人事副業 / 両立・スキル
時間配分の決め方|人事の副業の時間配分は「稼働の何割を何に使うか」ではなく、「作業・連絡・判断待ちの催促・記録・学び」の五つに、稼働の中の順番と上限を決めることで安定する。作業だけに全部を使うと、連絡と記録が溜まり、次の稼働が思い出しで消える
副業の稼働は週に六時間と決めた。ただ、その六時間の中で、作業に全部使ってしまい、依頼側への連絡が遅れ、記録も残らず、次の稼働で前回の続きを思い出すところから始まる。稼働の時間を、何にどう配分すればよいのか。結論を先に書くと、副業の時間配分は、「稼働の何割を何に使うか」と割合で決めるのではなく、「作業」「連絡」「判断待ちの催促」「記録」「学び」の五つに、稼働の中の順番と上限を決めることで安定します。作業に全部を使うと、連絡と記録が溜まり、次の稼働が思い出しで消え、結果として作業の時間も減ります。稼働の始めに催促と連絡の確認、中に作業、終わりに記録と連絡、と順番を固定し、作業以外に上限を置く。この形で、稼働の時間が全部、前に進む時間になります。タスク管理はタスク管理のしかたに、複数案件の配分は複数案件のスケジュール管理に、時間の枠の作り方は本業と両立する時間の作り方にまとめています。
配分が崩れる典型
副業の時間配分が崩れる典型を見ます。どれも、稼働の時間が足りないのではなく、配分の問題です。
| 崩れ方 | 何が起きるか | 結果 |
|---|---|---|
| 作業に全部を使う | 連絡と記録が後回しになる | 依頼側が待つ。次の稼働が思い出しで消える |
| 連絡に全部を使う | 依頼側の連絡を読み、返し、また読み、で稼働が終わる | 作業が進まず、成果が出ない |
| 判断待ちを催促しない | 依頼側の判断が来ないまま、自分の作業も止まる | 何週間も止まり、依頼側も忘れる |
| 記録を残さない | 稼働の記録、状態の変化の記録がない | 報告が書けない。見積もりの根拠がない。成果が見えない |
| 学びに使いすぎる | 道具の勉強、記事の読み込みで稼働が終わる | 案件が進まない |
| 稼働の始めに何をするか決めていない | 連絡を読み始めて、そのまま流される | 作業に入るのが遅れる |
| 稼働の終わりの時刻を決めていない | 作業が延び、記録と連絡が飛ぶ | 次の稼働に響く |
典型の要点は、「作業に全部を使う」が、最も多く、最も気づきにくいことです。作業は目に見えて進むので、作業に使うことが正しく感じられます。ただ、連絡と記録が溜まると、依頼側が待ち、次の稼働が思い出しで消え、結果として作業の時間も減ります。作業以外に上限を置きつつ、作業以外をゼロにしない。この配分が、稼働の時間を全部、前に進める時間にします。稼働の記録は稼働時間の管理と申告に、連絡の時刻は連絡の速さをどう担保するかに書いています。
稼働の中の五つの使い道と順番
稼働の時間は、五つの使い道に分かれます。それぞれの役割と、稼働の中の順番です。
| 使い道 | 役割 | 稼働の中の順番 | 上限の目安 |
|---|---|---|---|
| 一、判断待ちの催促 | 止まっているものを動かす。依頼側が忘れているものを思い出させる | 稼働の最初。期限が来ている判断待ちを催促する | 数分 |
| 二、連絡の確認 | 依頼側の連絡を読み、今日の作業に影響するものを拾う | 催促の次。読むだけで、返さない | 五分から十分 |
| 三、作業 | 求人票、スカウト文面、面接の準備資料など、範囲の中の成果を作る | 稼働の中心 | 稼働の三分の二程度 |
| 四、記録 | タスクの一枚の更新、稼働の記録、状態の変化の記録 | 作業の後。連絡の前 | 十分 |
| 五、連絡の返信 | 作業の結果と、次の予定と、判断の依頼を、まとめて返す | 稼働の最後 | 十五分から二十分 |
| (学び) | 道具、人事の知識、型の改善 | 稼働の中には入れない。別の枠か、通勤で | 稼働の外 |
順番の要点は、「催促を最初に、返信を最後に」することです。催促を最初にすれば、依頼側はその日のうちに判断でき、次の稼働で判断が返っています。返信を最後にすれば、作業の結果を返信に入れられ、「対応しました」「次は〇〇を△日に」と書けます。連絡の確認を最初にして返信もその場でやると、返信で稼働が終わり、作業に入れません。「読むのは最初、返すのは最後」で分けます。学びは、稼働の中に入れると作業を圧迫するので、稼働の外に置きます。学びの枠は学び直しの進め方に、通勤での学びは通勤時間の使い方に整理しています。
エラベルの見解
担当する側から見ると、同じ週六時間の稼働で、成果が出る担当者と出ない担当者の差は、作業の速さではなく、稼働の中の順番です。成果が出る担当者は、稼働の最初に判断待ちを催促し、依頼側の判断がその日のうちに返り、次の稼働で判断を待たずに進めています。出ない担当者は、判断待ちを催促せず、作業を進めようとして判断が要るところで止まり、稼働の時間が「待ち」で消えています。同じ六時間でも、催促の数分で、次の稼働の中身が変わります。
見ていて差がつくのは、稼働の終わりの時刻を決め、その前に記録と返信の時間を確保しているかです。作業に集中すると、終わりの時刻を過ぎ、記録と返信を飛ばして閉じる人が多くいます。飛ばした記録は次の稼働の思い出しになり、飛ばした返信は依頼側の待ちになり、両方が次の稼働を削ります。「作業は二十一時四十分まで。そこから記録と返信」と時刻で区切っている担当者は、作業を途中で切っても、次の稼働の始めが速く、結果として作業の時間が増えています。エラベルでは、依頼側が担当者を選ぶ仕組みなので、稼働の枠が小さくても、判断待ちを動かし、返信の時刻を守る担当者が、依頼側から「進めてくれる人」として選ばれています。時間配分は、割合ではなく、順番です。
一稼働の中の型
一稼働(たとえば二時間)の中の型を、時刻で決めておきます。
| 時刻(二時間の例) | 使い道 | 内容 |
|---|---|---|
| 開始から五分 | タスクの一枚を見る | 次の一手、判断待ちの期限、締め切りを確認する |
| 五分から十分 | 判断待ちの催促 | 期限が来ている判断待ちを、選択肢と期限つきで催促する |
| 十分から二十分 | 連絡の確認 | 依頼側の連絡を読む。今日の作業に影響するものを拾う。返さない |
| 二十分から百分 | 作業 | 次の一手を進める。一枚は見ない。連絡も見ない |
| 百分から百十分 | 記録 | タスクの一枚を更新する。稼働の記録を書く。状態の変化があれば書く |
| 百十分から百二十分 | 連絡の返信 | 作業の結果、次の予定、判断の依頼を、まとめて返す |
型の要点は、「作業の時間に、連絡もタスクの一枚も見ない」ことです。作業の途中で連絡を見ると、返したくなり、返すと作業に戻れず、作業が細切れになります。作業の時間は作業だけ、と決め、連絡は最初に読み、最後に返す。二時間の稼働なら、作業に八十分を確保でき、それが成果になります。一時間の稼働なら、各段階を半分にし、作業に四十分を確保します。稼働の長さの決め方は週何時間から受けられるかに、作業の集中は早朝の稼働という選択に書いています。
週の中の配分
一稼働の中の型とは別に、週の中で、依頼側ごと、作業の種類ごとに配分を決めます。
| 配分の軸 | 決め方 | 例 |
|---|---|---|
| 依頼側ごと | 稼働の日で依頼側を分ける。一稼働に一依頼側 | 「火曜はA、木曜はB、土曜は両方の記録と振り返り」 |
| 作業の種類ごと | 締め切りが固い作業を週の前半に、柔らかい作業を後半に | 「火曜にスカウト文面(今週送信)、木曜に求人票(来週まで)」 |
| 締め切りと定例 | 定例の前の稼働で、定例の材料を作る | 「定例が金曜なら、木曜に報告の材料」 |
| 判断待ちの回収 | 週の前半に催促し、後半に判断が返る形に | 「火曜に催促、木曜に判断を受けて進める」 |
| 記録と振り返り | 週の最後の稼働の一部を、週の記録と翌週の一枚の整理に | 「土曜の最後の三十分」 |
| 余白 | 週に一稼働分は、予定を入れない。突発と遅れの吸収に | 「日曜は予定を入れない」 |
配分の要点は、「余白を一稼働分、先に置く」ことです。週の稼働を全部埋めると、依頼側の突発、自分の体調、家族の事情で一稼働が飛んだときに、締め切りが落ちます。一稼働分を空けておけば、飛んでも吸収でき、飛ばなければ学びか休みに使えます。余白は、無駄ではなく、締め切りを守るための配分です。複数の依頼側の割り当ては複数案件のスケジュール管理に、休みの枠は休む設計に整理しています。
配分が偏ったときの兆候と直し方
配分は、気づかないうちに偏ります。兆候と直し方です。
| 兆候 | 偏り | 直し方 |
|---|---|---|
| 依頼側から「連絡が遅い」と言われた | 作業に偏り、返信が飛んでいる | 返信の時間を稼働の最後に固定し、時刻で区切る |
| 次の稼働の始めに、前回の続きを思い出している | 記録が飛んでいる | 記録の時間を作業の後に固定する |
| 判断待ちが何週間も止まっている | 催促が飛んでいる | 催促を稼働の最初に固定する |
| 稼働の時間が全部連絡で終わる | 連絡に偏っている。作業の時間に連絡を見ている | 連絡は最初に読み、最後に返す。作業中は見ない |
| 作業が進んでいるのに、報告が書けない | 状態の変化の記録がない | 記録の時間に、状態の変化を一行書く |
| 稼働の枠が毎週埋まり、突発で締め切りが落ちる | 余白がない | 週に一稼働分の余白を置く |
| 学びに稼働の時間を使い、案件が進まない | 学びが稼働の中に入っている | 学びを稼働の外に出す |
兆候の要点は、「依頼側から連絡が遅いと言われた」が、最も分かりやすい兆候だということです。作業に偏っている人は、自分では「頑張っている」と感じていて、偏りに気づきません。依頼側の言葉で気づいたら、作業の時間を削ってでも、返信の時間を稼働の最後に固定します。作業を少し減らして返信を確保する方が、依頼側の評価も、次の稼働の速さも上がります。連絡の担保は連絡の速さをどう担保するかに、報告の型は稼働報告の書き方に書いています。
配分を決める順番
時間配分を決める順番です。
| 順番 | 内容 |
|---|---|
| 一、一稼働の長さを決める | 一時間か二時間。稼働の枠から |
| 二、一稼働の中の順番を時刻で決める | 一枚を見る、催促、連絡の確認、作業、記録、返信 |
| 三、作業以外の上限を決める | 催促と確認で十五分、記録で十分、返信で二十分、など |
| 四、作業の時間に連絡を見ないと決める | 通知を切る |
| 五、週の中で、依頼側と作業の種類を稼働の日に割り当てる | 「火曜はA、木曜はB」 |
| 六、週に一稼働分の余白を置く | 予定を入れない稼働 |
| 七、学びを稼働の外に出す | 別の枠か、通勤で |
| 八、月に一度、稼働の記録で配分の実態を見る | 作業と連絡と記録の実際の時間。偏りがあれば直す |
順番の要点は、「二」と「三」で、稼働の中の順番と上限を、時刻で決めることです。「作業を多めに、連絡は少なめに」と割合で決めると、実際の稼働では守れません。「二十分から百分は作業、百十分から返信」と時刻で決めれば、時計を見るだけで守れます。時間配分は、割合ではなく、時刻です。稼働の記録での確認は稼働時間の管理と申告に、稼働の枠の設計は長く続けるための設計に整理しています。
エラベルの見解
相談で最も多い思い込みは、「稼働の時間が足りないから、成果が出ない」というものです。実際には、稼働の時間が同じでも、順番と上限を決めている担当者は成果が出ていて、決めていない担当者は、作業に偏って連絡と記録が飛び、次の稼働が思い出しと待ちで消えています。足りないのは時間ではなく、順番です。順番を決めれば、同じ時間で成果が出ます。
順番として、一稼働の長さを決め、中の順番を時刻で決め、作業以外の上限を決め、作業中は連絡を見ず、週の中で依頼側と作業の種類を稼働の日に割り当て、一稼働分の余白を置き、学びを稼働の外に出し、月に一度記録で実態を見る。この順番で、時間配分は「作業に全部使って溢れるもの」から「順番で全部が前に進むもの」になります。エラベルでは、依頼側が担当者を選ぶ仕組みなので、稼働の枠が小さくても、判断待ちを動かし、記録を残し、返信の時刻を守る担当者が、依頼側から続けて選ばれています。時間配分は、割合ではなく、順番と時刻です。
まとめ
- 時間配分は割合ではなく、稼働の中の順番と上限で決める。作業に全部を使うと連絡と記録が飛び、次の稼働が消える
- 五つの使い道は判断待ちの催促(最初)・連絡の確認(読むだけ)・作業(中心)・記録・連絡の返信(最後)。学びは稼働の外
- 連絡は最初に読み、最後に返す。作業の時間には連絡もタスクの一枚も見ない
- 一稼働の型を時刻で決める。「二十分から百分は作業、百十分から返信」
- 週の中では依頼側を稼働の日で分け、締め切りが固い作業を前半に、一稼働分の余白を先に置く
- 「連絡が遅い」と言われたら作業に偏っている兆候。作業を削ってでも返信の時間を最後に固定する
よくある質問
一時間の稼働しか取れません。五つ全部をやる時間がありません
一時間なら、一枚を見るのに三分、催促に二分、連絡の確認に五分、作業に四十分、記録に五分、返信に五分、と縮めます。作業が四十分でも、催促と記録と返信が入っていれば、次の稼働が思い出しと待ちで消えず、四十分が全部前に進みます。五つを飛ばして作業に六十分使うと、次の稼働の最初の二十分が思い出しで消え、結果として作業は四十分になります。短い稼働ほど、順番が効きます。短い稼働の作り方は本業と両立する時間の作り方に整理しています。
作業中に依頼側から急ぎの連絡が来たら、作業を止めてよいですか
急ぎの定義(その日のうちに依頼側の採用が止まるもの)に当たるなら、止めて対応します。当たらないなら、作業を続け、最後の返信でまとめて返します。急ぎの定義と経路を先に決めておけば、作業中に見る必要があるのは急ぎの経路(電話など)だけで、他の通知は切っておけます。定義が決まっていないと、全部の連絡が「急ぎかもしれない」となり、作業が細切れになります。急ぎの定義は平日日中の連絡にどう対応するかに書いています。
記録に十分もかけるのは、もったいない気がします
記録の十分は、次の稼働の最初の二十分を守るための十分です。記録がなければ、次の稼働で前回の続きを思い出し、稼働の記録がなければ月末の申告で思い出し、状態の変化の記録がなければ報告のときに思い出します。思い出す時間を合計すると、記録の十分より長くなります。記録は、その稼働のためではなく、次の稼働と月末と報告のための投資です。記録の型は稼働ログの付け方に、状態の変化の記録は成果をどう定義しておくかに整理しています。