採用代行 / 沖縄県

沖縄県の採用代行|地域の採用事情と依頼先の選び方

公開 2026-09-24

沖縄県で採用を考えるなら、県全体の数字の前に、勤務地がどこかを決める必要があります。沖縄労働局が公表している令和8年7月分のハローワーク別有効求人倍率(全数・原数値)は、那覇1.02倍、沖縄0.86倍、名護1.36倍、宮古2.00倍、八重山1.59倍で、同じ県内で2倍以上の開きがあります。通勤圏が海で分かれているので、本島中部で採るのと宮古で採るのは、別の市場での採用と考えたほうが実情に合います。この記事では、勤務地ごとに分かれた市場を先に特定し、そこから雇用形態と依頼範囲を決める順番で、採用代行の使い方を整理します。以下は2026年9月24日時点で沖縄労働局が公表している令和8年7月分の数値に基づきます。

「沖縄の倍率」は二つある

最初に、県全体の数字の読み方を押さえておきます。沖縄労働局は有効求人倍率を就業地別と受理地別の両方で公表しており、説明には就業地別を使っています。同局の説明では、就業地別は求人票に記載された就業場所をもとに実際に就業する都道府県別に集計したもの、受理地別は求人を受理したハローワークが所在する都道府県別に集計したものとされています。令和8年7月分を並べると、同じ月の同じ県でも数字が変わります。

指標就業地別受理地別
有効求人倍率(季節調整値)1.07倍0.93倍
新規求人倍率(季節調整値)1.77倍1.54倍
正社員有効求人倍率(原数値)0.76倍0.65倍

就業地別は1倍を超え、受理地別は1倍を下回っています。沖縄県内で働く人を採りたいなら就業地別が実情に近く、県内のハローワークに求人を出したときの競争環境を知りたいなら受理地別が近い、という使い分けになります。代行会社が「沖縄の有効求人倍率は」と説明したときに、どちらの数字かを確かめるだけで、話の精度が一段上がります。

勤務地で分かれる五つの市場

県全体の数字の読み方を押さえたら、勤務地の単位まで下ります。ハローワーク別の数字を前年同月と並べると、地域ごとの違いがはっきりします。いずれも全数・原数値です。

ハローワーク令和7年7月令和8年7月採用側から見た環境
那覇1.11倍1.02倍1倍をわずかに超える
沖縄(中部)0.84倍0.86倍求職者に対して求人が少ない
名護(北部)1.43倍1.36倍1.3倍台で、求人が求職者を上回る
宮古2.01倍2.00倍求人に対して求職者が少ない
八重山1.83倍1.59倍求人に対して求職者が少ない

同じ県内で、採用の難しさが地域によって逆転しています。中部は1倍を下回り、母集団は比較的つくりやすい環境です。宮古と八重山は1.5倍から2倍で、島の中だけで母集団を確保するのは難しくなります。離島の拠点で採用するなら、本島など県内の他地域からの移動を含めて考える必要があります。

本島内の異動と離島への異動は、候補者にとって別の話です。離島の求人では、住まいの確保や移動にかかる負担、家族の事情が判断に入ります。求人票の勤務地の書き方と、それに伴う条件の設計を、本島の求人とは分けてつくることになります。複数の地域に拠点がある企業は、拠点ごとに求人票と依頼範囲を分けておくと、県全体の平均で一律に動くより無駄が減ります。

正社員の求人は、求人全体では少数派の側にある

勤務地の次に決めるのが雇用形態です。沖縄県では、正社員と全数で景色が変わります。令和8年7月分の正社員に関する数字は次のとおりです。

項目令和8年7月前年同月比
正社員有効求人倍率(原数値)0.76倍0.03ポイント低下
正社員有効求人数12,114人6.3%減(8か月連続の減)
正社員新規求人数4,407人2.2%減(4か月連続の減)
新規求人数に占める正社員求人の割合44.5%1.8ポイント上回った
パートタイムの月間有効求人数8,611人8.5%減

正社員の倍率は0.76倍で、正社員の求人に対しては求職者のほうが多い状態です。新規求人のうち正社員は44.5%で、半分を下回ります。正社員の求人を出す企業は、求人全体の中では少数派の側に立つことになります。応募が集まりにくいわけではないので、正社員で採るなら、集まった応募をどう選び、どう惹きつけるかに工数がかかります。

エラベルの見解

沖縄県の採用の相談で、最初に確かめるのは拠点の場所と雇用形態です。中部と離島では倍率が2倍以上違い、全数と正社員でも0.3ポイント以上違います。組み合わせごとに難しさが違うので、県全体の平均で見積もった計画は、どの拠点にも当てはまりません。同じ料金・同じ業務範囲でも、結果が分かれるのはここです。中部の正社員採用で母集団づくりに工数を割く担当者と、選考の設計に工数を割く担当者では、同じ月額でも手元に残るものが変わります。エラベルでは担当者の経歴を見てから選べるので、面談では拠点と形態を伝えたうえで、「この組み合わせなら、どの工程に時間を使いますか」と聞いてみてください。地方採用の考え方は地方企業の採用にもまとめています。

求人も求職者も減り続けるなかで、自社の業種を見る

沖縄県の数字には、求人と求職者が両方とも減っているという特徴もあります。求人が減っているなら競合の求人も減っていますが、求職者も減っているので、母集団が自然に増えるわけではありません。令和8年7月分の主な数字は次のとおりです。

項目数値前年同月比
月間有効求人数(原数値)26,912人8.8%減(33か月連続の減)
新規求人数(原数値)9,914人6.0%減(15か月連続の減)
月間有効求職者数(原数値)26,004人5.4%減(22か月連続の減)
新規求職申込件数(原数値)5,342件0.1%減(3か月連続の減)
雇用保険受給資格決定件数1,582人7.1%減

求職者26,004人の内訳を見ると、在職者は3,664人(6.7%減)、離職者は18,731人(5.4%減)で、離職者のうち事業主都合が4,731人(9.0%減)、自己都合が12,980人(4.0%減)、無業者は3,609人(4.0%減)です。在職しながら探している人は求職者全体の1割強で、転職市場の中心層であるはずの在職者が、ハローワーク経由では限られた母数になっています。在職者を狙うなら、ハローワーク以外の経路もあわせて考えることになります。

産業によっては、県全体と逆の動きもあります。新規求人数の前年同月比では、生活関連サービス業・娯楽業が25.2%増えた一方で、情報通信業は48.0%減、卸売業・小売業は11.8%減です。県全体の傾向を自社に当てはめず、自社の業種の数字を個別に確かめます。沖縄労働局の資料には主要産業別の新規求人数が載っているので、代行会社に毎月の報告に添えてもらうとよいでしょう。

県内で決まる就職を前提に、依頼範囲と条件を組む

就職の状況を見ると、令和8年7月分の就職件数は1,149件(前年同月比15.9%減、4か月連続の減)で、そのうち県内就職が1,063件(16.1%減)、県外就職が86件(13.1%減)です。就職の92.5%が県内で、県外は7.5%にとどまります。県内で働きたい人が多い一方で、県外企業との競合は相対的に小さく、主な競争相手は県内の同業です。条件は全国規模の企業と比べるより、県内の同業と比べてどうかで組むほうが実際的です。

ここまでの勤務地と雇用形態の組み合わせから、代行に寄せる工程を選びます。同じ会社でも、本島と離島に拠点があれば、頼む工程は拠点ごとに違ってかまいません。社内に残す判断もあわせて決めておくと、代行会社との役割分担がはっきりします。

勤務地と形態代行に寄せる工程社内に残す判断
本島中部・正社員選考の設計と見極め、応募者への連絡見極めの最終基準
離島・正社員県内他地域からの母集団づくり、移動を含む条件の説明住まいや移動の支援をどこまで出すか
非正規から始める採用母集団づくりと、定着・正社員化の道筋の提示正社員化の基準と時期

見積もりは、この組み合わせごとに分けて取ります。月の必要採用数を拠点ごとに出し、応募から採用までの歩留まり(過去の実績、なければ代行会社に同じ地域での実績の幅を聞く)で割れば、拠点ごとに必要な応募数が出ます。そのうえで、担当者の週あたりの稼働時間と掛け持ちの社数を聞き、どの拠点にどれだけの時間を使う想定かを確認します。報告には、就業地別か受理地別か、どのハローワークの数字かを明記してもらいます。委託範囲の整理の考え方は地方企業の採用代行、体制づくりは地方企業の採用体制も参考になります。

なお、労働関係の法令や助成金の適用、転居を伴う採用の条件設定については個別の判断が伴います。個別の判断は専門家にご確認ください。

エラベルの見解

相談で多い思い込みは、「沖縄は県全体の倍率が極端ではないから、採用は普通にできる」というものです。県全体の有効求人倍率1.07倍は、中部の0.86倍と宮古の2.00倍を含んだ数字で、どちらの現場にも当てはまりません。離島の拠点では、求人を出しても島の中に応募する人が少なく、本島からの移動を前提にした説明が要ります。担当する側から見ると、離島の求人は住まいや移動の支援の有無で候補者への説明がまったく変わるので、その条件が最初に決まっている案件ほど動きやすくなります。代行会社を選ぶときは、離島の勤務地の求人を扱った経験があるかを聞いてみてください。地域の媒体の使い分けは地域の採用媒体にまとめています。

まとめ

よくある質問

Q. 沖縄県の求人倍率は、就業地別と受理地別のどちらを見ればよいですか

県内で働く人を採りたいなら、実際の就業場所で集計した就業地別が実情に近いとされます。県内のハローワークに求人を出したときの競争環境を見たいなら、受理地別が参考になります。報告や社内説明では、どちらの数字かを明記しておくと混乱を防げます。

Q. 離島の拠点で採用する場合、何を先に決めればよいですか

島の中だけでは母集団が限られるため、本島など県内の他地域から移動してもらう前提で、住まいや移動の支援をどこまで出すかを先に決めます。そのうえで求人票の勤務地の書き方と条件を本島の求人とは分けてつくります。支援の内容によって候補者への説明が変わるため、代行に出す前に社内で固めておきます。

Q. 正社員の倍率が1倍を下回っているなら、採用は簡単ですか

応募は集まりやすい傾向がありますが、簡単とは限りません。集まった応募をどう選び、どう惹きつけるかに工数がかかります。とくに勤務地が離島の場合は、正社員でも母集団の確保が課題になることがあります。

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