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私物端末で作業してよいか|人事の副業を私物の端末でやるなら、「依頼側の指定を聞く・本業の端末は使わない・副業用に分けた環境にする」の三つ。指定が無ければ私物でよいが、家族と共用のままにはしない

公開 2026-09-20

副業の作業に使う端末が無い。本業の会社のパソコンを使うわけにはいかないし、自宅のパソコンは家族と共用で、副業のためだけに新しく買うほどの案件かも分からない。結論を先に書くと、私物の端末で副業の作業をすること自体は、多くの案件で問題になりません。ただし、「依頼側に端末の指定があるかを先に聞く」「本業の会社の端末は使わない」「私物でも、副業用に分けた環境にする」の三つが前提です。家族と共用のパソコンを、共用のままで副業に使うことは、候補者の情報を家族が見られる状態になるので避けます。新しく買わなくても、共用の端末に副業用の利用者を分ける形で、多くの場合は足ります。端末とアカウントの分け方の全体は情報の取り扱いと端末の分離に、ネットワークの扱いはネットワーク環境の注意に、ツールの揃え方は使うツールをそろえるにまとめています。

依頼側から見た私物端末の扱い

依頼側が私物の端末をどう見ているかは、会社の情報管理の考え方で分かれます。

依頼側の考え方扱い担当者がやること
指定なし外部の担当者の端末は担当者の管理に任せる。多くの中小の会社はこれ自分で副業用の環境を整え、その内容を依頼側に伝えておく
条件付きで私物可「画面のロック」「暗号化」「自動更新」「特定のソフトを入れる」などの条件を満たせば私物でよい条件を文面でもらい、満たしてから作業を始める
依頼側の仕組みには貸与端末から候補者の情報を扱うATSや社内の共有には、依頼側が貸与する端末からだけ接続する貸与の端末を受け取り、私物では依頼側の仕組みに入らない
私物不可すべての作業を貸与端末で行う貸与の端末だけを使う。私物には依頼側の情報を一切置かない

扱いの要点は、「指定が無い依頼側ほど、自分で整える責任が大きい」ことです。指定が無いのは、私物の管理を担当者に任せているということで、何かあったときに「指定が無かったから」とは言えません。指定が無い案件では、自分で副業用の環境を整え、「このように分けています」と依頼側に伝えておくと、依頼側は安心し、自分も線が引けます。

本業の会社の端末を使ってはいけない理由

本業の会社から貸与されているパソコンやスマートフォンは、副業には使いません。理由は回線と同じで、それ以上に重いものがあります。

理由何が起きるか
会社の端末の記録に残る多くの会社は、貸与端末の操作や接続の記録を取っている。副業の作業がそこに残る
依頼側の情報が本業の会社の管理下に置かれる候補者の情報が本業の会社の端末に保存されれば、本業の会社がそれを管理する立場になる。依頼側との秘密保持に反する
本業の会社の情報と混ざる本業の候補者の情報と副業の候補者の情報が同じ端末にあると、取り違えや持ち出しの問題になる
本業の会社の規定に触れる貸与端末の私的利用や業務外の利用を禁じている会社が多い。副業の許可とは別に問題になる
端末を返却するときに困る退職や端末の入れ替えで返却するとき、副業の情報を消し切れるか分からない

理由の要点は、「依頼側の情報が本業の会社の管理下に置かれる」ことです。副業の許可があっても、依頼側の候補者の情報を本業の会社の端末に置くことは、依頼側から見れば第三者に預けたことになります。本業の端末は、たとえ少しの返信でも使いません。本業との情報の線は本業と利益相反になる案件にも書いています。規定の解釈は専門家にご確認ください。

エラベルの見解

相談で最も多い思い込みは、「副業のために端末を新しく買わないと始められない」というものです。実際には、依頼側の指定が無い案件で、私物のパソコンに副業用の利用者を分けて作り、画面のロックと自動更新を有効にし、副業用のアカウントでだけ依頼側の仕組みに入る形にすれば、多くの依頼側の要件は満たせます。新しく買うのは、案件が増えて共用の端末では回らなくなってからで足ります。

見ていて問題が起きているのは、端末が私物かどうかではなく、「分けていない」ことです。家族と同じ利用者で、ブラウザにログインしたまま、候補者の履歴書が家族の見る画面のダウンロード先に落ちている。この状態は、端末を新しく買っても、分けなければ同じです。エラベルでは、担当者に端末の指定をしていませんが、「副業用の利用者かアカウントで分けているか」は登録の際に確認しています。分けている担当者は、依頼側の情報管理の確認が短く済んでいます。

私物端末で作業する前に整える五つのこと

指定が無い案件で私物の端末を使うなら、この五つを整えてから始めます。

整えること内容要点
一、利用者を分ける端末に副業用の利用者(ユーザー)を作り、副業の作業はそこでだけ行う家族や自分の私用の利用者と、ファイルやブラウザの履歴が混ざらない
二、画面のロックと暗号化一定時間で画面がロックされ、パスワードか生体で解除する設定。端末の記憶装置の暗号化を有効にする端末を置き忘れたときに、中の情報が見られない
三、自動更新端末のOSとブラウザの自動更新を有効にする既知の弱点が残らない
四、副業用のアカウントブラウザ、メール、クラウドの保存先を副業用のアカウントにし、副業用の利用者でだけログインする依頼側の情報が私用のクラウドに同期されない
五、保存先を決める依頼側の情報を端末に保存するか、依頼側の仕組みの中だけで扱うかを決める。保存するなら、副業用の場所に限る案件の終了時に消す範囲が分かる

五つの要点は、「一」の利用者を分けることです。これ一つで、家族との共用、ファイルの混在、ブラウザのログインの混在の多くが解決します。端末を新しく買うより先に、利用者を分けます。設定の方法は、端末のOSの説明を見れば分かることが多く、迷えば端末の販売元のサポートに確認します。アカウントの分け方は情報の取り扱いと端末の分離に整理しています。

家族と共用の端末の扱い

自宅のパソコンが家族と共用の場合、共用のままでは副業に使えませんが、分ければ使えます。

状態扱い
家族と同じ利用者で使っているこのままでは使わない。副業用の利用者を作り、パスワードを家族に教えない
副業用の利用者を分けた多くの案件で足りる。依頼側に「共用の端末だが、利用者を分けている」と伝えておく
家族が端末の管理者の権限を持っている管理者は他の利用者のファイルを見られることがある。依頼側の要件によっては、管理者を自分にするか、別の端末にする
子どもが使う端末子どもが操作を誤って副業のファイルに触れる可能性がある。別の端末にするほうが安全
依頼側が「共用不可」と指定した指定に従う。共用の端末では依頼側の仕組みに入らず、別の端末を用意するか、貸与を相談する

共用の要点は、「管理者の権限を誰が持っているか」です。利用者を分けても、家族が管理者なら、技術的には副業のファイルを見られる状態です。家族を疑うということではなく、依頼側から見て「担当者以外が情報に触れられる状態か」が問われるので、できれば管理者を自分にし、それが難しければ、案件が増えた段階で別の端末にします。

依頼側が端末を貸与する場合

依頼側が端末を貸与する案件では、私物と貸与の線を最初に引きます。

決めること内容
貸与端末でやること依頼側の仕組み(ATS、社内の共有、メール)への接続と、候補者の情報を扱う作業
私物でやってよいこと依頼側の情報を含まない作業(自分の稼働ログ、文面の型の下書き)。依頼側に確認する
貸与端末の管理依頼側の管理の下にある。自分の私用には使わない。設定を変えない。家族に触らせない
持ち運び自宅の外に持ち出してよいかを確認する。持ち出すなら、置き忘れたときの連絡先を決めておく
返却契約の終了時に、依頼側の手順で返す。自分で初期化しない。中のデータの扱いは依頼側に任せる。引き継ぎの進め方
故障や紛失起きたらすぐ依頼側に連絡する。隠さない。費用の扱いは契約書で確認する

貸与の要点は、「私物でやってよいことを依頼側に確認する」ことです。貸与端末があるなら、依頼側は「依頼側の情報は貸与端末だけで」と考えていることが多く、私物で依頼側のメールを見ることも想定していない場合があります。線を最初に聞いておけば、迷いません。契約書の貸与の条項は、費用や責任の扱いを含めて確認し、迷えば専門家にご確認ください。

スマートフォンでの作業の線

パソコンだけでなく、スマートフォンで副業の連絡を見ることも多く、そこにも線が要ります。

作業扱い
依頼側とのチャットの確認と短い返信私物のスマートフォンで問題になることは少ない。ただし、副業用のアカウントで、画面のロックを有効に
候補者への返信候補者の情報を扱う。媒体のアプリを私物のスマートフォンに入れてよいかは、依頼側と媒体の規約を確認する
候補者の履歴書の閲覧スマートフォンに保存されることがある。パソコンで見る形にし、スマートフォンには落とさない
依頼側の仕組みへのログイン依頼側の指定に従う。多要素認証の確認用にスマートフォンを使う場合は、その用途に限る
本業の会社のスマートフォン使わない。本業の端末と同じ扱い
移動中や外出先での作業画面を周りに見られる場所では、候補者の情報を開かない

スマートフォンの要点は、「候補者の履歴書をスマートフォンに落とさない」ことです。スマートフォンは紛失しやすく、家族や周りの目にも触れやすい。連絡の確認と短い返信までにし、候補者の情報を開く作業はパソコンで行う線にしておくと、扱いが簡単になります。連絡の運用はメールの書き方と運用に書いています。

案件が終わったときの端末の整理

私物の端末に副業の情報が残ったままだと、案件が終わった後に困ります。終了時の整理を決めておきます。

やること内容
依頼側の情報を消す保存した候補者の情報、依頼側の資料を、契約の終了の条項に従って消す。消したことを依頼側に伝える
依頼側の仕組みからログアウトし、アカウントの停止を確認する依頼側が発行したアカウントは、依頼側が停止する。自分からログアウトし、停止の連絡をもらう。ログイン情報の受け渡しはパスワードの受け渡し
ブラウザの保存情報を消す依頼側の仕組みのログイン情報、履歴、ダウンロードの記録を消す
自分の記録は残す稼働ログ、判断の記録、議事録の自分の側は、依頼側の情報を抜いた形で残す。稼働ログの付け方
貸与端末は返す自分で初期化せず、依頼側の手順で返す
副業用の利用者は残す次の案件で使う。消さなくてよい

整理の要点は、「消したことを依頼側に伝える」ことです。契約の終了時に、依頼側は「担当者の端末に情報が残っていないか」を気にしています。自分から「保存していた情報は〇日に消しました」と伝えれば、依頼側は安心し、次の紹介にもつながります。何を消すべきかは契約の終了の条項で決まるので、契約書を確認し、迷えば専門家にご確認ください。

エラベルの見解

担当する側から見ると、端末で問題が起きているのは、端末が私物だからではなく、「本業の端末で少しだけ」「共用の端末でそのまま」という、分けていない状態です。私物でも、利用者とアカウントを分け、画面のロックと自動更新を有効にし、候補者の情報をスマートフォンに落とさない線を守っている人は、依頼側の情報管理の確認をすぐに通過し、問題が起きていません。

順番として、案件が決まる前に、私物の端末に副業用の利用者を作り、五つを整える。案件が決まったら、依頼側の指定を聞き、指定があればそれに合わせる。案件が増えて共用では回らなくなったら、そのときに端末を分ける。この順番なら、最初の一件のために端末を買う必要はなく、依頼側の要件にも応えられます。エラベルでは、担当者の端末の環境を登録の際に確認し、依頼側に指定がある案件では、その指定に沿えるかを担当者に先に伝えています。端末の環境は、指定に沿えるかどうかで、受けられる案件の幅が決まります。

まとめ

よくある質問

副業用に安いパソコンを買うなら、何を基準に選べばよいですか

依頼側の仕組みがブラウザで動くことが多いので、高い性能は要りません。基準は、画面のロックと暗号化と自動更新ができるOSであること、自分だけが管理者であること、副業用のアカウントでだけ使えることの三つです。中古でも構いませんが、前の利用者のデータが消えていることを確認し、初期化してから使います。案件の稼働が増えてから買っても遅くなく、最初は共用の端末に利用者を分ける形で始めるほうが、無駄がありません。

依頼側から「端末の情報管理の状況を教えてください」と聞かれました

五つの項目をそのまま答えます。「私物のパソコンに副業用の利用者を分け、画面のロックと暗号化と自動更新を有効にし、副業用のアカウントでだけ御社の仕組みに入り、候補者の情報は端末に保存せず御社の仕組みの中だけで扱います」のように、整えた内容を文面で送ります。依頼側が追加の条件を出したら、満たしてから作業を始めます。答えられない項目があるなら、それが整えるべき項目です。

タブレットで副業の作業をしてもよいですか

スマートフォンと同じ線で考えます。連絡の確認と短い返信、依頼側の仕組みの閲覧までなら問題になることは少なく、候補者の履歴書の保存や、文面の作成のようなまとまった作業はパソコンで行う形にします。タブレットにも利用者の分離や画面のロックの設定があるので、パソコンと同じ五つを整えます。依頼側が端末の種類を指定していれば、それに従います。