採用代行 / Geekly
Geeklyのスカウト文面の作り方|返信が来る型と避けたい書き方
スカウトの文面を代行会社に任せると、最初に上がってくる原稿は、他の媒体でも使える無難な一通になりがちです。Geeklyの場合、公式の料金体系で「求職者スカウト無料」とされ、「レジュメの確認が可能」「無料で直接アプローチが可能」と並んだうえで、「※一次面接確約が条件です」と注記されています。書いているのは「話を聞いてください」ではなく「面接に来てください」という文面で、しかも相手のレジュメを読んだうえで送れる媒体です。この記事では、インフラエンジニア宛ての初稿と、それを直した一通を並べ、どこをどう直したのか、誰がどの部分を持つのかを整理します。以下は2026年9月24日時点で公式サイトに記載されている内容に基づきます。
インフラエンジニア宛ての初稿を読む
まず、代行会社から上がってきた想定の初稿を置きます。社名や数字は伏せ字にしています。構成も長さも、よく見かける形に寄せました。
〇〇様
はじめまして。株式会社〇〇で採用を担当している〇〇です。当社は〇〇年に設立し、〇〇名の社員が在籍しています。
〇〇様の豊富なご経験を拝見し、ぜひ一度お話ししたいと思いご連絡しました。現在、インフラエンジニアを募集しています。モダンな環境で、裁量を持って働いていただけます。
まずはカジュアルにお話しだけでもいかがでしょうか。ご興味があればお気軽にご返信ください。
一見すると丁寧で、失礼な表現もありません。それでもこの媒体では、返信が来にくく、来ても面接でずれが出やすい一通です。問題は大きく三つあります。書き出しが会社紹介から始まり、相手のレジュメのどこを読んだのかが書かれていないこと。「モダンな環境」「裁量」が何を指すのか分からないこと。そして締めが「お話しだけでも」になっていて、一次面接確約という条件と噛み合っていないことです。
次の表は、初稿の箇所ごとに、何が問題でどう直すかを並べたものです。直すときに「どの部品を直すのか」が分かるよう、あとで説明する部品の名前も添えています。
| 初稿の箇所 | 問題 | 直し方(部品) |
|---|---|---|
| 会社の設立年と社員数から始まる | 誰にでも送れる書き出しで、読んだ証拠がない | レジュメの記述を引いて書き出す(A) |
| 「豊富なご経験を拝見し」 | 別の候補に貼り替えても成立する | どの経験のどこに目が留まったかを書く(A) |
| 「モダンな環境」「裁量」 | 技術者が判断できる情報がない | 構成と担当範囲を具体的に書く(B) |
| 「お話しだけでも」 | 一次面接確約の条件と食い違う | 面接の案内として、会う相手と話す中身を書く(C) |
| 年収や働き方の記載がない | 面接で条件の話になったときに落差が出る | 求人票と同じ範囲で書く(D) |
直した一通と、直した箇所
同じ募集で、直した一通です。〔 〕の部分が相手や募集ごとに差し替える箇所です。
職務経歴書にあった〔オンプレミスのサーバー群をクラウドへ移し、監視の仕組みを作り直した〕という記述を読み、ご連絡しました。移すだけでなく、移したあとの運用まで設計された点に目が留まりました。
当社では、〔自社サービスの基盤〕の運用を担うインフラエンジニアを募集しています。構成は〔クラウドと構成管理ツールの名前〕、チームは〔◯名〕です。これから監視と障害対応の仕組みを整える段階で、〔〇〇様〕のご経験がそのまま活きる役割だと考えています。想定年収は◯◯万〜◯◯万円、勤務は〔働き方〕です。
一次面接には、インフラチームのリーダーが出ます。いまの構成と、これから手を入れたい箇所をお話しできます。こちらからは、監視を作り直された際の判断について伺いたいと考えています。
面接はオンラインで一時間ほどを想定しています。ご都合のよい時期をお知らせいただければ、日程をご案内します。
株式会社〇〇 〇〇部 採用担当 〇〇
一段落目は、相手のレジュメの記述をそのまま引いています。この一文を別の候補に貼り替えて成立するかどうかが、書き出しの合否を分ける目安です。貼り替えても通じるなら、読んだ証拠になっていません。二段落目は「モダン」「裁量」を消し、構成の名前とチームの人数、担う役割に置き換えました。技術者はこの粒度の情報で、自分が行く意味があるかを判断します。
三段落目と四段落目は、面接の案内として書き直しています。返信が面接の確約につながる媒体なので、誰に会い、何を話し、何を聞かれるのかを先に示しておくと、来る側が準備できます。面接の日程調整そのものは、公式のサービスご利用の流れで「面接日程の調整や、合否のご連絡等はギークリーにて対応」とされているので、文面で示すのは候補の時期の目安にとどめます。
部品ごとに、書く人と確かめる人を分ける
直した一通は、四つの部品に分けられます。A=相手のレジュメのどこを読んだか、B=募集の要点(仕事の中身・構成・体制)、C=面接の案内、D=条件と署名です。部品に分けると、代行会社に任せる範囲と、社内で持つ範囲がはっきりします。丸ごと任せると、出てきた原稿を「なんとなく良い/悪い」でしか判断できず、直す往復も増えます。
部品ごとの担い手を表にします。右の列は、その部品を相手ごとに書き換えるのか、募集ごとに固定しておくのかです。
| 部品 | 書く人 | 確かめる人 | 書き換えの単位 |
|---|---|---|---|
| A 読んだ記述と、目が留まった理由 | 代行会社(レジュメを読んで) | 現場の技術者(技術の言葉だけ) | 一人ずつ |
| B 仕事の中身・構成・体制 | 採用担当と現場で一度作る | 現場の技術者 | 募集ごと |
| C 面接に出る人と話す中身 | 採用担当 | 採用担当 | 面接官ごと |
| D 年収・働き方・署名 | 採用担当 | 採用担当 | 求人票の更新ごと |
代行会社の仕事は、実質的にAです。レジュメを一人ずつ読み、その人に合う一文を書くところに、代行会社の腕が出ます。BとDを代行会社に任せると、自社の体制や条件を外から想像して書かれることになるので、ここは社内で用意して渡したほうが早く正確です。Cは面接枠の状況で変わるので、枠を知っている採用担当が持ちます。
エラベルの見解
同じ料金で同じ件数を任せても、Aの一文の質は担当者でまるで違います。この一文は「読む時間」と「読める知識」の両方がないと書けないからです。インフラの経歴なら、移行の経験と運用の経験は別物で、どちらに目が留まったのかを書き分けられるかどうかで一文の重さが変わります。読めない担当者のAは「豊富なご経験」に戻っていきます。代行会社を選ぶときは、文面の見本を一通見せてもらうより、同じレジュメを渡してAを書いてもらうほうが差がはっきり出ます。担当者を選べるなら、自社の職種区分のレジュメを読んだことがある人を選んでください。
ゲームの職種に置き換えると、変わるのは二か所
Geeklyの職種区分は、IT、Web/広告、ゲームに分かれています。ゲームの区分には、ディレクター、プランナー、ゲームエンジニア、CGデザイナー、イラストレーター、デバッカーといった職種が並びます。インフラエンジニア宛ての一通を、たとえばCGデザイナーの募集に置き換えるとき、四つの部品のうち大きく変わるのはAとBの二か所です。
Aでは、読む材料が変わります。インフラなら扱っていた構成や移行の経験を引きますが、CGデザイナーなら、職務経歴に書かれた担当工程(モデリングか、アニメーションかなど)や、関わったタイトルの種類に目を向けることになります。Bでは、構成の名前の代わりに、制作の体制や使っているツール、どの工程を担うのかを書きます。CとDの形は、職種が変わってもほとんど同じです。
置き換えで気をつけたいのは、区分をまたいで同じ言い回しを使い回すことです。インフラ向けに作った「運用まで設計された点」という評価の言葉は、制作の職種では意味をなしません。職種区分ごとにBの型を一つずつ用意し、Aの書き方の方針も区分ごとに代行会社と合わせておくと、置き換えのたびに原稿が崩れることを防げます。文面の型そのものはGeeklyのスカウトテンプレートの作り方にもまとめています。
原稿を受け取ったときの確かめ方
代行会社から原稿が上がってきたら、部品ごとに確かめます。見る項目を増やしすぎると検収が止まるので、初稿で見つかった問題に対応する五つ程度に絞ります。合否の基準を文にしておけば、誰が見ても同じ結論になります。
| 確かめる項目 | 合否の基準 |
|---|---|
| Aがレジュメの具体的な記述に触れているか | 別の候補に貼り替えると成立しない |
| Aの技術の言葉を現場が確かめたか | 確かめた記録が残っている |
| Bに「モダン」「裁量」など中身のない言葉がないか | 構成・体制・役割の具体に置き換わっている |
| Cが面接の案内になっているか | 「お話しだけでも」など面談の書き方になっていない |
| Dが求人票と一致しているか | 年収の範囲と働き方が同じ |
避けたい書き方は、初稿の段階で代行会社に渡しておくと往復が減ります。会社紹介から始める書き出し、誰にでも当てはまる褒め方、「お話しだけでも」という締め、条件の書き漏れ、成果や将来を言い切る表現の五つを一覧にして、最初の発注と一緒に渡してください。言い切れないことを言い切らずに書くのは、文章の好みではなく、あとで説明できるかどうかの問題です。
型は作って終わりではありません。公式の企業様向けページには、面接後に求職者の感想を収集して独自にスコア化し、アドバイザーが面接を分析して助言するという記載があります。面接後の辞退が増えたときは、BとDで伝えた内容と、面接で受けた印象のずれを確かめ、型を直します。スコアや候補者の情報を代行会社と共有する場合は、個人情報の扱いを社内の基準で決め、法令の解釈が関わる部分は個別の判断を専門家にご確認ください。
エラベルの見解
文面の相談で多いのは、他の媒体で返信が取れていた型をそのままGeeklyに持ち込むケースです。多くの媒体では、まず気軽に話す場を作る書き方が効きます。ところがこの媒体では一次面接確約が条件なので、初稿のような「お話しだけでも」は、相手の期待と実際の進み方をずらします。型を作り直す手間は一度きりですが、持ち込んだまま運用すると毎月ずれ続けます。最初の発注で、Cを面接の案内として書くこと、BとDは社内で用意することの二つを伝えておけば、初稿の質は大きく変わります。条件の設計はGeeklyの検索条件の組み方、運用の型はGeeklyのスカウト運用設計にもまとめました。
まとめ
- 代行会社の初稿は、会社紹介から始まり、中身のない言葉と「お話しだけでも」で締める形になりやすい
- 直すときは、Aでレジュメの記述を引き、Bで構成と体制を具体にし、Cを面接の案内として書く
- 代行会社の仕事は実質的にA。BとDは社内で用意し、Cは面接枠を知る採用担当が持つ
- 職種区分をまたぐときは、AとBの型を区分ごとに作り直す
- 検収は五つ程度の項目に絞り、避けたい書き方は最初の発注と一緒に渡す
よくある質問
Q. Geeklyのスカウトで「カジュアル面談」の書き方をしてもよいですか
公式の記載では、スカウトは一次面接確約が条件とされています。気軽な面談のような書き方をすると、相手の期待と実際の進み方がずれやすくなります。面接の案内として、会う相手と話す中身を書くほうが噛み合います。
Q. 文面を全部代行会社に任せることはできますか
任せることはできますが、仕事の中身・体制と条件の部分は、社内で用意して渡したほうが正確です。代行会社にはレジュメを読んで書き出しを書く部分を任せ、技術の言葉は現場が確かめる分担にすると、直す往復が減ります。
Q. 文面はどのくらいの頻度で見直せばよいですか
書き出しの方針は月に一度、仕事の中身は体制や募集が変わったとき、条件は求人票を更新したときが目安です。面接後の辞退が増えたときは、その都度見直してください。料金や機能の条件は変わることがあるため、ギークリーの最新の条件もあわせてご確認ください。
※掲載した内容は2026年9月24日時点で公式サイトに記載されているものであり、実際の条件はギークリーにご確認ください。