人事副業 / カジュアル面談の代行
カジュアル面談の代行の副業案件|求められる経験と進め方
カジュアル面談の代行は、スカウトを送っている会社から出やすい副業案件です。返信は来るのに面談の設定が遅い、面談のあとの連絡が出ていない、面談に出る人によって内容がばらつく、現場が面談以外の調整で疲れている。その状態で外に出されます。ただ、「会社の代わりに面談に出て語る仕事」と思って受けると、結果が出ません。候補者が聞きたいのは会社の人の言葉で、外の人が語る会社の話は応募につながりにくい。外の担当者がやるのは、面談を「回す」側です。結論を先に書くと、カジュアル面談の代行の副業案件は、「誘いと日程だけ」「同席と記録と面談後の連絡」「設計と型作り」「面談に出る人の育成」の四つの型に分かれ、求められるのは、選考でない場を設計した経験、同席して候補者の関心を拾える力、翌日までの連絡の型、応募に進んだ率を見て直した経験の四つです。進め方は、面談の目的と出る人の確認→設計(流れ・語ること・聞くこと・選考にしない決まり)→誘いと日程→同席と記録→面談後の連絡→応募に進んだ率の記録と見直しの順で、会社の話は会社の人が語り、面談を選考にせず、選考に進める判断は会社が持つ線を先に引いておきます。面接代行との違いは面接代行の副業案件を、副業全体の始め方は人事の副業の始め方を参照ください。ここでは、カジュアル面談の案件に絞ります。
カジュアル面談の案件の四つの型
募集文は「カジュアル面談の対応」「候補者対応」と書かれていることが多いですが、任される範囲は四つに分かれます。受ける前に、どの型かを確かめます。
| 型 | 任される範囲 | 依頼側が持つこと | 受ける側の稼働の性質 |
|---|---|---|---|
| 誘いと日程だけ | スカウトの返信者や応募前の候補者を面談に誘い、出る人と候補者の日程を合わせる | 面談そのもの、面談後の連絡 | 平日の日中の連絡が要る。設定までの速さが評価になる |
| 同席と記録と面談後の連絡 | 面談に同席して進行を補い、候補者の関心と質問を記録し、翌日までに連絡を出す | 会社の話を語ること、選考に進める判断 | 面談の枠に合わせる。連絡の文面の承認が要る |
| 設計と型作り | 面談の流れ、語ること、聞くこと、選考にしない決まり、連絡の文面、記録の型を作る | 以後の運用 | 面談に出ない。出る人との打ち合わせが要る |
| 面談に出る人の育成 | 現場や経営者が語る内容と聞き方を一緒に整え、同席して直し、ばらつきを減らす | 面談に出ること | 期間が決まっている。出る人との関係作りが要る |
止まりやすいのは、「同席」で受けたのに、「会社の話も担当者がしてほしい」と単独で出ることを求められるときです。外の人が語る会社の話は、候補者の質問に本人の言葉で答えられず、応募に進みにくい。単独で出る前提の案件は、受け方を考え直します。
求められる経験を棚卸しする
依頼側が見ているのは、「面談の回数」ではなく、「面談を選考にせず、候補者の関心を拾って、応募に進む率を上げられるか」です。社内でカジュアル面談に関わった経験を、四つに分けて棚卸しします。
| 経験 | 依頼側にとっての意味 | 棚卸しの書き方 |
|---|---|---|
| 選考でない場を設計した経験 | 面談が面接に変わらない流れを作れる | 面談の流れをどう組んで、何を語り、何を聞いたか |
| 同席して候補者の関心を拾える | 候補者が何に反応し、何を気にしているかを記録できる | 記録の型(関心、質問、懸念、次の一歩) |
| 翌日までの連絡の型 | 面談の熱が冷める前に次の一歩を出せる | 面談後の連絡の流れと文面の型 |
| 応募に進んだ率から直した経験 | 出る人・語ること・連絡を見直せる | 何を変えて、応募に進んだ率がどう変わったか |
いちばん差がつくのは二つ目です。同席して「良い雰囲気でした」と書く人と、「候補者は開発の進め方に関心を示し、評価の仕組みを二度聞き、在宅の日数を気にしていた」と書く人では、面談後の連絡の中身が変わり、応募に進む率が変わります。
エラベルの見解
担当する側から見ると、カジュアル面談の案件は、「面談に出る人が決まっているか」で難易度が変わります。現場の責任者や経営者が出ることが決まっていて、語ることの骨格がある会社では、担当者は回す側に集中でき、設定の速さと連絡で結果が出ます。出る人が決まっておらず、「担当者が出て会社の話をして」となる会社では、候補者の質問に本人の言葉で答えられず、応募に進まず、その結果が担当者の評価になります。エラベルで担当者を選ぶ企業に、私たちがまず聞くのは「面談に誰が出ますか」です。「担当者に出てほしい」という会社には、面談を外に出すより、誘い・日程・連絡を外に出して、出る人の時間を面談だけに絞る形を提案します。受ける側がその場で使える判断としては、受ける前に「面談に出るのは御社の誰ですか」と聞くこと。答えが「あなた」なら、範囲を「回す側」に直して提案します。
進め方の順番
| 順 | やること | ここで決めておくこと |
|---|---|---|
| 一 | 面談の目的と出る人の確認(誰を、何のために、誰が出て、何を語るか) | 出る人の確定と、面談に使える枠 |
| 二 | 設計(流れ、語ることの骨格、聞くこと、選考にしない決まり、候補者への伝え方) | 設計の承認者。「選考ではない」の伝え方 |
| 三 | 誘いと日程(スカウトの返信者や応募前の候補者を誘い、枝の候補日を出し、当日の案内を出す) | 誘いの文面の承認。連絡の名義。設定までの日数の目安 |
| 四 | 同席と記録(進行を補い、候補者の関心・質問・懸念・次の一歩を記録) | 記録の置き場。候補者への自分の紹介の仕方 |
| 五 | 面談後の連絡(翌日までに、面談で出た関心に触れて、次の一歩を提示。選考に進む判断は会社) | 文面の承認。次の一歩(応募、二回目の面談、情報の送付)の選択肢 |
| 六 | 応募に進んだ率の記録と見直し(出る人・語ること・連絡ごとに) | 見直しの頻度と、決める人 |
止まりやすいのは、設計を飛ばして誘い始めるときです。面談で何を語るかが決まっていないと、出る人によって内容がばらつき、面談が面接になり、候補者が離れます。
外部の立場で踏み込まない線
カジュアル面談は、候補者が「まだ応募していない」段階で会社と接する場です。線を先に引いておきます。
- 会社の話は会社の人が語る。 事業、チーム、働き方、条件の実態は、本人の言葉でないと候補者に届かない。外の担当者は、進行の補助と記録と質問の受け渡しに留める
- 面談を選考にしない。 「選考ではない」と伝えた場で評価をつけない。記録に「合否に関わる評価」を書かない。選考に進めるかの判断は会社が、候補者の意思を確かめてから行う
- 選考に進める判断と条件の提示はしない。 面談後の連絡は「次の一歩の選択肢」を出すまで。候補者の意思を確かめ、会社に渡す
- 候補者の情報を手元に残さない。 記録は会社の管理する場所に置き、面談で聞いた現職の事情などを会社の外で話さない
- 候補者に事実と違う立場を示さない。 「採用の進行を担当している」と外部の担当として示す。社員を装う形は受けない
線の詳細は候補者の個人情報の扱いと副業で法令違反をしないためにに書いています。
エラベルの見解
相談で最も多い思い込みは、依頼側の「面談は誰が出ても、数をこなせば応募は増える」と、受ける側の「面談は話が上手ければ応募につながる」の両方です。実際には、応募に進む率は「出る人が本人の言葉で語れているか」「面談が選考になっていないか」「面談後の連絡が翌日までに、面談で出た関心に触れて出ているか」の順に決まり、話の上手さは順位が低い。同じ料金で同じ面談の数を任されても、結果が分かれるのは、担当者が三つ目を型にするかどうかです。面談の翌日に「本日はありがとうございました。ご興味があればご応募ください」と定型で送る担当者は、面談の熱を冷ましてしまいます。「面談で二度お尋ねいただいた評価の仕組みについて、〇〇さんから補足があります。次は〇〇の選択肢があります」と、記録した関心に触れて送る担当者は、同じ面談から応募を引き出します。受ける側がその場で使える判断としては、面談の記録に「候補者が二度以上触れたこと」の欄を作ること。翌日の連絡は、その欄から書き始めます。
向く人と向かない人
| 向く | 向かない |
|---|---|
| 自分が語るより、出る人が語りやすい場を作るのが好き | 自分が会社の話をしたい |
| 候補者の反応(何に反応し、何を二度聞いたか)を拾って書ける | 「良い雰囲気だった」で記録を終える |
| 平日の日中に、誘いと日程の連絡を短時間でも回せる | 連絡を週末にまとめたい(候補者は待たない) |
| 面談が面接に変わりそうなとき、流れを戻せる | 候補者の経歴をつい掘りたくなる |
| 翌日までの連絡を、面談で出た関心から書ける | 定型の文面を全員に送る |
「面談が面接に変わりそうなとき、流れを戻せるか」は、この仕事に固有の技能です。出る人が候補者の経歴を掘り始めたら、「今日は会社の話を聞いていただく場なので」と戻します。面接代行との線引きは面接代行の副業案件に書いています。
まとめ
- カジュアル面談の案件は誘いと日程だけ・同席と記録と面談後の連絡・設計と型作り・面談に出る人の育成の四つの型。受ける前に型と、面談に出る人を確かめる
- 求められるのは選考でない場の設計・同席して関心を拾える・翌日までの連絡の型・応募に進んだ率から直した経験の四つ。話の上手さは順位が低い
- 進め方は目的と出る人の確認→設計→誘いと日程→同席と記録→面談後の連絡→応募に進んだ率の記録と見直し。設計を飛ばさない
- 線は会社の話は会社の人が語る・面談を選考にしない・選考に進める判断と条件の提示はしない・候補者の情報を手元に残さない・社員を装わない
- 応募に進む率は出る人が本人の言葉で語れているか→面談が選考になっていないか→翌日までの連絡が関心に触れているかの順に決まる
- 「担当者に面談に出て会社の話をしてほしい」という案件は、範囲を「回す側」に直して提案する
よくある質問
面談に出る人が忙しくて、面談の枠が取れません
減らすべきは面談そのものではなく、出る人が面談以外に使っている時間(誘い、日程、連絡、記録)です。それを外に出せば、出る人は面談の時間だけを使えばよくなります。それでも枠が取れないなら、面談の時間を短くする、複数の候補者をまとめた説明の場と個別の短い面談に分ける、出る人を複数にして語ることの骨格をそろえる、の順で会社に提案します。担当者が代わりに出ることは、最後の選択肢で、応募に進む率が落ちることを添えて提案します。
面談中に、出る人が候補者の経歴を掘り始めました
「今日は会社の話を聞いていただく場ですので、〇〇さんの経歴のお話はまた別の機会に」と、進行役として流れを戻します。事前の設計で「選考にしない決まり」を出る人と共有し、掘り始めたときの戻し方を決めておくと、その場で戻しやすい。面談後に出る人と振り返り、「あの場面で選考に見えると、候補者が引きます」と伝えます。面談が面接に変わった記録は、評価として残さず、会社にも「選考の材料にしない」ことを確かめます。
面談後の連絡は、いつ、何を書けばよいですか
翌日までに、面談で候補者が二度以上触れたことに触れ、次の一歩の選択肢(応募、二回目の面談、追加の情報の送付、いまは連絡だけ)を出します。「ご興味があればご応募ください」の一文だけでは、面談の熱が冷めます。文面は会社の承認を受けた型を使い、関心の部分だけを候補者ごとに書き換えます。選考に進めるかの判断は会社が候補者の意思を確かめてから行うので、連絡の中で合否や条件に触れません。連絡の速さの考え方は連絡の速さに書いています。