人事副業 / 案件獲得
定例会の進め方|人事の副業で、週に一度の短い確認を「判断待ちを消す時間」にする進行の型
副業の案件では、依頼側と顔を合わせて話す機会は、週に一度の定例会くらいです。この時間を、報告の読み上げや近況の共有に使うと、三十分があっという間に消え、肝心の判断待ちが残ったまま次の週に持ち越されます。結論を先に書くと、定例会の目的は「判断待ちを消す」ことに絞り、報告は書面で先に送って読んでもらい、定例会では判断と決定だけを扱うと、短い時間で稼働が止まらなくなります。定例会で報告するのではなく、報告を読んだうえで定例会に来てもらう。この順番の入れ替えが、定例会を機能させます。報告の書き方は報告のしかたに、定例会で使う資料は資料の作り方にまとめています。
定例会の目的を絞る
定例会でやることと、やらないことを分けます。
| やること | やらないこと | 理由 |
|---|---|---|
| 判断待ちを消す(合否、条件、優先順位の判断をもらう) | 報告の読み上げ | 報告は書面で先に。定例会で読み上げると時間が消える |
| 依頼側の分担が動いているかの確認 | 近況の共有 | 近況は書面の一行で足りる |
| 止まっていることの原因の確認と、動かし方の決定 | 経緯の説明 | 経緯は聞かれたら答える |
| 翌週の依頼側のお願いの確認 | 提案の議論 | 提案は別の時間で。定例会は運用の場 |
| 範囲が広がる相談への対応(区切りで、と返す) | 新しい依頼の受け入れ | その場で受けない。書面の範囲を示す |
絞り方の要点は、「定例会は、依頼側が決める時間」ということです。副業の人が話す時間ではなく、依頼側が判断する時間。そのために、判断の材料を先に書面で渡し、定例会では材料を読んだ前提で判断してもらいます。
時間配分
三十分の定例会の時間配分を示します。短くする場合は、比率を保って縮めます。
| 順 | 内容 | 目安 | 誰が話すか |
|---|---|---|---|
| 一 | 書面(週ごとの一枚)を読んだかの確認。読んでいなければ、数だけ一分で | 二分 | 自分 |
| 二 | 判断待ちの一覧を、上から順に判断してもらう | 十五分 | 依頼側 |
| 三 | 止まっていることの原因と、動かし方を決める | 五分 | 双方 |
| 四 | 翌週の依頼側のお願いと、自分の稼働の予定を確認 | 三分 | 自分 |
| 五 | 依頼側からの相談(範囲が広がるものは区切りで、と返す) | 三分 | 依頼側 |
| 六 | 決まったことを読み上げて確認 | 二分 | 自分 |
配分の要点は、「二の判断待ちに半分を使う」ことです。定例会の価値は、ここで判断が出ることにあります。判断待ちの一覧が無い週は、定例会を短縮するか、書面の確認だけで済ませます。
エラベルの見解
登録の相談で多いのは、「定例会を毎週やっているのに、判断待ちが減らない」という話です。定例会の中身を聞くと、最初の二十分が副業の人の報告で、残りの十分で判断待ちを出すと、依頼側は「持ち帰って考える」となり、次の週も同じ。報告に時間を使い、判断に時間が残っていません。定例会で報告することが、判断を遠ざけています。
見ていて差がつくのは、「書面を先に送って、定例会は判断から始めているか」です。週ごとの一枚を定例会の前日に送り、定例会の冒頭で「お読みいただいた前提で、判断待ちから始めます」と言う。依頼側は読んでくるようになり、判断待ちは定例会の中で消えます。エラベルの登録でも、定例会が短く、判断待ちが溜まっていない人は、この順番を守っています。定例会の長さではなく、順番が稼働を止めるかどうかを決めます。
事前の準備
定例会の前日までに、自分の側でやることを整理します。
| 準備 | 内容 |
|---|---|
| 週ごとの一枚を送る | 前日までに。担当と判断する人の両方に |
| 判断待ちの一覧を作る | 項目ごとに、何を、なぜ判断が要るか、判断の選択肢を書く。「AかBか」の形にすると決めやすい |
| 止まっていることの原因の見立て | 仕組みの側か、分担の側か。動かし方の案を一つ |
| 翌週のお願いを一つか二つに絞る | 多いと動かない |
| 稼働の予定 | 翌週の曜日と時間帯。減る週なら先に |
| 決まったことを書く用意 | 定例会の中で書けるメモの型 |
準備の要点は、「判断待ちを、選択肢の形にする」ことです。「この応募者をどうしますか」より、「書類の基準に照らして、AかBかで迷っています。Aなら面接に、Bなら見送りです」のほうが、依頼側は決めやすい。判断そのものは依頼側ですが、決めやすい形にするのは自分の仕事です。
進行の順番
定例会の進行を、番号付きで整理します。三十分の型です。
- 冒頭で、目的を一言。 「判断待ちを消すことを中心に進めます」。毎回言うと、依頼側もその前提で来る。
- 書面を読んだかを確認する。 読んでいなければ、数だけ一分で。読み上げない。
- 判断待ちを、上から順に出す。 一つずつ、選択肢の形で。判断が出たら、その場でメモに書く。
- 「持ち帰る」と言われたら、期限を決める。 「いつまでにご連絡いただけますか」。期限が無い持ち帰りは、消えない。
- 止まっていることを、原因の見立てと一緒に出す。 「分担のここが動いていないので、こうしてはどうか」。責めずに、動かし方を提案する。
- 翌週のお願いを、一つか二つ確認する。 「来週は、日中の定型返信を〇〇さんにお願いします」。
- 依頼側からの相談を受ける。 範囲が広がるものは、「区切りで相談させてください」と返す。その場で受けない。
- 決まったことを読み上げる。 判断の結果、持ち帰りの期限、翌週のお願い。
- 終了後、その日のうちに決まったことを書面で送る。 定例会のメモを、担当と判断する人の両方に。
- 書面に無いことは、決まっていないとする。 口頭で決まった気になったことは、書面で確認する。
進行の要点は、「四で、持ち帰りに期限を付ける」ことです。「持ち帰る」は判断の先送りで、期限が無いと次の定例会でも同じことが起きます。期限を決めれば、定例会の外で判断が出ます。
相手が忙しいときの短縮版
依頼側の担当が忙しく、三十分が取れないときの短縮版です。
| 形 | 内容 | 向くとき |
|---|---|---|
| 十分版 | 判断待ちと、翌週のお願いだけ。書面は読んだ前提 | 担当が日中しか空かず、昼休みに |
| 書面版 | 定例会を持たず、週ごとの一枚と判断待ちの一覧を送り、判断を書面で返してもらう。期限を書く | 担当が定例会に応じられない週 |
| 隔週版 | 二週に一度の三十分。間の週は書面版 | 稼働が週一回で、判断待ちが少ない |
| 月一版 | 月に一度、判断する人も含めて。週ごとは書面版 | 判断する人が忙しい。担当が判断できる範囲が広い |
短縮版の要点は、「定例会が無くても、判断待ちが消える仕組みを持つ」ことです。書面版でも、判断待ちの一覧に期限を書いて送れば、判断は出ます。定例会は手段で、判断待ちを消すことが目的です。
定例会が機能しない失敗
定例会が形だけになる失敗を整理します。
| 失敗 | 起きる構造 | 直し方 |
|---|---|---|
| 報告の読み上げに時間を使う | 書面を送っていない | 前日に送る。冒頭は読んだ確認だけ |
| 判断待ちを一覧にしていない | 話の流れで出す | 選択肢の形で一覧に。上から順に |
| 持ち帰りに期限が無い | 言いにくい | 「いつまでに」を毎回聞く |
| 決まったことを書面にしない | 口頭で決まった気になる | その日のうちに送る。書面に無いことは決まっていない |
| 範囲が広がる相談をその場で受ける | 断りにくい | 「区切りで」と返す。書面の範囲を示す |
| 近況や雑談で時間が消える | 関係を作りたい | 冒頭で目的を言う。雑談は最後の余りで |
| 判断する人が来ない | 担当だけの定例会 | 担当が判断できる範囲を決める。判断する人には月一で |
| 定例会が無い週に判断待ちが溜まる | 定例会でしか判断が出ない | 書面版で、期限付きの一覧を送る |
| 時間どおりに終わらない | 進行が無い | 時間配分を決め、超えたら残りを書面に |
| 自分が話しすぎる | 説明したい | 定例会は依頼側が決める時間。自分は材料を出すだけ |
失敗の要点は、「定例会でしか判断が出ない状態」を作らないことです。定例会は判断を出す一つの場で、書面でも判断は出る。定例会に依存すると、定例会が無い週に止まります。
エラベルの見解
担当する側として登録した人の話を聞くと、依頼側との定例会が短く、判断待ちが溜まっていない人は、定例会を「自分が報告する場」だと思っていません。「依頼側が決める場」として、材料を先に渡し、決める順番を整え、決まったことを書面にする。依頼側から見ると、この人がいる定例会は、短くて、決まることが多く、終わったあとに書面が届く。社内の会議より、よほど機能しています。
依頼側から見ると、副業の人との定例会は、負担になりうる時間です。忙しい中で三十分を取り、報告を聞かされ、判断を求められる。エラベルは、範囲と時間を書いた登録に、条件が合う案件のときだけご連絡する窓口ですが、依頼側から「定例会が楽になった」と言われる人は、報告を書面に移し、定例会を判断だけにしています。定例会の進行の型を一つ持っていただくと、依頼側の負担が減り、稼働が止まらなくなります。
まとめ
- 定例会の目的は判断待ちを消すこと。報告は書面で先に、定例会では判断と決定だけ
- 時間配分は判断待ちに半分。読んだ確認→判断待ち→止まっていること→翌週のお願い→相談→決まったことの確認
- 事前に週ごとの一枚を前日に送り、判断待ちを選択肢の形の一覧にし、お願いを一つか二つに絞る
- 進行は目的を一言→読んだ確認→判断待ちを順に→持ち帰りに期限→止まっていることと動かし方→お願い→相談は区切りで→読み上げ→その日のうちに書面
- 短縮版は十分版・書面版・隔週版・月一版。定例会が無くても判断待ちが消える仕組みを
- 失敗は読み上げ・一覧が無い・期限が無い・書面にしない・その場で受ける・定例会に依存
よくある質問
依頼側が書面を読んでこないので、結局定例会で説明することになります
読んでこない理由は、長いか、届く時間がばらばらか、読まなくても定例会で聞けると思っているかのどれかです。まず、一枚を短くし、前日の同じ時間に送る。そのうえで、定例会の冒頭で「お読みいただいた前提で判断待ちから始めます」と言い、読んでいなければ数だけ一分で示して、判断待ちに進む。説明に戻らないことを数回続けると、依頼側は読んでくるようになります。読まなくても説明してもらえる状態が、読まない理由を作っています。
判断する人が定例会に来ず、担当は「持ち帰る」ばかりです
担当が判断できる範囲と、判断する人の判断が要る範囲を分けます。担当が判断できる範囲(書類の一次絞りの確認、文面の確認など)は定例会で決め、判断する人の判断が要る範囲(合否、条件、範囲の変更)は、期限付きの書面で判断する人に直接送る。月に一度、判断する人も含めた定例会を持ち、そこでまとめて判断してもらう形にすると、持ち帰りが減ります。担当に全部を持ち帰らせる形は、担当の負担にもなっています。
定例会で、いつも範囲外の依頼をされます
定例会の五番目(依頼側からの相談)で受け止め、その場で受けず、「区切りで相談させてください」と返し、書面の範囲を示します。依頼された内容は、記録して区切りの一覧に入れる。毎回同じ返し方をすると、依頼側は「区切りで相談するもの」と理解します。その場で受けると、次の定例会でも同じことが起き、範囲が広がり続けます。断るのではなく、区切りに送ることで、関係を保ちながら範囲を守れます。スコープクリープへの対応を参照してください。