オンボーディング設計の副業単価の目安と決め方|入社初日の段取りより「受け入れる現場がそろうまで」に時間がかかる
オンボーディング設計は、依頼先の会社で、新しく入社した人が早く仕事に慣れ、職場になじめるように、入社前後の受け入れの流れをつくる仕事です。人事として入社の手続きや新入社員の受け入れ、研修に関わった経験がある人に向いた副業です。単価を決めるとき、入社初日の段取りや資料づくりだけで考えると、実際の時間とのずれが大きくなります。時間がかかるのは、新しい人を受け入れる現場の上司や先輩が、流れを理解して動けるようになるまでです。結論から書くと、オンボーディング設計の単価は、現状の把握・受け入れの流れの設計・資料づくり・現場への説明・入社後の振り返りの時間から組み立てると、無理のない単価になります。
単価は依頼先や業務の範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、この記事では金額の相場は扱いません。
作業の時間から単価を組み立てる
オンボーディング設計の作業は、次のように分けられます。
| 作業 | 中身 | 時間のかかり方 |
|---|---|---|
| 現状の把握 | 今の受け入れの流れ、最近入社した人の声、早く辞めた人の理由を聞く | 聞き取りの相手の数で変わる |
| 流れの設計 | 内定から入社後の一定期間までに、誰が何をするかを決める | 職種や拠点の数で変わる |
| 資料づくり | 入社時の案内、受け入れの手順書、上司向けの面談の型をつくる | 資料の種類で変わる |
| 現場への説明 | 受け入れる上司や先輩に流れを説明する | 受け入れる部署の数で変わる |
| 入社後の振り返り | 実際に入社した人の受け入れを振り返り、流れを直す | 含めるかどうかで変わる |
単価を組み立てるときは、各作業にかかる時間を見積もり、自分の時間単価を掛けてください。受け入れる部署が多い会社では、部署ごとに仕事の覚え方が違うため、共通の流れと部署ごとの流れを分けて設計することになり、その分の時間がかかります。時間単価の考え方は本業年収と副業単価の関係で書いています。
入社前から関わるかどうか
オンボーディングは、入社してから始まるものと思われがちですが、内定から入社までの期間の連絡や案内も、新しい人の不安を減らすうえで大切です。受ける前に、どこから関わるかを依頼先と決めてください。
- 入社後だけを受ける:入社初日から一定期間の受け入れの流れをつくる
- 内定から入社後までを受ける:内定後の連絡、入社前の案内、入社後の受け入れまでを一続きで設計する
- 入社後の定着の確認まで受ける:入社から一定期間後の面談や振り返りまで含める
範囲が広がるほど、依頼先にとっての価値は高まりますが、作業も増えます。範囲ごとに時間を見積もり、単価に反映してください。
エラベルの見解
オンボーディング設計の単価で多い失敗は、資料をつくって納品し、受け入れる現場が動かないことです。入社時の案内や手順書がよくできていても、受け入れる上司が忙しくて面談の時間をとらない、先輩が誰に何を教えるかを知らない、ということが起きると、新しい人は放っておかれたと感じます。
受けるときは、現場への説明と、最初の受け入れの立ち会いや振り返りを範囲に入れてください。最初の一人を受け入れたあとに、現場と一緒に流れを直すことで、オンボーディングが根づきます。担当する側から見て、現場を動かすところまで関われる人ほど、依頼先からの評価が高くなります。
入社の手続きと教育で確かめておくこと
オンボーディングの流れには、法律で決まっていることも含まれます。設計するときに、次の点が流れの中に入っているかを確かめてください。
- 労働条件の明示:労働基準法第15条は、使用者は労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならないとしています。内定から入社までの流れの中で、労働条件の明示がいつ、どの書面で行われるかを依頼先と確かめてください
- 雇入れ時の教育:労働安全衛生法第59条は、事業者は労働者を雇い入れたときは、当該労働者に対し、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行なわなければならないとしています。受け入れの流れの中に、安全や衛生の教育が入っているかを確かめてください
どちらも、具体的に何をどう行うかは、業種や仕事の中身によって変わります。個別の判断は社会保険労務士などの専門家にご確認ください。オンボーディング設計の仕事の中身はオンボーディング設計の副業の仕事で書いています。
単価を上げていくには
オンボーディング設計で単価を上げていくには、次のことが役に立ちます。
- 採用とつなげる:面接で伝えたことと、入社後の実際がずれていないかを確かめる仕組みをつくる
- 定着の確認まで受ける:入社から一定期間後の面談の型をつくり、早く辞める兆しを拾えるようにする
- 繰り返し使える形を残す:依頼先の人事が自分で回せるように、流れと資料を整えて残す
エラベルの見解
オンボーディング設計で、もう一つ考えてほしいのは、オンボーディングは採用の最後の工程だということです。採用にかけた費用と手間は、入社した人が早く辞めてしまうと無駄になります。面接で伝えた期待と、入社後に任される仕事がずれていると、新しい人は戸惑い、辞めることを考え始めます。
採用に関わってきた人事経験者なら、面接で伝えたこととオンボーディングをつなげて設計できます。採用と定着を一続きのものとして依頼先に提案できれば、それが単価を上げる根拠になります。
まとめ
- オンボーディング設計の単価は、現状の把握・流れの設計・資料づくり・現場への説明・入社後の振り返りの時間から組み立てる
- 入社前から関わるか、定着の確認まで受けるかを最初に決める
- 現場への説明と最初の受け入れの振り返りを範囲に入れる。ここが根づくかどうかを決める
- 労働条件の明示と雇入れ時の教育が流れに入っているかを確かめ、個別の判断は専門家に確認する
- 採用と定着を一続きにする提案が、単価を上げる根拠になる
よくある質問
オンボーディング設計の副業単価の相場はいくらですか
依頼先や業務の範囲によって大きく異なり、公的な統計もないため、一律の相場はお伝えできません。作業ごとに時間を見積もり、自分の時間単価を掛けて単価の根拠をつくってください。
入社の人数が少ない会社でもオンボーディング設計は必要ですか
入社の人数が少ない会社では、一人ひとりの受け入れが現場の上司任せになりやすく、人によって受け入れの質がばらつきます。人数が少ないうちに流れを決めておくと、採用が増えたときにも同じ質で受け入れられます。
中途入社と新卒入社で流れは分けるべきですか
中途入社の人は経験があるぶん、会社の進め方や人間関係に慣れることが課題になりやすく、新卒入社の人は仕事の基本から覚えることが課題になりやすいです。共通の部分と分ける部分を決めて設計してください。
本記事は 2026-10-16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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