採用代行 / 滋賀県
滋賀県の採用代行|地域の採用事情と依頼先の選び方
母集団が足りないとき、「誰を狙うか」を変えるには、求職者がどんな層で構成されているかを知る必要があります。滋賀労働局の職業安定統計情報は、パートを除く常用の新規求職者を在職者・離職者・無業者に分け、離職者の内訳として定年到達者を独立した項目で載せています。令和8年7月分では、正社員新規求人数が4か月連続で増える一方、求職者の側では在職者と定年到達者が増え、それ以外の層は減っています。この記事では、増えている二つの層のどちらを狙うかを先に決め、層ごとに採用代行へ頼む工程を変えるという組み立てを軸に整理します。以下は2026年9月24日時点で滋賀労働局が公開している令和8年7月分の資料の記載に基づき、数値は毎月更新されるため、実際の値は同局の資料でご確認ください。
正社員の求人が、4か月続けて増えている
狙う層を考える前に、競争の状況を確認しておきます。令和8年7月分の資料では、正社員に関する三つの指標が同じ方向を向いています。
| 項目 | 方向 | 継続 |
|---|---|---|
| 正社員有効求人倍率(原数値) | 前年同月比でポイント上昇 | 連続して上昇 |
| 正社員新規求人数(原数値) | 前年同月比で増加 | 4か月連続の増加 |
| 新規求人数に占める正社員求人数の割合 | 前年同月比でポイント上昇 | — |
正社員の求人が増え、求人全体に占める割合も上がっています。正社員の求人を出す企業が増えているということは、同じ候補者を取り合う相手が増え、条件を比べられやすい局面だということです。応募が集まりやすい局面ではないという前提で、母集団のつくり方を考えます。
近畿の他府県と並べると、滋賀の動きは目立ちます。同じシリーズの記事で整理したとおり、令和8年7月分では和歌山県の正社員の有効求人倍率が0.85倍、兵庫県は全数の有効求人倍率が0.89倍で1倍割れ、大阪府は就業地別の有効求人倍率が全国最低です。近畿で求人が縮む府県が並ぶなかで、滋賀県は正社員の求人が増えています。「近畿は求人が減っているので採りやすい」という一般論は、滋賀県には当てはまりません。
求職者のうち、増えているのは在職者と定年到達者だけ
滋賀の資料の特徴は、求職者の内訳が細かく出ていることです。パートを除く常用の新規求職者について、令和8年7月分の方向を、採用側から見た性格と並べます。
| 区分 | 令和8年7月分の方向 | 採用側から見た性格 |
|---|---|---|
| 新規求職者数(全体) | 増加(2か月連続) | — |
| 在職者 | 増加(2か月連続) | 転職市場の中心。退職交渉の期間が要る |
| 離職者 | 減少(2か月ぶり) | — |
| うち定年到達者 | 増加(2か月連続) | 経験が豊富。就業条件の設計が別に要る |
| うち事業主都合 | 減少(3か月ぶり) | 早く決めたい層 |
| うち自己都合 | 減少(2か月ぶり) | 条件を選ぶ層 |
| 無業者 | 減少(3か月ぶり) | 就業経験が少ない層 |
離職者は全体として減っているのに、定年到達者だけが増えています。すぐに動ける事業主都合の離職者は減り、条件を比べる在職者と、処遇の設計が要る定年到達者が増えている、という構図です。定年到達者が独立した項目として公表されている県は多くありません。この区分があることで、母集団の年齢構成の変化を月ごとに追えます。
正社員の求人が増えて競合が強まる局面で、増えている層は二つしかありません。在職者を狙うか、定年到達者を狙うか、両方を狙うか。ここを決めないまま代行会社に「母集団を増やしてください」と頼むと、減っている層に向けた施策に予算が流れることがあります。
在職者を狙うなら、面談の時間帯と入社時期に幅を持たせる
在職者は転職市場の中心層ですが、働きながら探しているので、平日の昼に面談の時間を取りにくく、内定から入社までに退職交渉の期間が要ります。在職者を狙う場合に社内で先に決めておくのは、面談を受けられる時間帯の幅と、入社時期の許容範囲です。平日の夜やオンラインでの短い面談を用意できるか、退職交渉の期間を見込んで入社日を後ろにずらせるか。ここが決まっていないと、応募が来ても日程が合わずに流れます。
正社員の求人が増えている局面なので、在職者は複数の求人を比べています。条件の提示は競合と比べられる前提で組み、提示の前後の連絡を途切れさせないことが大切です。代行に頼む工程としては、面談の日程調整、選考間の連絡、内定から入社までの連絡の設計が中心になります。この連絡の設計は、在職者の退職交渉が長引いたときに辞退を防ぐ役目も持ちます。
エラベルの見解
滋賀県の資料で目を引くのは、定年到達者が独立した項目になっていることです。離職者全体は減っているのに、この区分だけが増えている。会社都合や自己都合で辞めた人ではなく、定年で区切りを迎えた人が求職に出てきているわけです。同じ料金・同じ業務範囲でも、結果が分かれるのはここです。資料の細かい区分まで読んで「在職者向けの面談枠と、定年到達者向けの業務の切り出しを並行しましょう」と提案できる担当者と、応募数の目標だけを聞いてくる担当者では、競合が強まる局面での打ち手の数が違います。エラベルでは担当者の経歴を見てから選べるので、面談では「定年到達者の区分をどう使いますか」と聞いてみてください。地方企業の採用の考え方は地方企業の採用にもまとめています。
定年到達者を狙うなら、業務の切り出しを社内で先に決める
定年到達者は経験も人脈もあり、業務によっては即戦力になります。一方で、フルタイムの正社員という枠に当てはめると、勤務時間や処遇が合わないことが多い層です。この層に手を伸ばすなら、募集を出す前に業務の切り出し方を社内で決めておく必要があります。代行会社がどれだけ母集団を集めても、受け入れる形が決まっていなければ面接で条件が合わずに止まります。
| 設計すること | 社内で決めること | 代行に頼めること |
|---|---|---|
| 業務の範囲 | どの業務をどこまで任せるか | 切り出した業務に合わせた求人票の作成 |
| 勤務時間と日数 | 週何日・何時間まで柔軟にできるか | 希望する働き方の聞き取りと記録 |
| 処遇 | 前職の水準との関係をどう扱うか | 候補者への説明の順序と資料の準備 |
| 受け入れ体制 | 年下の上司との関係を含めた配置 | 入社前の顔合わせなどの日程調整 |
表の左の二列は、どれも社内でしか決められません。とくに業務の範囲と処遇は、経営や現場の責任者の判断が要ります。ここを代行会社に委ねると、候補者への説明がそのつど変わり、信頼を失いやすくなります。
高年齢者の雇用には、制度上の要件や、募集における年齢の取扱いについての法令上の考え方があります。個別の判断は専門家にご確認ください。
数字を比べる前に、令和3年9月の境目を押さえる
層ごとの動きを月次で追うなら、資料の注記を一つ押さえておきます。職業安定統計情報には、ハローワークインターネットサービスの機能拡充に伴い、令和3年9月以降の数値には、ハローワークに来所せずオンライン上で求職登録した求職者数や、求職者がハローワークインターネットサービスの求人に直接応募した就職件数等が含まれている、という旨が明記されています。令和3年9月を境に数値の範囲が変わっているので、それより前と比べるときは、この点を踏まえて読みます。
資料の置き場所も確認しておきます。滋賀労働局は、月次の求人・求職の状況をまとめた職業安定統計情報のほかに、賃金統計情報や、統計で見る滋賀県の女性労働の実情を公開しています。職業安定統計情報には、付属書類がホームページの「ハローワークからのお知らせ」の中の「各種統計・広報関係」にある職業安定統計情報内に格納されている、という注記があります。本編と付属書類が別の場所にあるので、詳しい内訳を見るときは付属書類まで開きます。
代行会社に依頼するときは、狙う層を決めたうえで、層ごとの工程の優先順位を共有します。在職者を狙うなら連絡と日程の設計、定年到達者を狙うなら業務の切り出しに合わせた求人票の作り分けが先に来ます。応募数を増やすための追加の出稿は、この二つが整ってからで十分です。見積もりは層ごとに分けて取り、「月の必要採用数 ÷ 応募から採用までの歩留まり」で必要な応募数を出したうえで、担当者の週あたりの稼働時間と掛け持ちの社数を確かめます。歩留まりは自社の過去の実績から出し、無ければ代行会社に同じ層での実績の幅を聞きます。
エラベルの見解
外に出してよいのは、層ごとに決めたルールに沿った連絡と調整、求人票の作り分けまでです。どの層を狙うか、定年到達者にどの業務を任せるかを代行会社に委ねると、集めやすい層に予算が寄り、事業にとって必要な層が後回しになることがあります。滋賀県で担当者を選ぶなら、近畿の他府県と方向が違うことを分かったうえで、資料の細かい区分を打ち手に変えられるかを基準にしてください。担当する側から見ても、狙う層と業務の切り出しが最初に決まっている案件は、候補者への説明がぶれません。近隣府県の状況は京都府の採用代行、大阪府の採用代行にもまとめました。
まとめ
- 滋賀県では令和8年7月分で正社員新規求人数が4か月連続で増え、正社員の枠を取り合う局面にある
- 求職者のうち増えているのは在職者と定年到達者で、事業主都合・自己都合の離職者や無業者は減っている
- 在職者を狙うなら、面談の時間帯と入社時期の幅、内定から入社までの連絡を設計する
- 定年到達者を狙うなら、業務の範囲・勤務時間・処遇・受け入れ体制を社内で先に決めてから募集する
- 令和3年9月を境に数値の範囲が変わっている点と、付属書類の置き場所を押さえて月次で追う
よくある質問
Q. 滋賀県の求職者の内訳は、どこで確認できますか
滋賀労働局が毎月公開している職業安定統計情報に掲載されています。パートを除く常用の新規求職者について、在職者・離職者・無業者と、離職者の内訳として定年到達者などが並びます。詳しい内訳は付属書類に格納されているため、あわせてご確認ください。
Q. 定年到達者の採用は、どこから検討すればよいですか
まず、フルタイムの正社員という枠にこだわらずに業務を切り出せるかを社内で確認します。そのうえで勤務時間や日数、処遇、受け入れの体制を決めます。高年齢者の雇用には制度上の要件があるため、個別の判断は専門家にご確認ください。
Q. 正社員の求人が増えている局面で、代行に何を頼むとよいですか
応募数を増やす出稿より、狙う層に合わせた連絡と日程の設計を優先するのがおすすめです。在職者が中心なら、面談の時間帯の幅と内定から入社までの連絡が効きます。条件は競合と比べられる前提で組んでおきます。