人事副業 / 両立・スキル
自分のサイトは要るか|人事の副業で個人サイトは「無くても始められる」。要るのは直接契約を増やす段階からで、それまでは登録先のプロフィールを一枚整えるほうが早い
副業を始めるにあたって、自分のホームページを持つべきか迷う。同じように副業をしている人のサイトを見ると、整った経歴とサービスの一覧があり、自分も無いと相手にされないのではと感じる。結論を先に書くと、人事の副業に、最初から自分のサイトは要りません。案件の入口が仲介サービスや知人の紹介であるうちは、依頼側は登録先のプロフィールを見て判断するので、サイトを作っても見られません。サイトが要るのは、企業から直接受ける案件を増やしたい段階で、依頼側の担当者が「この人に頼んでよいか」を社内に説明するために検索する場所が必要になってからです。それまでの労力は、登録先のプロフィールを一枚整えることに使うほうが、案件につながります。プロフィールの書き方はプロフィールの書き方に、直接受ける入口の作り方は企業から直接受けるにはにまとめています。
最初はサイトが要らない理由
サイトを作りたくなるのは、「ちゃんとしていると思われたい」という気持ちからですが、依頼側の判断の順番を見ると、最初の段階でサイトが見られる場面はほとんどありません。
| 入口 | 依頼側が見るもの | サイトが見られるか |
|---|---|---|
| 仲介サービス経由 | サービス上のプロフィール、稼働条件、レビュー | ほぼ見ない。サービスの外に出て調べることは少ない |
| 知人の紹介 | 紹介者の言葉と、面談での受け答え | 見ることはあるが、紹介者の信用のほうが大きい |
| エラベルのような登録型の窓口 | 登録した経歴と、担当できる業務の範囲 | 窓口が経歴を整えて提示するので、別途は見ない |
| 企業から直接 | 検索して出てくるもの、SNS、過去の発信 | 見る。ここで初めてサイトの有無が効く |
最初の一件から三件くらいまでは、入口が仲介か紹介か登録型であることが多く、依頼側の判断材料は登録先のプロフィールと面談です。そこにサイトを足しても、依頼側の判断は変わりません。作る時間があるなら、プロフィールの「担当できる業務の範囲」と「実績の示し方」を直すほうが、同じ時間で案件に近づきます。実績を数字で見せられないときの書き方は実績の示し方に整理しています。
もう一つの理由は、サイトは作った後に更新が要ることです。経歴が一年前のまま、実績が最初の一件だけ、というサイトは、無いよりも印象を下げることがあります。作る前に、更新を続ける時間が本業と副業の合間に取れるかを考えておく必要があります。
サイトが要る段階の見分け方
サイトが効き始めるのは、案件の入口が「企業から直接」に移る段階です。仲介や紹介で数件を回した後、依頼側の担当者が別の会社に移って声をかけてくれたり、発信を見た企業から問い合わせが来たりするようになると、依頼側は契約前に検索します。
| 兆し | 起きていること |
|---|---|
| 「御社のサイトはありますか」と聞かれた | 依頼側の担当者が、社内の稟議や上長への説明で、確認できる場所を求めている |
| SNSや記事の発信から問い合わせが来た | 発信を見た人が、次に「この人は誰か」を確認しようとしている |
| 仲介を通さない案件が二件以上になった | 直接契約の割合が増え、依頼側が自分で判断する場面が増えている |
| 紹介先で「経歴をまとめたものはありますか」と聞かれた | 紹介者の言葉だけでなく、書面で残る情報が求められている |
この段階に入ると、サイトの役割は「営業」ではなく「確認」になります。依頼側の担当者は、サイトを見て頼むかどうかを決めるのではなく、頼むと決めた後に、社内に説明するための材料としてサイトを見ます。だから、サイトに必要なのは、派手な実績よりも、経歴・担当できる業務・稼働の条件・連絡先が、迷わず見つかることです。
エラベルの見解
担当する側として登録する方の経歴を見ていると、サイトを持っている人と持っていない人で、依頼側の反応に差はほとんど出ていません。差が出るのは、登録した経歴に「どの業務を、どの立場で、どこまで決めていたか」が書かれているかどうかです。サイトが整っていても、経歴の欄に「採用全般を担当」としか書かれていなければ、依頼側は範囲を読めません。
一方で、直接契約が増えた方からは、「依頼側から、社内に回す資料として経歴のページを求められた」という話をよく聞きます。この段階では、サイトというより、一枚で経歴と範囲が分かるページがあれば足ります。順番として、登録先のプロフィールを先に仕上げ、それをそのままサイトの経歴のページに転記するのが、二度手間にならない進め方です。エラベルは登録した経歴を整えて依頼側に提示する形なので、登録の時点でサイトの有無を問うことはありません。
作るなら載せる四つの要素
サイトを作る段階に来たら、載せる内容は四つに絞ります。デザインや構成に時間をかけるより、この四つが一枚に収まっているほうが、依頼側は迷いません。
| 要素 | 内容 | 書き方の要点 |
|---|---|---|
| 経歴 | どの会社規模・業界で、どの業務を、どの立場で担当したか | 会社名を出せないなら、規模と業界と期間で書く。「担当」ではなく「決めていた範囲」で書く |
| 担当できる業務の範囲 | スカウト運用、求人票、日程調整、面接設計など、受けられる業務と受けられない業務 | 受けられないものも書く。範囲の切り方は受ける範囲の決め方 |
| 稼働の条件 | 週の稼働時間の目安、対応できる時間帯、リモートか対面か | 変わるものなので「目安」と添える。単価は載せなくてよい |
| 連絡先 | 問い合わせの窓口。メールフォームか、副業用のメールアドレス | 本業のアドレスや個人の電話番号は載せない |
四つの中で最も差が出るのは「担当できる業務の範囲」です。経歴は職務経歴書と同じ内容になりがちですが、依頼側が知りたいのは過去より「いま何を頼めるか」です。範囲を業務の単位で書き、受けられないものも書いておくと、合わない問い合わせが減り、合う問い合わせだけが残ります。範囲の書き方はプロフィールの書き方の考え方と同じです。
実績を載せる場合は、支援先が特定できない形にします。会社名や採用した人数をそのまま書くと、依頼側との契約や候補者の個人情報に触れることがあります。成果物の見せ方はポートフォリオの作り方に、支援先を出さずに型を見せる方法はnoteで実績を見せるに書いています。
載せてはいけないもの
サイトは公開されるものなので、登録先のプロフィールより慎重に扱う情報があります。
| 載せないもの | 理由 |
|---|---|
| 支援先の会社名と、そこで扱った候補者の情報 | 契約の守秘と、候補者の個人情報に触れる。個人情報の扱い |
| 本業の会社名と、本業で作った成果物 | 本業の情報の持ち出しになる。本業の会社に副業が知られる経路にもなる |
| 本業の会社のメールアドレスや電話番号 | 副業の連絡が本業に届く。連絡先は副業用に分ける |
| 単価の一覧 | 案件ごとに範囲と稼働が違うので、一律の単価は交渉の幅を狭める。最初の1件の価格の決め方 |
| 「採用成功率」のような保証に見える数字 | 依頼側が期待を固定する。成果は依頼側の条件で変わる |
| 依頼側から届いた評価の文章の転載 | 相手の許可が要る。載せるなら文面を確認してもらう |
載せないものの要点は、「本業の情報」と「支援先の情報」の二つです。サイトは検索で本業の同僚や上司の目に触れることがあり、本業の会社名や成果物があると、副業の規定の話に発展します。本名を出すかどうかも含めて、公開する名前と契約に使う名前の分け方は本名を出さずに受けられるかに整理しています。
更新を続けるための工夫
作った後に止まるサイトが多いのは、更新の単位が大きすぎるからです。「実績を書き足す」を一つの作業にすると、案件が終わるたびに文章を考えることになり、本業が忙しい時期に止まります。続けるには、更新するものを最小にし、時期を決めます。
| 工夫 | 内容 |
|---|---|
| 更新する欄を三つに限る | 稼働の条件、担当できる業務の範囲、直近の経歴の三つだけを更新の対象にする |
| 時期を決める | 契約の更新や案件の終了のタイミングで見直す。契約期間の目安の節目と合わせる |
| 発信と分ける | 記事や投稿はサイトに置かず、noteやSNSに置く。サイトは「確認の場所」に徹する |
| 登録先のプロフィールと同じ文面にする | 登録先を直したら、同じ文をサイトに写す。二つの文面を別々に育てない |
| 止まってもよい形にする | 「最終更新」の日付を載せず、変わらない情報を中心に組む |
工夫の要点は、「サイトを発信の場所にしない」ことです。発信は続けるのに労力が要り、止まると目立ちます。サイトは経歴と範囲と条件を置く場所に絞り、発信はSNSや記事のサービスで行うと、サイト側は年に数回の更新で保てます。SNSを使った発信のやり方はSNS発信から案件につなげるに、経歴の一覧を置く場所としてのLinkedInはLinkedInのプロフィール整備に書いています。
エラベルの見解
外に出してよいのは「経歴・範囲・条件・連絡先」までで、ここから先の「単価」と「支援先の実績の詳細」をサイトに載せると、依頼側との最初の会話が難しくなります。単価を載せると、依頼側は範囲を聞く前に単価で判断し、範囲の話が後回しになります。実績の詳細を載せると、依頼側は「同じ成果を出してほしい」と期待を固定し、条件が違う案件でも同じ結果を求めます。
登録型の窓口を通す場合、単価と範囲は案件ごとに依頼側とすり合わせるものなので、公開の場に固定しないほうが、双方にとって動きやすくなります。サイトは「この人は誰で、何ができて、いつ動けるか」を確認する場所と割り切り、単価と実績の詳細は面談で話す。この線を引いておくと、サイトの更新も少なくて済み、依頼側との会話も範囲から始まります。
まとめ
- 最初からサイトは要らない。仲介・紹介・登録型の入口では、依頼側は登録先のプロフィールと面談で判断する
- 要るのは企業から直接受ける段階で、依頼側が社内に説明するための「確認の場所」として
- 兆しはサイトの有無を聞かれる・発信から問い合わせが来る・直接契約が増える・書面の経歴を求められる
- 作るなら経歴・担当できる業務の範囲・稼働の条件・連絡先の四つを一枚に。差が出るのは範囲
- 載せないのは支援先の情報・本業の情報・本業の連絡先・単価の一覧・保証に見える数字・許可の無い評価
- 続けるには更新する欄を三つに限る・時期を決める・発信と分ける・登録先と同じ文面にする
よくある質問
無料のサービスで簡単に作れるなら、最初から作っておいてもよいですか
作ること自体に害はありませんが、作った後の更新が止まると、古い情報が残ります。最初の段階で作るなら、経歴・範囲・条件・連絡先の四つだけの一枚にし、発信や実績は載せない形にしておくと、止まっても困りません。ただ、同じ時間を登録先のプロフィールに使うほうが、最初の案件には近いです。
サイトが無いと、企業から直接の問い合わせは来ませんか
サイトが無くても、SNSや記事の発信を見た企業から問い合わせが来ることはあります。その場合、依頼側は発信の内容とプロフィールで判断します。サイトが効くのは、その後に依頼側の担当者が社内で説明するときで、問い合わせが来るかどうかとは別です。まず発信と登録先のプロフィールを整え、問い合わせが増えてからサイトを足す順番で足ります。
本業の会社に、サイトから副業が知られることはありますか
公開されたサイトは検索で見つかるので、本名と本業の会社名が載っていれば、同僚や上司の目に触れることがあります。本業の会社名と成果物は載せず、公開する名前を契約の名前と分ける整理をしておくと、経路の一つを減らせます。ただし、副業が本業に知られる経路は他にもあり、規定の扱いは会社で違うので、副業許可の申請の出し方を見たうえで、個別の判断は専門家にご確認ください。