採用代行 / 新潟県

新潟県の採用代行|地域の採用事情と依頼先の選び方

公開 2026-09-24

母集団が足りないとき、採用の相談では「対象を広げましょう」という提案がよく出ますが、どちらに広げるかまで示されることは多くありません。新潟労働局の定例雇用情報に含まれる求人・求職バランスシートは、職業と年齢層を掛け合わせて有効求人・有効求職・求人倍率を出しており、広げる方向を数字で決められます。しかも年齢別の倍率については、就職機会積上げ方式という計算方法まで資料に書かれています。この記事では、年齢と職業のクロス表を使って、対象を広げる方向を決めてから代行に依頼するという順番を軸に整理します。以下は2026年9月24日時点で公表されている令和8年7月分の数値と資料の構成に基づきます。

県の1.36倍から、拠点の安定所まで下りる

最初に、新潟県が全国のなかでどの位置にあるかを確認しておきます。令和8年7月の都道府県別有効求人倍率(受理地別・季節調整値)で、新潟県は1.36倍、全国10位です。北陸の各県と並べると、次のようになります。

順位都道府県有効求人倍率
1東京都1.69倍
2福井県1.55倍
4富山県1.46倍
5石川県1.44倍
10新潟県・香川県1.36倍
—全国平均1.18倍

全国平均は上回っていますが、北陸と並べるとやや下の位置です。ただ、この数字は県全体の代表値で、会話の入口にしかなりません。新潟県は面積が広く、下越・中越・上越の三つの地区に分かれ、その下に新潟・長岡・上越・三条・柏崎・新発田・新津・十日町・糸魚川・巻・南魚沼・佐渡・村上の安定所が置かれています。採用計画の前提にするのは、拠点が属する安定所の数字です。

一般職業紹介状況の資料には、管内ハローワークの有効求人倍率が別の頁に載っている旨の案内があります。拠点の数字はそちらで確かめ、県全体、地区、安定所の三つを並べておくと、代行会社との話で前提がずれません。

年齢と職業を掛け合わせた表を開く

拠点の数字を押さえたら、求人・求職バランスシートを開きます。この表は三つの軸を掛け合わせた構成です。多くの県の資料は職業別か年齢別のどちらかで、両方を掛け合わせた表はあまり見かけません。

軸区分
雇用形態常用/常用的パート
年齢24歳以下/25〜34歳/35〜44歳/45〜54歳/55歳以上
職業管理職、専門・技術職、事務職、販売職、サービス職、保安職、農林漁業、生産工程、輸送・機械運転、建設・採掘、運搬・清掃・包装等

それぞれのマス目に、有効求人・有効求職・求人倍率が入ります。資料の注記では、新規学卒およびパートタイムを除いた常用および常用的パートについて計上しており、「-」は表示できないことを示し、職業の区分は平成21年改訂の「日本標準職業分類」に基づくとされています。

使い方は、自社の職業の行と、狙っている年齢層の列が交わるマスを探すことから始めます。そのマスの倍率が、県の1.36倍よりも実際の母集団の厳しさに近い数字です。常用と常用的パートで別の表があるので、雇用形態を変えたときの見え方も同じ手順で確かめられます。

母集団が足りないときは、隣のマスで広げる方向を決める

狙っているマスの倍率が高く、応募が集まりにくいと分かったら、同じ職業の行で隣の年齢層のマスを見ます。同じ職業でも、年齢層によって倍率は変わります。ある年齢層で厳しい職業が、別の年齢層では緩むこともあれば、その逆もあります。供給のある側に広げれば、同じ予算でも母集団は増えやすくなります。

雇用形態の方向に広げる手もあります。常用の表で厳しいマスが、常用的パートの表ではどう見えるかを確かめ、パートから始めて正社員に切り替える道筋を用意できるかを社内で検討します。どちらに広げるかを感覚ではなく表の数字で説明できるので、社内の合意も取りやすくなります。

ただし、年齢を募集の要件として設けることには、法令上の考え方があります。資料の注記にも、労働施策の総合的な推進等に関する法律に触れた記載があります。ここで表を見るのは市場の構成を把握するためで、求人票に年齢の条件を書くためではありません。個別の判断は専門家にご確認ください。

エラベルの見解

「対象を広げましょう」という提案は、どの代行会社からも出てきます。同じ料金・同じ業務範囲でも結果が分かれるのは、広げる方向を数字で示せるかどうかです。新潟県の表があれば、同じ職業の隣の年齢層の倍率を見て、供給のある側に広げられます。広げる方向が二つあるときに、表が決めてくれるのは大きな助けです。エラベルでは担当者の経歴を見てから選べるので、面談では自社の職業を伝えたうえで「バランスシートのどのマスを見ますか」と聞いてみてください。すぐに年齢と職業の掛け合わせで答えが返ってくる担当者なら、母集団が足りなくなったときの次の手を持っています。条件と母集団の切り分けは福井県の採用代行でも扱いました。

年齢別の求人数は「計算値」として引用する

表を社内の説明に使うときは、年齢別の数字がどう作られているかを押さえておきます。求人票には年齢の条件を書かないので、ある求人が何歳向けかは機械的には決まりません。新潟労働局の資料には、その算出方法として就職機会積上げ方式の手順が明記されています。

手順内容
1個々の求人について、求人数を対象となる年齢階級の総月間有効求職者数で除す
2それを当該求人に係る求職者1人当たりの就職機会とする
3全有効求人についてこの就職機会を足し上げる
4足し上げた値を年齢別有効求人倍率とする

年齢階級は5歳刻みの11階級とされ、年齢別月間有効求人数は、年齢別有効求人倍率に年齢別月間有効求職者数を掛けて求めるという順序です。求人数が先にあるのではなく、倍率から逆算されているということです。

そのため、年齢別の求人数をそのまま「この年齢向けの求人がこれだけある」と読むと意味がずれます。職業別の実数は実際の求人数ですが、年齢別の求人数は計算上の値です。社内で計画の根拠を説明するときは、「求職者1人あたりの就職機会を積み上げた倍率」と前提を添えて引用すると、後から数字の意味を問われても説明がつきます。代行会社の報告でも、年齢別の数字にはこの前提を書き添えてもらいます。

在職者が増えている月は、入社までの期間を長く見る

広げる方向が決まったら、今月の市場の動きを確かめて、依頼の条件に反映します。新潟労働局の一般職業紹介状況は、求人の動き、求職者の動き、正社員にかかる有効求人倍率等の三つの節で構成され、それぞれ前月比・前年同月比と何か月連続かが併記されています。令和8年7月分の記載から、方向を整理します。

項目令和8年7月分の方向採用側から見た意味
有効求人数(季節調整値)減少に転じた競合の求人が減り始めた
有効求職者数(季節調整値)増加に転じた母集団は広がっている
新規求職者(パートを除く常用)の在職者増加が続いている転職を検討する層が中心
同上の離職者減少に転じたすぐ動ける層は減っている
正社員の有効求人倍率前年同月を上回る月が続いている正社員の枠は取り合いが続く

産業別の新規求人では、建設業、製造業、運輸業・郵便業などが増加し、宿泊業・飲食サービス業、サービス業、卸売業・小売業などが減少しています。求人が減り、求職者が増え、そのうち在職者が増えている組み合わせです。在職中の求職者が中心なら、内定から入社までに退職交渉の期間が入ります。

代行会社への依頼では、この期間を見込んだ計画にします。見積もりは「月の必要採用数 ÷ 応募から採用までの歩留まり」で必要な応募数を出し、採用までの月数に退職交渉の期間を上乗せして「月額 × 月数」で委託費を考えます。月数を短く見積もると、入社前に契約期間が終わってしまいます。契約の前には、募集する職業(バランスシートの区分)、狙う年齢層と広げる余地のある隣の層、雇用形態、拠点の安定所の四つを代行会社と共有し、担当者の週あたりの稼働時間と掛け持ちの社数を確かめます。

エラベルの見解

相談で多い思い込みは、「年齢別の求人倍率が高い層は、その年齢向けの求人がたくさんある」というものです。新潟県の資料が示すとおり、年齢別の求人数は就職機会を積み上げた倍率から逆算した計算値で、求人票の件数ではありません。この前提を知らずに「40代向けの求人が多いので40代を狙いましょう」と社内で説明すると、根拠を問われたときに答えられなくなります。担当する側から見ると、計算方法まで書いてある県は多くないので、この資料を読み込んでいるかどうかで報告の書き方に差が出ます。代行会社の報告に年齢別の数字が出てきたら、どう作られた数字かを一度尋ねてみてください。近隣県の状況は富山県の採用代行、長野県の採用代行にもまとめました。

まとめ

よくある質問

Q. 新潟県の年齢別・職業別の求人倍率は、どこで確認できますか

新潟労働局が毎月公表している定例雇用情報の、求人・求職バランスシートに掲載されています。常用と常用的パートで別の表があり、年齢層と職業を掛け合わせたマスごとに有効求人・有効求職・求人倍率が並びます。数値は毎月更新されるため、最新の資料でご確認ください。

Q. 年齢別の求人倍率を見て、求人票に年齢の条件を書いてもよいですか

年齢を募集の要件として設けることには法令上の考え方があり、資料の注記にも関連する法律への言及があります。表は市場の構成を把握するために使い、求人票の書き方は別に検討してください。個別の判断は専門家にご確認ください。

Q. 代行会社に対象を広げる提案をしてもらうとき、何を伝えればよいですか

募集する職業をバランスシートの区分で特定し、狙っている年齢層と雇用形態をあわせて伝えます。そのうえで、隣の年齢層や常用的パートの表を見て、どちらに広げるかを数字で示してもらいます。拠点の安定所も伝えておくと、県の代表値ではない前提で提案が出てきます。

出典