採用代行 / 岡山県

岡山県の採用代行|地域の採用事情と依頼先の選び方

公開 2026-09-24

採用の難易度を考えるとき、倍率より先に見ておきたい数字があります。その市場で何人が雇われているか、という母数です。岡山労働局が公表している令和8年7月分の資料では、雇用保険の被保険者数が597,322人で前年同月比0.5%減、24か月連続の減少となり、就業地別の有効求人数も40か月連続で減っています。この記事では、母数が縮む前提に立ち、今月の課題・今年の課題・数年先の課題の三つの時間軸に分けて、採用代行への依頼を組む方法を整理します。以下は2026年9月24日時点で岡山労働局が公表している令和8年7月分の数値に基づきます。

雇われている人の総数が、24か月減り続けている

最初に、令和8年7月分の主な数値を一つの表にまとめます。いずれもパートを含む原数値で、受理地別の求人・求職、就業地別の求人、雇用保険の数値を並べています。表では、前年同月比の「何か月連続」に注目してください。

項目令和8年7月前年同月比
新規求人数14,293人3.6%減(2か月ぶりの減少)
有効求人数39,705人3.2%減(13か月連続の減少)
新規求人数(就業地別)14,390人3.5%減(2か月ぶりの減少)
有効求人数(就業地別)39,423人4.6%減(40か月連続の減少)
新規求職者数6,088人2.8%増(2か月連続の増加)
有効求職者数31,312人1.6%増(8か月連続の増加)
就職件数1,556人10.0%減
被保険者数597,322人0.5%減(24か月連続の減少)
資格喪失者のうち解雇者数295人19.8%減(4か月ぶりの減少)
受給者実人員(基本分)7,830人2.4%減(25か月ぶりの減少)

就業地別の有効求人数が40か月連続で減っている期間の長さが、この県の特徴です。被保険者数は県内で雇用保険に加入している人の数なので、それが24か月続けて減っているということは、雇用の総量そのものが縮んでいることを示します。一方で解雇者数も受給者実人員も減っています。雇用が失われて被保険者が減っているというより、別の要因で母数が縮んでいると読めます。

倍率は1倍台だが、指標ごとに向きが割れている

有効求人倍率(就業地別・季節調整値)は、令和7年7月の1.40倍から、8月1.38倍、9月1.38倍、10月1.37倍、11月1.36倍、12月1.38倍、令和8年1月1.35倍、2月1.32倍、3月1.31倍と推移し、直近では1.32倍、1.30倍、1.32倍、1.31倍という水準です。下がってはいますが1倍台を保ち、求人が求職を上回る状態が続いています。

その一方で、正社員の有効求人倍率(原数値)は1.22倍で、前年同月比0.01ポイント上昇しました。全体の倍率が下がるなかで、正社員は据え置きから微増です。岡山労働局自身は、求人が求職を上回って推移しているものの、求人が弱含んでおり、物価上昇等が雇用に与える影響に留意する必要がある、と判断を示しています。

整理すると、倍率の水準は1倍台で求人側が多く、倍率の向きは1年で下がって競合の求人が減り、正社員は上がって競合が減っておらず、母数は被保険者数の減少で縮んでいます。四つの読み方が同じ方向を向いていないのが、岡山県の判断の難しさです。どの指標を根拠にするかで「採りやすい」とも「採りにくい」とも言えてしまうので、時間軸を分けて考えます。

今月の課題:接点はあるのに決まっていない

いちばん短い時間軸で見るべきなのは就職率です。令和8年7月分の就職率は25.6%で、前年同月より3.6ポイント低下しました。新規求職者数6,088人に対して就職件数が1,556人という計算で、求職者は増えているのに就職件数は10.0%減っています。

求人倍率が1倍台を保ち、求職者も増えているのに就職率が下がっているなら、原因は母集団の量ではなくマッチングの工程にあります。今月から手を付けられるのは、応募から面談、内定までの日数を測ること、辞退がどの段階で起きているかを記録すること、提示する条件と求職者の希望のずれを確かめることです。これらは代行に出しやすい工程で、数字がそろえば改善すべき箇所が絞れます。

エラベルの見解

相談で多いのは「応募は来るのに決まらない」という声を、「応募が足りない」と言い換えて代行会社に伝えてしまうケースです。岡山県のように有効求職者が8か月連続で増えている局面で、母集団づくりの依頼を出すと、応募は増えても同じ工程で落ち続けることがあります。担当する側から見ると、決定率の改善は応募を集めるより手間がかかり、面談の日程調整や辞退の聞き取りなど細かな作業が続きます。同じ月額でも、この細かな作業まで引き受ける担当者と、応募数の報告で終える担当者がいます。契約前に「辞退理由をどう記録して報告しますか」と聞けば、どちらの担当者かが分かります。

今年の課題:産業の向きで依頼を分ける

年単位の計画では、自社の産業の方向を確かめます。岡山労働局は産業別の新規求人について、前年同月比の増減の方向を公表しています。県全体では求人が減っていても、産業によっては増えているので、依頼の中身が変わります。

新規求人の方向該当する産業採用側の環境依頼の中心
増加建設業、製造業、医療・福祉、サービス業(他に分類されないもの)同業の競合が採用を強めている条件の設計と選考の速さ
減少運輸業・郵便業、卸売業・小売業、宿泊業・飲食サービス業競合が控えている決定率の改善

増加側の産業で正社員を募集する場合は、正社員の倍率が上がっていることも重なるので、条件の設計に時間をかけます。減少側の産業は競合が控えている局面なので、今月の課題と同じく決定率の改善に費用を寄せるのが筋です。

数年先の課題:母集団の経路を契約に入れる

いちばん長い時間軸は、被保険者数の減少です。雇われている人の総数が縮んでいる市場で、採用計画を毎年同じ人数で立てていると、年々難しくなります。ここで必要なのは今年の応募を増やす施策ではなく、数年単位で母集団の経路を増やす設計で、代行会社に頼むなら単年度の応募数だけでなく、中期の経路づくりを契約に含めるかどうかを決めておきます。

見積もりを頼む前に、三つの時間軸ごとに次の材料をそろえておくと、提案を比べやすくなります。

時間軸自社で出す数字代行会社に聞くこと
今月応募数、面談数、内定数、辞退数と辞退の段階辞退理由の記録と、就職までの歩留まりの報告方法
今年自社の産業の方向、募集する雇用形態(全体か正社員か)産業と雇用形態に合わせて条件と工程をどう変えるか
数年先毎年の採用予定人数と、いまの応募経路の内訳経路を増やす施策と、その効果を測る期間

費用は、今月と今年の分を「月の応募数 × 一件あたりの対応時間」で作業量に直し、数年先の経路づくりは別の行で見積もってもらうと、月額の比較で中期の施策が削られるのを防げます。「倍率が1倍台だから採りやすい」という説明で終わる提案は、母数の変化を見ていません。なお、労働関係の法令や助成金の適用については個別の判断が伴いますので、専門家にご確認ください。

エラベルの見解

中国地方の県を並べると、資料から読める論点が違います。広島県は職業別に倍率と賃金が並び、山口県はハローワーク単位で職種別に見られ、岡山県は雇用保険の被保険者数という母数の指標が前面に出ています。採用の相談ではほとんど話題になりませんが、中期の計画には直結する指標です。24か月連続で減っているという事実を知って計画を立てるのと、知らずに毎年同じ人数を掲げるのとでは、数年後の状況が変わります。担当者を選ぶときは、母数の話ができる人かを見てください。近隣県の状況は広島県の採用代行、山口県の採用代行に、体制づくりは地方企業の採用体制にまとめました。

まとめ

よくある質問

Q. 岡山県は有効求人倍率が1倍を超えているので採用しやすいのですか

倍率は1倍台を保っていますが、就職率は前年同月より3.6ポイント下がり、被保険者数も24か月連続で減っています。倍率だけでは判断せず、就職率や母数の動きとあわせて見てください。

Q. 被保険者数の減少は採用にどう関係しますか

被保険者数は県内で雇用保険に加入している人の数で、雇用の総量を示します。これが減っているということは、採用のシェアを取り合う母数そのものが縮んでいるということです。毎年同じ人数を採る計画は、年々難しくなる可能性があります。

Q. 代行には単年度の依頼と中期の依頼のどちらをすべきですか

今月の決定率の改善は単年度の依頼で始めやすく、効果も測りやすい工程です。母集団の経路づくりは効果が出るまで時間がかかるため、見積もりを別の行に分けて、契約に含めるかを判断すると比べやすくなります。

出典