採用代行 / 青森県
青森県の採用代行|地域の採用事情と依頼先の選び方
青森労働局の令和8年7月分の雇用情勢の資料を開くと、冒頭に「参考1:県内ハローワークにおけるイベント情報」という欄があります。県内8つのハローワークが翌月以降に開く求人事業所説明会、企業セミナー、ミニ面接会などの日程が、統計と同じ資料に並んでいるのです。採用代行というと媒体の運用を思い浮かべがちですが、この県では求人媒体の外にある接点を、毎月の採用カレンダーに組み込めるかどうかが一つの分かれ目になります。この記事では、その組み込み方と、代行会社との役割の分け方を整理します。以下は2026年9月24日時点で青森労働局が公表している令和8年7月分の資料に基づきます。
雇用情勢の資料の冒頭に、翌月の説明会と面接会が並んでいる
令和8年7月分の資料に記載されているイベントを、ハローワークごとに並べます。分野が明示されている場が多いので、自社の募集職種に近い場がどこかを見ながら読んでください。右端の列は、記載された分野から考えられる募集の例です。
| ハローワーク | 記載されているイベント | 近い募集の例 |
|---|---|---|
| 青森 | 福祉のお仕事ガイダンス・専門セミナー、障がい者就職面接会、看護補助者のお仕事説明会、看護のお仕事移動相談、人材確保対策コーナー求人事業所説明会 | 福祉・看護の職種、障がい者雇用 |
| 八戸 | 人材確保分野の求人事業所説明会 | 人材確保分野の職種 |
| 弘前 | 事業所セミナー、求人説明会・ミニ面接会 | 職種を問わず、直接会いたい募集 |
| むつ | 看護のお仕事移動相談 | 看護の職種 |
| 野辺地・十和田 | 求人説明会 | 職種を問わない募集 |
| 三沢 | 企業セミナー | 同上 |
| 黒石 | 会社説明会 | 同上 |
資料には「下記のほか、ハローワークでは随時セミナーなども開催しています」という注記も添えられています。求人事業所説明会は自社が説明する側として参加する場、ミニ面接会は直接会う場、分野別のガイダンスはその分野の求職者が集まる場です。費用をかけずに求職者と直接会える場が、日付つきで毎月更新されるという点が、この県の資料の使いどころです。
内容は月ごとに変わるので、一度見て終わりにせず、毎月この欄を確認する習慣を作ります。雇用情勢の資料は月に一度公表されるので、その公表日を採用カレンダーに入れておけば、翌月の接点の候補が定期的に手に入ります。候補が見つかった月だけ参加を検討すればよいので、社内の負担も読みやすくなります。
参加の準備は、代行に出す工程と社内に残す工程に分ける
説明会や面接会を使うと決めたら、準備の工程を分けます。媒体の運用だけを代行に出す契約では、この接点は社内に残ります。依頼範囲に含めるなら、どこまでを任せるかを契約前に決めておかないと、当日になって誰が何を持っていくのかが曖昧になります。
| 工程 | 代行に出しやすいか | 社内に残すもの |
|---|---|---|
| 毎月のイベント欄の確認と、参加候補の抽出 | 出しやすい | 参加するかどうかの決定 |
| 参加の申し込みと日程の調整 | 出しやすい | 当日に出られる社員の確保 |
| 説明資料の作成 | 下書きまでは出せる | 仕事の中身と条件の最終確認 |
| 当日の説明と面談 | 社員の同席が前提 | 候補者への説明と、見極めの判断 |
| 参加後の連絡と記録 | 出しやすい | 次の選考に進めるかどうかの判断 |
拠点に近い所の開催を優先し、所ごとの開催状況を代行会社に毎月まとめてもらう形にすると、社内の手間は参加の判断と当日の対応に絞れます。参加後の記録は、次にどの所の場に出るかを決める材料にもなります。当日の説明を代行会社だけに任せると、仕事の中身を聞かれたときに答えられず、せっかくの直接の接点が弱くなります。
エラベルの見解
地域別の記事を書き進めてきて、統計の資料にイベント日程が載っている県は初めてでした。これは、採用する側にこの資料を使ってほしいという意思表示だと受け取っています。相談で多い思い込みは、「代行に出したら、採用の接点はすべて代行会社が持つ」というものです。実際には、媒体の運用を外に出しても、求人事業所説明会やミニ面接会に自社が出ていくかどうかは別の判断になります。そして会場で求職者と話すのは、自社の社員であるほうが伝わります。代行会社に頼むのは、イベント欄の確認、申し込み、資料の下書き、参加後の記録といった周辺の工程です。担当者を選ぶときは、こうした媒体の外の接点まで提案に含めてくるかを見てください。媒体の話しか出てこない担当者は、県内の接点を使い切っていません。
64か月・28か月の記録は、接点づくりを続けてよい根拠になる
説明会や面接会への参加は、一回で成果が出るものではありません。続けてよいかどうかを判断するには、市場の前提がどれだけ安定しているかを知っておく必要があります。同じ資料の「参考2:雇用情勢判断の推移」には、令和8年2月から7月までの6か月分が並んでいます。
| 月 | 1倍以上の継続 | 情勢判断「維持」の継続 |
|---|---|---|
| 令和8年2月 | 59か月連続 | 23か月連続 |
| 令和8年4月 | 61か月連続 | 25か月連続 |
| 令和8年6月 | 63か月連続 | 27か月連続 |
| 令和8年7月 | 64か月連続 | 28か月連続 |
64か月は5年4か月、28か月は2年4か月です。雇用情勢の判断は、「青森県の雇用情勢は、求人が求職を上回っているが、持ち直しに一部弱さがみられる。引き続き、物価上昇等が雇用に与える影響に留意する必要がある」というものです。令和8年7月の有効求人倍率(受理地別・季節調整値)は1.06倍で、全国平均の1.18倍は下回りますが、1倍は上回っています。
判断が「維持」された月数まで記録しているのは、判断が変わることを重要な出来事として扱っているということです。採用計画では、1倍以上が5年以上続く状態は前提として固定し、判断が変わった月を計画の点検の合図にします。判断文の言い回しも、令和8年5月までは「物価上昇・中東情勢等」とされていた部分が、6月以降は「物価上昇等」になっていて、資料を並べれば文言の変化も見えます。前提が安定している間は、接点を一つずつ増やしていく進め方が合います。
参加する所を選ぶときは、受理地別と就業地別の二段を見る
どの所のイベントに参加するかは、拠点の場所だけでなく、所ごとの需給で決めます。「参考3:ハローワーク別有効求人倍率の推移(原数値)」には、局計と、青森、八戸、弘前、むつ、野辺地、五所川原、三沢、十和田、黒石の各所について、有効求人数・有効求職者数・有効求人倍率・前年差が示されています。求人倍率は上段が受理地別、下段(カッコ内)が就業地別と明記されています。
受理地別は求人を受理したハローワークの所在地で、就業地別は求人票に記載された就業場所で集計したものです。その所の管内で求人を出して管内で働く企業なら、どちらでも同じです。本社でまとめて求人を出し、勤務地が別の所にある企業や、県外の本社が県内の勤務地で募集する企業では、受理地別と就業地別で計上先が違います。勤務地の所の就業地別の数字を見て、求職者のほうが多い所のイベントを優先すると、会える人数の見込みが立てやすくなります。
前年差も所によって違い、資料には0.02ポイントから0.16ポイントまでの低下が並んでいます。下がり方の大きい所ほど、求職者と会える場の価値が相対的に上がると考えられます。求人を受理する所と勤務地の所の関係を先に確認しておくと、県の数字と自社の実感のずれも説明できます。
会場で会う相手を、理由別の求職者と第4表で想定しておく
最後に、会場で会う求職者の姿を想定しておきます。青森労働局の補足資料には、理由別新規常用求職者数の推移(パートを除く)が収められています。求職に出た理由で求職者を分けた表で、事業主都合で離職した人は早く決めたい層、自己都合で離職した人は条件を選ぶ層、在職中の人は退職交渉の期間が要る層です。推移として見られるので、月ごとに会場に来る人の性格が変わっていないかも追えます。
産業と規模で競合を見るなら、第4表の産業別、規模別一般新規求人状況(新規学卒者およびパートタイムを除く)を使います。第3表がパートを含む数字なので、正社員を採るなら第4表で競合を見ます。職業安定業務取扱月報には、青森県経済統計報告、日本銀行青森支店の県内金融経済概況、県内の企業倒産(負債額1,000万円以上)の件数も収められていて、求職に出る人がまとまって増えるかどうかの手がかりになります。過去の求人数や求職者数には訂正のお知らせが掲載されている旨の案内もあるので、過去と比べるときは訂正の有無を確認します。
契約前には、拠点が属するハローワーク、求人を受理する所と勤務地の所の関係、イベントへの参加を依頼範囲に含めるか、募集する形態、狙う求職者の理由の区分を決めます。参加の効果は「参加回数 × 1回あたりの面談人数 × 面談から応募への割合」で見積もり、媒体の運用費と並べて、どちらに手間をかけるかを決めてください。労働関係の法令や助成金の適用については個別の判断が伴うため、個別の判断は専門家にご確認ください。
エラベルの見解
判断の推移を表にして残している資料は、ほかの県ではあまり見かけません。「今月も前月と同じ判断」「今月は判断を変えた」という一行があるだけで、読む側は変化が起きた月だけを深く見ればよくなります。代行会社からの月次報告も、同じ形にしておくことをおすすめします。前月から何が変わったかを先頭に書く報告は、担当者によって作れるかどうかが分かれます。イベントへの参加結果も、参加した所、会えた人数、応募につながった人数を前月と並べて書いてもらえば、どの所の場を続けるべきかが見えてきます。報告の設計は採用の可視化にもまとめています。近隣県の状況は岩手県の採用代行、秋田県の採用代行にもまとめました。
まとめ
- 青森労働局の雇用情勢の資料には、県内8つのハローワークの説明会・セミナー・面接会の日程が毎月載っている
- イベント欄の確認や申し込み、参加後の記録は代行に出し、参加の判断と当日の説明は社内に残す
- 64か月連続で1倍以上、判断「維持」は28か月連続。前提が安定している間は接点を一つずつ増やす
- 参加する所は、受理地別と就業地別の二段の倍率で、勤務地の所の需給を見て選ぶ
- 理由別の求職者と第4表で会場で会う相手を想定し、参加の効果を媒体の運用費と並べて判断する
よくある質問
Q. ハローワークの説明会や面接会には、どうすれば参加できますか
青森労働局の雇用情勢の資料にある「参考1:県内ハローワークにおけるイベント情報」で、開催する所と日程を確認できます。参加の条件や申し込みの方法は、開催するハローワークに直接お問い合わせください。資料の注記のとおり、ここに載っているもの以外にも随時セミナーなどが開かれています。
Q. 説明会への参加を代行会社に任せることはできますか
申し込みや日程の調整、説明資料の下書き、参加後の記録は任せやすい工程です。一方で、当日に仕事の中身を説明し、見極めを行うのは自社の社員が同席するほうが伝わります。依頼範囲に含めるかどうかは、契約前に決めておきます。
Q. 受理地別と就業地別の倍率は、どちらを見ればよいですか
その所の管内で求人を出し、管内で働く企業なら、どちらでも同じです。本社でまとめて求人を出し、勤務地が別の所にある場合は、勤務地の所の就業地別の数字を見ると実感に近くなります。
※雇用情勢の数値は毎月更新されます。掲載した内容は2026年9月24日時点で青森労働局が公表している令和8年7月分の資料に基づくものであり、最新の数値は同局の統計情報をご確認ください。