採用代行 / 兵庫県
兵庫県の採用代行|地域の採用事情と依頼先の選び方
兵庫県で「応募はあるのに採用が決まらない」と感じている企業に向けて、この記事では、決まらない原因を選考の後ろの工程から順にたどる方法と、そのための代行の頼み方を整理します。兵庫労働局が公表している令和8年7月分では、有効求人倍率(原数値)が0.89倍で1倍を割り、求職者のほうが求人より多い状態です。それでも充足率は11.0%で、新しく出た求人の1割程度しか埋まっていません。人はいて求人もあるのに決まらない、という市場では、代行に頼む工程を「集める」から「決める」に移すのが合っています。以下は2026年9月24日時点で兵庫労働局が公表している令和8年7月分の数値に基づきます。
求職者が求人より約9,400人多い、1倍割れの市場
まず全数(一般とパートタイムの合計)の数字を確認します。有効求職者84,536人に対して有効求人75,117人で、求職者のほうが約9,400人多い計算です。
| 項目 | 令和8年7月 | 前年同月 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 月間有効求職者数 | 84,536人 | 83,073人 | 1.8%増 |
| 新規求職申込件数 | 15,964件 | 15,125件 | 5.5%増 |
| 月間有効求人数 | 75,117人 | 76,438人 | 1.7%減 |
| 新規求人数 | 27,932人 | 27,734人 | 0.7%増 |
| 有効求人倍率(原数値) | 0.89倍 | 0.92倍 | 0.03ポイント減 |
| 有効求人倍率(季節調整値) | 0.93倍 | 0.97倍 | — |
| 新規求人倍率(原数値) | 1.75倍 | 1.83倍 | 0.08ポイント減 |
年度の平均で見ても、有効求人倍率は令和5年度1.02倍、令和6年度1.00倍、令和7年度0.96倍と下がってきました。直近の0.89倍と合わせると、1倍を割った状態が定着しつつあると読めます。新規求職申込件数は5.5%増えているので、新しく仕事を探し始める人も増えています。
この数字だけを見れば、兵庫県は応募が集まりにくい県ではありません。むしろ求職者のほうが多い市場です。それなのに採用が進まないとすれば、原因は母集団の量ではなく、応募から先のどこかにあると考えるのが自然です。
出した求人の9割が埋まらない
同じ資料には、求人が埋まった割合と、求職者が就職できた割合も載っています。充足率は新規求人に対する充足数の比率、就職率は新規求職者に対する就職件数の比率です。
| 指標 | 令和8年7月 | 前年同月 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 就職件数 | 3,327件 | 3,568件 | 6.8%減 |
| 充足数 | 3,061件 | 3,242件 | 5.6%減 |
| 就職率 | 20.8% | 23.6% | 2.7ポイント低下 |
| 充足率 | 11.0% | 11.7% | 0.7ポイント低下 |
充足率11.0%は、出した求人のおよそ9割が埋まっていないことを意味します。就職率も前年同月より2.7ポイント下がり、求職者の側も決まっていません。求職者は増え、求人はほぼ横ばい、それでも成立は減っている。量の問題ではなく、求人と求職の中身がかみ合っていないという読み方が、この県の数字にはいちばん合っています。
一般の充足率8.2%、パート15.2%という差
資料は全数のほかに、一般とパートタイムの数字を分けて出しています。自社がどちらを募集しているかで、置かれている環境が変わります。
| 指標 | 一般 | パートタイム |
|---|---|---|
| 月間有効求職者数 | 48,694人 | 35,842人 |
| 新規求職申込件数 | 9,538件 | 6,426件 |
| 月間有効求人数 | 45,982人 | 29,135人 |
| 新規求人数 | 16,914人 | 11,018人 |
| 有効求人倍率 | 0.94倍 | 0.81倍 |
| 新規求人倍率 | 1.77倍 | 1.71倍 |
| 就職率 | 15.6% | 28.7% |
| 充足率 | 8.2% | 15.2% |
一般の充足率は8.2%で、求人の1割も埋まっていません。パートは15.2%で、就職率も一般15.6%に対してパート28.7%と高くなっています。パートの新規求人倍率は前年同月の1.98倍から1.71倍へ下がっており、パート求人は相対的に減っています。
一般の採用で苦戦している企業は、県内の平均的な状況にいるということです。特殊な事情ではないので、自社だけの問題と考えて条件を大きく変える前に、どの工程で候補者が抜けているかを確かめるほうが先になります。
エラベルの見解
公開されている倍率は、採用のしやすさの数字として読まれがちです。しかし倍率は求人と求職の量の比で、決まったかどうかは表していません。兵庫県では倍率が1倍を割っているのに、一般の充足率は8.2%です。この状態で「応募を増やしましょう」という提案を受け入れると、決まらない応募の数が増え、選考の負荷だけが上がります。倍率ではなく充足率を、自社の採用の出発点に置く。自社でも、出した求人の数に対して何人が入社したかを数えてみてください。その割合が県の充足率と近いなら市場並み、大きく下回るなら自社の選考に原因がある、という切り分けがその場でできます。地方企業の採用代行の考え方は地方企業の採用代行にもまとめています。
内定から応募へ、決まらない原因を逆にたどる
決まらない原因を探すときは、応募の数から見るのではなく、内定の側から逆にたどると抜けている場所が見つけやすくなります。後ろの工程ほど、一件あたりにかけた手間が大きいからです。たどる順番は次のとおりです。
- 内定を出したのに辞退された件数と理由を記録する
- 面接から内定までの日数と、その間の連絡の回数を測る
- 応募から一次面接までの日数を測る
- 不採用にした理由を記録し、求人票の要件と照らし合わせる
- 求人票の条件を、県内の同業・同規模の求人と照合する
四つ目は、充足率が低い市場で特に効きます。応募が来ているのに不採用が続いているなら、要件と集まっている母集団が合っていません。必須と歓迎の切り分けを見直すか、求人の出し方そのものを変えることになります。どの工程で抜けているかが分かってから、条件や媒体に手を入れる順番です。
逆に、この局面で優先度が下がるのは、媒体の追加出稿、スカウトの送信数を増やす運用、認知を上げるための採用広報です。どれも母集団を増やす打ち手で、求職者が求人より多い市場では、決まらない原因に届きにくいからです。費用の確認項目は採用代行の費用で聞くことにまとめています。
充足率で成果を測る契約にする
代行会社に頼むなら、報告の指標を契約の段階で決めておきます。応募数と送信数だけの報告では、充足率が低い原因が見えません。面接に進んだ割合、内定を出した割合、入社した割合、それぞれの工程にかかった日数、辞退と不採用の理由を報告に含めてもらいます。
自社の数字で見積もりを立てるには、まず過去半年の求人数と入社人数から、自社の充足率を出します。次に、目標とする入社人数をその充足率で割ると、今のやり方のままで必要な求人の数が出ます。代行に頼んで改善したい割合を仮に置き、同じ計算をやり直せば、改善によって減らせる出稿や面接の量が分かります。その差と、代行の月額を比べると、費用に見合うかの判断がつきます。
商談では、充足率に触れるか、一般とパートを分けて説明するか、就職率の低下に触れるか、決定率を上げる工程を提案に含めるかを確かめてください。倍率だけを説明して「人が採りやすい県です」と言う相手は、充足率の欄を見ていない可能性があります。労働条件や選考の基準を見直す際に法令が関わる点について、個別の判断は専門家にご確認ください。
エラベルの見解
外に出してよいのは、記録と計測と、決まった基準での日程調整までだと考えています。辞退の理由を聞き取り、工程ごとの日数を測り、不採用の理由を整理する作業は、担当者の手が空いていれば丁寧に回せます。一方で、要件を緩めるか、条件を上げるかという判断を代行に渡すと、責任の所在があいまいになり、半年後に誰も理由を説明できなくなります。計測は外、判断は社内という線を引いたうえで、計測の経験がある担当者を選んでください。充足率を上げた経験がある人は、最初の面談で「どの工程で何割抜けていますか」と聞いてきます。近隣県の状況は奈良県の採用代行、和歌山県の採用代行にもまとめました。なお雇用情勢の数値は毎月更新されるため、最新の数値は兵庫労働局の統計情報をご確認ください。
まとめ
- 兵庫県の有効求人倍率は0.89倍で、求職者のほうが求人より約9,400人多い
- それでも充足率は11.0%、一般に限ると8.2%で、求人の多くが埋まっていない
- 決まらない原因は、内定の側から応募の側へ逆にたどると見つけやすい
- 媒体の追加やスカウトの増量より、選考の記録と計測を代行に頼むほうが局面に合う
- 契約では、応募数だけでなく工程ごとの割合と日数を報告の指標にする
よくある質問
Q. 兵庫県は倍率が1倍を割っているので、採用しやすいのではないですか
応募は集まり得る環境ですが、充足率は11.0%で、決まりやすいとは言えません。倍率は量の比なので、決まるかどうかは充足率や就職率で見てください。
Q. 自社の充足率はどう計算すればよいですか
一定期間に出した求人の数に対して、何人が入社したかの割合で見ます。労働局の充足率は新規求人に対する充足数の比率なので、自社でも同じ考え方で数え、県の数字と比べると位置が分かります。
Q. 代行会社には何を報告してもらえばよいですか
応募数に加えて、面接・内定・入社の各段階に進んだ割合と、それぞれにかかった日数、辞退と不採用の理由を報告してもらいます。報告の形は契約前に決めておくと、月ごとの比較ができます。