、書面で確かめることも大切です。特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス法)第3条は、業務委託事業者に、給付の内容、報酬の額、支払期日などを書面または電磁的方法で直ちに明示することを求めています。範囲や単価を見直したときも、新しい条件を書面やメールで残しておくと、後の行き違いを防げます。

エラベルの見解

もう一つ見てほしいのは、単価が上がらない状態は、依頼先にとっても良い状態ではないということです。時間あたりの報酬が下がり続けると、担当者は疲れ、仕事の質が下がり、いずれ辞めてしまいます。依頼先にとっては、慣れた担当者を失うことになります。

単価の話を切り出すことは、依頼先との関係を長く続けるための話し合いでもあります。時間と範囲と成果を見える形にして、双方が納得できる条件を探す。この話し合いができる担当者は、依頼先から長く頼られます。

まとめ

よくある質問

単価の話を切り出すと、契約を切られませんか

関係が良いうちに、責めるのではなく整理を提案する形で切り出すと、受け止めてもらいやすくなります。時間と範囲と成果を見える形にして話すことで、依頼先も判断しやすくなります。

時間を記録するのが面倒です

作業ごとに大まかな時間を一日の終わりにまとめて書くだけでも構いません。一か月続けると、自分の作業の時間のかかり方が分かり、次の見積もりにも使えます。

単価を上げる代わりに、範囲を減らすのはありですか

あります。依頼先の予算が限られている場合は、範囲を元に戻すか、優先度の高い作業に絞ることで、時間あたりの報酬を保てます。どちらを選ぶかは、依頼先と一緒に決めてください。

出典

本記事は 2026-10-17 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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