採用代行 / 鹿児島県
鹿児島県の採用代行|地域の採用事情と依頼先の選び方
求人が減って求職者が増えているなら、採用は楽になるはずです。ところが鹿児島労働局が公表している令和8年7月分の資料では、有効求人数が41か月連続で減り、有効求職者数が8か月連続で増えているのに、就職件数は5か月連続で減っています。求人と求職者の両方がそろっているのに、決まっていないということです。この記事では、応募を増やす前に、応募から入社までのどこで落ちているかを見つけて、その工程を採用代行に頼むという順番を軸に整理します。以下は2026年9月24日時点で鹿児島労働局が公表している令和8年7月分の数値に基づきます。
求人は41か月減り、求職者は8か月増えている
最初に、需給の向きを確かめます。令和8年7月分の主な数字は次のとおりで、いずれもパートを含む原数値です。求人・求職・就職に加えて、離職の動きを示す雇用保険の数字もあわせて見ると、局面がはっきりします。
| 項目 | 数値 | 前年同月比 |
|---|---|---|
| 新規求人数 | 12,628人 | 2.4%減 |
| 有効求人数 | 34,320人 | 3.1%減(41か月連続の減少) |
| 新規求職申込件数 | 6,464件 | 2.0%増(2か月連続の増加) |
| 有効求職者数 | 35,002人 | 1.4%増(8か月連続の増加) |
| 就職件数 | 2,046人 | 5.3%減(5か月連続の減少) |
| 雇用保険の受給資格決定件数 | 1,697件 | 0.1%増(2か月連続の増加) |
| 雇用保険の受給者実人員 | 7,965人 | 2.4%増(13か月連続の増加) |
有効求人数34,320人に対して有効求職者数は35,002人で、求職者のほうが多い状態です。受給者実人員が13か月続けて増えていることからも、離職して仕事を探している人が増えていると読めます。需給は緩む方向に動いており、応募が集まりにくい局面ではありません。
それでも就職件数は減っています。求人と求職者がそろっているのに決まらないのは、量ではなく、どこかの工程で止まっているからと考えると、打ち手を選びやすくなります。
雇用の規模感も押さえておきます。令和8年7月分では、雇用保険の適用事業所数が31,052事業所、被保険者全数が451,225人と公表されています。
水準より向きで読む
鹿児島労働局の資料には、県の倍率と全国の倍率が並べて載っています。あわせて、受理地別と就業地別、パートタイムの数字も公表されています。どの数字を使うかで見え方が変わるので、一度まとめて確認しておきます。
| 指標 | 鹿児島県 | 比べる相手 |
|---|---|---|
| 有効求人倍率(季節調整値・受理地別) | 1.02倍(前月と同水準) | 全国1.18倍 |
| 有効求人倍率(季節調整値・就業地別) | 1.08倍(前月より0.01ポイント減少) | — |
| 新規求人倍率(季節調整値) | 1.84倍 | 全国2.10倍 |
| パートタイムの有効求人倍率(原数値) | 0.71倍 | 前年同月0.77倍 |
| パートタイムの新規求人倍率(原数値) | 1.61倍 | 前年同月1.65倍 |
県の倍率は全国より低く、求人1件あたりの競合は少ない水準です。受理地別と就業地別の差は0.06ポイントで、同じシリーズで見た沖縄県の0.14ポイントほど大きくはありませんが、どちらの数字かは確かめておきます。パートタイムの有効求人倍率は0.71倍で前年より下がっており、パートの募集は集まりやすい局面です。
ただ、鹿児島県では倍率の水準より、動きの向きのほうが判断に役立ちます。求人は減り続け、求職者は増え続け、就職は減り続けている。三つの向きを並べると、応募を増やす施策の優先度は下がり、決める工程の優先度が上がります。九州の隣県では、熊本県が有効求人数5か月連続の増加と逆の向きなので、九州という括りで判断しないことも大切です。
求人と就職の向きが逆の産業を探す
産業別に見ると、決まらない原因の手がかりが見えてきます。鹿児島労働局は、産業別の新規求人数と産業別の就職件数の両方を公表しています。令和8年7月分の前年同月比を並べます。
| 産業 | 新規求人数 | 就職件数 |
|---|---|---|
| 建設業 | 7.1%減(2か月ぶりの減少) | 14.5%減(19人減) |
| 製造業 | 7.9%増(3か月ぶりの増加) | — |
| 運輸業、郵便業 | 15.4%減(3か月ぶりの減少) | 27.3%増(21人増) |
| 卸売業、小売業 | 11.8%増(2か月ぶりの増加) | 8.2%減(19人減) |
| 宿泊業、飲食サービス業 | 8.2%減(3か月ぶりの減少) | 16.9%増(13人増) |
| 医療、福祉 | 1.1%減(7か月連続の減少) | 5.8%減(45人減) |
| サービス業(他に分類されないもの) | 10.7%減(2か月ぶりの減少) | — |
運輸業、郵便業と宿泊業、飲食サービス業は、求人を減らしているのに就職が増えています。反対に、卸売業、小売業は求人を11.8%増やしているのに、就職は8.2%減っています。求人を出しても決まりにくい状態にある可能性があります。医療、福祉は、他の産業が増減を繰り返すなかで、新規求人が7か月連続で減っている点も押さえておきます。
自社の産業が卸売業、小売業のように求人と就職の向きが逆の側にあるなら、求人を増やす依頼は同じ結果を繰り返すおそれがあります。県内の景況については、資料に令和8年7月31日付の株式会社九州経済研究所「県内景況」が引用されており、消費関連は底堅く推移している一方で、雇用関連は横ばい、観光関連は足踏みとされています。自社の業種の景況とあわせて読むと、決まらない原因が市場側か自社側かを考える材料になります。
エラベルの見解
産業別の数字を見るときは、求人の増減と就職の増減を一緒に見ることをすすめます。卸売業、小売業は新規求人が11.8%増えているのに、就職件数は8.2%減っています。この状態で代行会社に「求人を増やしてください」と頼んでも、同じところで止まる可能性があります。同じ料金・同じ業務範囲でも、結果が分かれるのはここです。産業別の求人と就職を並べて「応募から一次面接までの日数を測りましょう」と提案する担当者と、媒体の追加出稿を提案する担当者では、三か月後に残る記録がまったく違います。エラベルでは担当者の経歴を見てから選べるので、面談では自社の産業の求人と就職の両方を示したうえで、どちらの提案が返ってくるかを確かめてください。
応募から入社までの、どこで落ちているかを記録する
決まらない原因を分解するには、工程ごとの数を記録するところから始めます。社内で採用を回している間は、応募から面接までの日数や辞退の理由が記録されていないことが多く、どこで落ちているかが分かりません。代行会社が入ると、この記録を毎月の報告に組み込めます。
| 工程 | 記録する数字 | 代行に頼む作業 | 社内に残す判断 |
|---|---|---|---|
| 応募から一次面接まで | 日数と、面接に進んだ割合 | 日程調整と日数の計測、短縮 | 面接官の空き枠の確保 |
| 面接から内定まで | 選考の回数と日数、辞退の件数 | 辞退理由の記録と分類 | 選考基準と面接官の目線合わせ |
| 求人票と条件 | 応募者が比べた他社の条件 | 県内の相場との照合 | 提示額と条件の幅 |
| 内定から入社まで | 内定辞退の件数と理由 | 入社までの連絡の設計 | 条件の再提示をするかどうか |
離職して求職している人が増えている局面では、離職者は早く決めたいと考えていることが多く、面接の日程を柔軟に組めるかどうかが効いてきます。応募から一次面接までの日数は、最初に測る数字として適しています。
見積もりは、この記録と工程に合わせて取ります。月の応募数に一件あたりの対応回数と作業時間を掛ければ、連絡や日程調整の工数の目安が出ます。代行会社には担当者の週あたりの稼働時間と掛け持ちの社数を聞き、報告に応募数だけでなく、工程ごとの日数と辞退の件数を含めてもらうことを契約に書いておきます。候補者の辞退理由には個人情報が含まれるため、記録の保管と引き渡しの方法も決めておきます。個別の判断は専門家にご確認ください。
緩む局面で、後回しにしてよい工程
記録と工程の改善に予算を回すなら、その分をどこから持ってくるかも決めておきます。需給が緩む局面では、母集団が不足しているわけではないので、媒体の追加出稿や、送信数を増やすスカウト運用の優先度は下がります。大がかりな採用広報も、認知を広げるより、条件と選考の速さを整えるほうが効く局面です。
パートの採用も同じです。パートタイムの有効求人倍率は0.71倍で、募集は集まりやすい環境なので、パートの母集団づくりは自社でも回せる可能性があります。代行に頼むなら、正社員の選考の工程や、辞退理由の分析のように、社内では記録が残りにくい部分に絞るほうが費用に見合います。費用の考え方は採用代行の費用で聞くことにまとめています。
契約の前に決めておくのは、対象とする職種と産業、雇用形態、使う統計(受理地別か就業地別か)、報告に含める指標(応募数に加えて工程ごとの日数と辞退の件数)の四つです。なお、労働関係の法令や助成金の適用については個別の判断が伴います。個別の判断は専門家にご確認ください。
エラベルの見解
相談で多い思い込みは、「求職者が増えているのだから、応募が増えれば採用も増える」というものです。鹿児島県の令和8年7月分では、有効求職者数は8か月続けて増えていますが、就職件数は5か月続けて減っています。ここで応募を増やす投資をしても、同じ工程で止まります。先に必要なのは、応募から入社までのどこで落ちているかを数字で示すことです。担当する側から見ると、この局面の案件で最初の一か月にやるべきことは、送信や出稿ではなく記録の仕組みづくりで、そこを理解している発注側とは話が早く進みます。地方企業の体制づくりは地方企業の採用体制、地域の媒体の使い分けは地域の採用媒体も参考にしてください。
まとめ
- 鹿児島県の令和8年7月分は、有効求人数が41か月連続で減り、有効求職者数が8か月連続で増える一方、就職件数は5か月連続で減っている
- 需給は緩む方向にあり、課題は応募の量より、決まらない工程にあると考えられる
- 倍率は水準より向きで読み、受理地別と就業地別、パートタイムの数字も分けて確かめる
- 産業別に求人と就職の向きを並べ、卸売業、小売業のように向きが逆の産業では求人を増やす前に原因を分解する
- 応募から入社までの工程ごとに日数と辞退を記録し、その記録と改善を代行に頼む。追加出稿やスカウトの送信数を増やす施策は後回しにしてよい
よくある質問
Q. 鹿児島県は求職者が増えているのに、なぜ採用が決まらないのですか
令和8年7月分の資料では、求人と求職者がそろっているのに就職件数が減っています。量ではなく、選考の速さや条件、求人票の書き方など、どこかの工程で止まっている可能性があります。工程ごとの日数と辞退の理由を記録すると、原因を絞り込めます。
Q. 緩む局面でも、採用代行を使う意味はありますか
あります。ただし頼む内容は、母集団づくりより、選考の設計、辞退理由の記録、内定から入社までの連絡の設計が中心になります。社内で回している間は記録が残りにくい部分なので、代行が入ることで初めて見えるものがあります。
Q. 産業別の数字は、どう使えばよいですか
自社の産業の新規求人数と就職件数の向きを並べて見ます。求人が増えているのに就職が減っている産業では、求人を出しても決まりにくい状態にある可能性があります。鹿児島労働局は両方の数字を公表しているので、月次で並べて確かめてください。