採用代行 / 山形県

山形県の採用代行|地域の採用事情と依頼先の選び方

公開 2026-09-24

正社員の採用が難しいという話は全国どこでも聞きますが、数字を見ると県によって状況はまったく違います。令和8年7月の全国の正社員有効求人倍率(原数値)は0.98倍で1倍を割っていますが、同じ月の山形県は1.21倍で、しかも前年同月から上がっています。全国では正社員の求職者のほうが多く、山形県では求人のほうが多いという、逆の環境です。この記事では、その前提に立って、雇用形態・条件・選考の速さという求人の出し方をどう決め、どこを代行に任せるかを整理します。以下は2026年9月24日時点で山形労働局が公表している令和8年7月分の数値に基づきます。

正社員に限れば、山形県は全国と逆の環境にある

山形労働局の資料には、正社員に関する数字が全国値と並べて載っています。自社の県の正社員倍率を全国と比べておくと、外から入ってくる一般論のうち、どれが当てはまらないかを判断できます。下の表は令和8年7月分の原数値です。

区分正社員有効求人倍率前年同月との比較
山形県1.21倍0.08ポイント上昇
全国0.98倍0.02ポイント低下

山形県は全国を0.23ポイント上回り、向きも逆です。正社員の求人が求職者を上回っているので、応募を待つ設計は成り立ちにくく、前年より上がっている分だけ競合の正社員求人も増えています。「正社員は応募が集まるので選別が課題」という全国的な感覚を持ち込むと、この県では計画がずれます。

一方で、資料には正社員に係る新規求人数の割合が前年同月を下回ったことも記載されています。正社員の新規求人数そのものは増えていても、新規求人全体に占める割合は下がっているということです。求人全体が増えるなかで、正社員以外の伸びのほうが大きいと読めます。正社員で募集する企業にとっては、競合が増えつつ、求職者の選択肢も広がっている局面です。

求人が増えて求職者が減るなかで、動ける層が増えている

県全体の季節調整値では、有効求人倍率が1.39倍で前月比0.04ポイント上昇、新規求人倍率が2.25倍で0.09ポイント上昇でした。全国の有効求人倍率は1.18倍で前月と同水準なので、山形県は0.21ポイント上回っており、1.39倍は全国8位にあたる水準です。雇用情勢の判断は「持ち直しの動きがみられる」で、今後とも物価高騰・中東情勢等が雇用に与える影響に留意する必要がある、と付け加えられています。

動きの方向を見ると、新規求人数(原数値)と有効求人数(季節調整値)は増加が続き、新規求職申込件数と有効求職者数(季節調整値)は減少が続いています。産業別では製造業、運輸業・郵便業、卸売業・小売業、医療・福祉などで新規求人が増え、製造業は内訳の業種のうち過半が前年同月を上回り、全体でも連続して増加しています。

求職者の内訳には、採用の打ち手に直結する変化があります。下の表は、資料に記載された方向と、それぞれの層が採用側から見てどういう相手かを並べたものです。

区分前年同月比の方向採用側から見た相手
離職者増加に転じた入社時期を合わせやすい
うち事業主都合離職者増加が続いている次を早く決めたい。選考の速さが効く
在職者前年同月と同水準退職交渉の期間が要る
無業者減少が続いている就業経験の少ない層は細っている

求人が増えて求職者が減るなかで、すぐに動ける層が増えている組み合わせです。母集団の量で勝負しにくい県だからこそ、反応の速さで差がつきます。

条件は、県内ではなく県外の求人と比べて決める

山形労働局の労働市場月報には用語の定義が収められていて、その中に他の県ではあまり見かけない「県外への就職件数」という項目があります。定義は、就職先事業所の所在地が自都道府県の管轄区域外にある場合の就職件数で、就職した求職者の住所の如何を問わない、というものです。県内のハローワークを通して、県外の事業所に就職した件数と読めます。

この項目が置かれていることは、採用の競合が県内に限られないことを示しています。県内の倍率が1.39倍と高くても、求職者の一部は県外に流れます。倍率が高いというのは県内の求人が多いという意味であって、求職者が県内に留まるという意味ではありません。提示する条件は、県内の相場だけでなく、県外の同職種と並べられる前提で決めます。通勤や転居を伴う選択肢が相手にあることを、求人票と面談の両方で意識しておきます。

エラベルの見解

山形県で採用代行を検討する会社から出やすい依頼は「応募数を増やしてほしい」です。ただ、正社員の倍率が1.21倍で前年より上がり、求職者が減り続けている県では、経路を増やすこと自体が難しく、費用の割に母集団が伸びないことがあります。外に出して効果が出やすいのは、応募から面談、提示までの連絡と日程調整です。事業主都合の離職者が増えているという事実を使うなら、ここを速く回せる体制が先に要ります。逆に、条件をどこまで上げるか、県外の求人とどう張り合うかは社内で決める判断で、代行に預けると誰も決めないまま時間が過ぎます。この切り分けを契約前に書面にしておくことをおすすめします。

募集の形態を、資料の区分に合わせて選ぶ

同じ用語の定義には、雇用形態の区分が細かく書かれています。どの形態で募集するかによって見るべき数字が変わるので、求人を出す前に自社の募集を資料の区分に当てはめておきます。特にパートは、常用的と臨時的に分けて集計されている点に注意が要ります。

用語定義の要点募集を考えるときの見方
一般常用および臨時・季節を併せたもの県全体の倍率はこの区分で見ている
常用雇用期間の定めがない、または4か月以上(季節的労働を除く)正社員を含む長期の募集はここ
臨時・季節臨時は1か月以上4か月未満、季節は季節的な労働需要に応じるもの繁忙期の短期募集はここ
常用的パートタイムパートのうち雇用期間の定めがないか4か月以上長く勤めるパートの募集
臨時的パートタイムパートのうち1か月以上4か月未満、または季節的なもの短期のパートの募集

正社員の割合が新規求人の中で下がっている局面では、正社員にこだわるか、常用的パートから始める募集も並べるかで、相手にする母集団が変わります。形態を先に決めておくと、代行会社に渡す求人の本数と、見るべき数字がはっきりします。

安定所の充足率で、苦戦が自社固有かを切り分ける

労働市場月報には、山形、米沢、酒田、鶴岡、新庄、長井、村山、寒河江の安定所別の表があります。新規求職申込件数、月間有効求職者数、新規求人数、有効求人数、新規・有効の求人倍率、紹介件数、就職件数に加えて、就職率(%)と充足率(%)まで並んでいます。倍率だけでなく、求人が埋まったかどうかまで安定所ごとに分かる作りで、諸比率の算出方法も資料に明記されています。

使いどころは充足率です。倍率が高い所では求人が多いぶん、埋まらない求人も多くなります。自社の拠点が属する所の充足率を見れば、自社の苦戦がその所全体の傾向なのか、自社の求人に原因があるのかを切り分けられます。そのうえで代行会社に見積もりを頼むときは、次の材料をそろえておきます。

見積もりの材料自社で出すもの代行会社に聞くこと
拠点の需給拠点が属する安定所と、その所の倍率・充足率所の数字と自社の実績を比べて報告できるか
募集の形態正社員/常用/常用的パート/臨時的パートの別と本数形態ごとに求人票を分けて作るか
選考の速さ応募から面談、提示までの現状の日数連絡と日程調整を何日以内で回す想定か
条件の比較範囲県内だけか、県外の同職種を含むか県外の水準をどう調べて示すか

費用は「月の応募数 × 一件あたりの連絡と日程調整の時間」に、形態ごとの求人票の本数を足して作業量を出すと、月額固定と時間単価の見積もりを同じ物差しで比べられます。なお、労働関係の法令や助成金の適用については個別の判断が伴いますので、専門家にご確認ください。

エラベルの見解

全国の記事や他県の事例をもとに提案を組む代行会社は少なくありません。そのため山形県では、正社員の倍率を全国と比べて話せるかどうかが、担当者を見分ける最初の手がかりになります。「正社員は求職者のほうが多いので選別が課題です」と言われたら、それは全国の話で、山形県の話ではありません。同じ会社の中でも、県外への就職件数や安定所の充足率まで資料を開いてくる担当者と、そうでない担当者がいます。面談で「うちの拠点の所の充足率はどう見ますか」と一つ聞くだけで、どちらかは分かります。条件と母集団の切り分けは福井県の採用代行で、近隣県の状況は秋田県の採用代行、福島県の採用代行でも扱いました。

まとめ

よくある質問

Q. 山形県で正社員を採用するのは難しいのですか

令和8年7月の山形県の正社員有効求人倍率は1.21倍で、求人のほうが多い状態です。全国の0.98倍とは逆なので、全国の一般論より厳しく見積もっておくほうが実態に近くなります。

Q. 県外への就職件数とは何ですか

就職先の事業所が県外にある場合の就職件数で、就職した人の住所は問いません。山形労働局の労働市場月報に定義が載っています。県内の求職者が県外の求人とも比べていることを示す項目として読めます。

Q. 代行会社にはどこまで任せればよいですか

応募者への連絡、日程調整、求人票の作成、安定所の数字の定期的な確認は外に出しやすい工程です。提示する条件の水準や、県外の求人とどう張り合うかは社内で決める判断として残しておくと、責任の所在がはっきりします。

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