採用代行 / 従業員10名以下の会社
従業員10名以下の会社の採用代行|最初に外注すべき業務はどれか
従業員が十名以下の会社で、初めてか数回目の公募をすることになり、採用代行を使ってみたいが、何から出せばよいか決めきれない。この記事は、その順番を決めるためのものです。結論を先に書くと、この規模が最初に出すべきは「窓口そのもの」で、具体的には応募者への返事、書類での見送り、面接の日程調整、候補者の一覧です。次が「会社の説明の一枚と求人票と媒体一つ」で、最後が「内定の後から入った後の一か月まで」で、入社までの一覧と一か月の一枚です。順番の理由は、この規模には窓口になれる人が社内におらず、経営者の時間は週に一枠しか取れないので、窓口を丸ごと外に出さないと何も動かず、会社の説明がないと集められず、入った後の一か月がないと一人目が辞めるからです。ただし、窓口を出す前に、経営者が半日で「比べる基準」「出せる条件」「返事と面接の枠」を決めることが前提です。社内に残す役割は従業員十名以下の会社の採用体制の作り方に、失敗の形は従業員十名以下の会社が採用代行で失敗するパターンに、会社の規模と代行の相性は会社規模と代行会社の相性にまとめています。
この規模で、採用のどこが止まるか
順番を決めるには、この規模で採用のどこが止まっているかを先に見ます。社員が全員プレイヤーで、経営者が営業も現場も持ち、公募は初めてか数回目、という会社では、次のように止まります。
| 工程 | この規模での現実 | 止まったときの損失 |
|---|---|---|
| 応募者への返事 | 経営者しか返せず、営業の日は数日空く | 候補者が待つ間に他社に決まる |
| 書類を見る | 知らない人の書類を見るのが初めてに近く、比べられない | 最初の一人に飛びつくか、全員に「違う」と言う |
| 日程調整 | 経営者の予定が日によって違い、往復が多い | 決まるまでに候補者の熱が冷める |
| 求人票と会社の説明 | 何を書けばよいか分からず、前に見た求人票を真似る | 応募が来ても「よく分からない会社」で去られる |
| 媒体 | どれを使えばよいか分からず、勧められたものを使う | 費用だけかかって応募がない |
| 内定の後、入った後 | 条件を伝えて終わり。入社の日の段取りがない | 入社までに辞退、入った後に一か月で辞める |
この表で、損失が最も大きいのは「応募者への返事が経営者の空き時間待ちになる」ことです。返事が空くと、その後の工程は全部動きません。最初に出すのは、返事を含む窓口そのものです。
出す前に:経営者が半日で三つを決める
窓口を代行に出すには、代行が経営者に聞かずに進められる材料が要ります。経営者が半日を取って、次の三つを決めます。
- 比べる基準。「今いる社員でいちばんうまくいっている人が、入って半年でしていたこと」を三つ、「合わなかった人はどこが違ったか」を二つ
- 出せる条件。給与の下限と上限、勤務の形。「相場でいい」ではなく「うちはここまで」を決める
- 返事と面接の枠。週に一つ、曜日と時間を固定する。代行はこの枠に向けて候補者を並べ、枠の外では経営者に聞かない
代行は、この半日に同席して聞き出し、紙に整えるところまでを引き受けます。決めるのは経営者で、代行は問いを出して整理する側です。要件の作り方は採用要件の定義は代行に出せるかに、必須と歓迎の分け方は人事の採用要件の作り方に書いています。
最初に出す工程:窓口そのもの(返事・書類での見送り・日程・一覧)
なぜ最初か。この規模には窓口になれる人が社内におらず、経営者が窓口を持つと返事が空いて候補者が去るからです。三十名の会社なら兼務の一人に窓口を頼めますが、この規模ではその一人がいません。窓口を出せば、経営者に届くのは週に一枠の確認だけになり、営業の日に採用が止まりません。
代行に頼む内容。応募者への受付と結果の連絡(会社の名前で、会社の窓口として返す)、書類での見送り(基準の線の中で。線の外は枠でまとめて経営者に聞く)、面接の日程調整(経営者の枠と、一緒に働く社員の予定に直接入れる)、候補者の一覧を社内の共有の場所に作って更新する、面接の記録(経営者と社員の口頭を代行が記録する)。
社内に残す判断。採るかどうかと条件は経営者、基準の線の外の候補者を進めるかも経営者が枠で決めます。一緒に働く社員の一人が候補者に会い、「働けそうか」を一言で言います。
費用の見方。応募の件数と面接の回数で稼働が決まり、年に一人の採用なら候補者がいない月はほぼ動きません。「経営者が採用の返事に使った回数」が減ったか、「候補者が返事を待った日数」が減ったかで、最初の月の効果を見ます。候補者がいるときだけ動く契約の形を、契約の前に聞いておきます。日程調整は面接の日程調整は代行に出せるかに、書類選考は書類選考は代行に出せるかに、専任の人事がいない会社の順番は専任の人事がいない会社の採用代行に整理しています。
エラベルの見解
相談で最も多い思い込みは、「うちは小さいから、代行に頼むなら求人票を書いてもらって、媒体に出してもらうところだ」というものです。実際には、この規模で求人票と媒体から出すと、応募は来ても返事が経営者の空き時間待ちになり、来た応募者が去り、「媒体に払ったのに決まらない」で止まります。求人票と媒体は目に見えるので先に頼みたくなりますが、この規模で決まらない原因の多くは、応募が来ないことではなく、来た応募者に返事ができないことにあります。窓口を先に出して返事が回る状態を作り、会社の説明を一枚にしてから集めると、同じ応募の数で決まるかどうかが変わります。
この順番で代行を選ぶと、見るべき点が決まります。契約の前の面談で「応募者への返事は、どなたが、どれくらいで返せていますか」と聞いてくる担当者は、この規模で何が止まっているかを知っています。「まず求人票を魅力的にしましょう」から入る担当者は、返事の問題に触れず、応募が来てから止まります。エラベルでは、依頼側が担当者の経歴を見て選ぶ仕組みなので、十名以下の会社で窓口ごと引き受けてきた担当者に、最初から頼めます。
次に出す工程:会社の説明の一枚と求人票と媒体一つ
なぜ次か。窓口が回り、返事が空かない状態になってから集めると、来た応募者を失いません。この規模では、求人票の前に「会社の説明の一枚」が要ります。知人や紹介で採ってきた会社は、会社の説明を紙にしたことがなく、公募で来る知らない人には、求人票と面接だけで会社を判断する材料が要るからです。
代行に頼む内容。会社の説明の一枚(なぜこの仕事があるか、誰と働くか、これからどうしたいか。経営者から聞き出して代行が書き、経営者が枠で一度だけ確認)、求人票の原稿(基準の「半年でしていたこと三つ」を中心に、条件の幅を明記して書く)、連絡の文面の型、媒体一つの運用(原稿の掲載と更新、応募の取り込み)、紹介会社を使うなら依頼書と日々の連絡(条件の交渉は経営者)。
社内に残す判断。会社の説明の中身と求人票の確認、条件、紹介会社との条件の交渉は経営者が持ちます。媒体の契約は社内の名義で、代行は運用だけを持ちます。媒体を増やすかは、一つで応募がどうだったかを見てから決めます。
費用の見方。媒体の費用と代行の稼働に分かれます。年に一人なら媒体は一つで足りることが多く、「応募から面接に進んだ比率」と「面接で候補者が会社について聞いた質問の数」で効果を見ます。会社の説明が伝わっていると、面接での質問が「会社は何をしているか」から「自分は何をするか」に変わります。求人原稿は求人原稿の作成は代行に出せるかに、媒体の運用は求人媒体の運用は代行に出せるかに、会社の説明の作り方は採用広報・オウンドメディアは代行に出せるかに書いています。
最後に出す工程:内定の後から入った後の一か月まで(入社までの一覧・一か月の一枚)
なぜ最後か。候補者が決まってから要る工程で、決まる前に作っても使われないからです。ただし、この規模で最も痛い失敗は「採った一人目が一か月で辞める」ことなので、内定を出す前には要ります。代行の範囲は入社までが普通ですが、この規模では入った後の一か月の一枚まで一緒に作ってもらいます。
代行に頼む内容。内定の後の連絡(条件の中身は経営者)、入社までの一覧(書類、道具、初日の段取り)、入った後の一か月の一枚(最初の一週間で何をするか、一か月の終わりに何ができていればよいか、誰に聞くか、入社の日に経営者がいるか。中身は経営者と社員の一人が決め、代行が紙にする)、内定の後の面談でこの一枚を候補者に見せる。
社内に残す判断。一か月の一枚の中身、誰が教えるか、入社の日に経営者がいるか、は社内で決めます。入った後の一か月は、週に一度、経営者が返事の枠と同じ日に「困っていることはないか」を聞きます。
費用の見方。内定の数で稼働が決まり、一枚の作成は最初だけです。「内定から入社までの辞退」と「入った後の一か月での退職」で効果を見ます。一か月の一枚は社内に残り、次に採るときにそのまま使えます。入った後の受け入れは入社後のオンボーディングは代行に出せるかに、内定の後の工程は内定者フォローは代行に出せるかに、条件の伝え方は条件提示・オファー面談は代行に出せるかに整理しています。
エラベルの見解
外に出してよいのは、基準と条件を紙にするときの問いと整理・応募者への返事(会社の名前で)・書類での見送り(線の中)・日程・一覧・記録・会社の説明の一枚と求人票・媒体の運用・内定の後の連絡と入社までの一覧・一か月の一枚を紙にすることまでで、「基準と条件の中身」「採るかどうか」「面接で会社を語ること」「一緒に働けそうかの判断」「一か月の一枚の中身」は社内に残します。この規模は社内に人がいないので、全部を代行に出したくなりますが、候補者は経営者の話で会社を判断し、社員の一人と会って働けそうかを感じるので、この二つの一時間だけは社内が持ちます。代行は、その一時間に候補者を並べるところまでを持ちます。
担当する側から見ると、この規模で三つの工程を「一度に全部」で受けると、会社の説明ができる前に求人票を出し、来た応募者の返事は枠が決まっていない経営者を待ち、入った後の一か月は代行の範囲外として作られず、一人目が辞めて「代行に払った意味がなかった」と言われます。半日で三つを決め、窓口を引き取り、会社の説明を一枚にしてから集め、決まったら一か月の一枚まで作る、と一つずつ進める形だと、年に一人の採用でも経営者の時間は週に一枠で済み、一人目が残ります。エラベルでは、依頼側が担当者を選べるので、契約の前の面談で「窓口は私が持ちます。社長の時間は週に一枠だけください」と言ってくる担当者を選べば、この形になります。
まとめ
- 従業員十名以下が代行に出す順番は、一に窓口そのもの(返事・書類での見送り・日程・一覧)、二に会社の説明の一枚と求人票と媒体一つ、三に内定の後から入った後の一か月まで(入社までの一覧・一か月の一枚)
- 順番の理由は、社内に窓口になれる人がおらず、経営者の時間は週に一枠しか取れないから。窓口を出さないと何も動かず、会社の説明がないと集められず、一か月の一枚がないと一人目が辞める
- 窓口を出す前に、経営者が半日で「比べる基準」「出せる条件」「返事と面接の枠」を決める
- 応募者への返事は代行が会社の名前で出す。経営者は枠で会い、面接で会社を語る
- 集める工程は会社の説明の一枚ができてから。媒体は一つに絞る
- 入った後の一か月の一枚は内定を出す前に作り、候補者に見せる。費用は「応募の件数と面接の回数、媒体の費用、内定の数」で見て、返事待ちの日数と一か月での退職の変化で効果を見る
よくある質問
応募者への返事を代行に任せると、応募者に「本人が出てこない会社」と思われませんか
会社の名前で、会社の窓口として返す形なら、応募者から見て「会社から返事が来た」と同じです。応募者が気にするのは、誰が返したかより、返事が数日空くことです。面接では経営者が会社を語り、社員の一人が会うので、応募者は会社の人に会えます。契約の前に、どの名前で、どの文面で返すかを決め、経営者が一度だけ確認しておけば、その後は代行が返せます。体制の作り方は従業員十名以下の会社の採用体制の作り方に、失敗の形は従業員十名以下の会社が採用代行で失敗するパターンに整理しています。
年に一人なら、紹介会社だけのほうが簡単ではないですか
一人を一度だけ採るなら、紹介会社だけのほうが分かりやすいことは多くあります。ただし、紹介会社から来た候補者への返事と日程も経営者に届くので、返事が空く問題は残ります。紹介会社を使う場合も、代行が窓口として紹介会社との日々の連絡を持てば、経営者に届く確認が減ります。契約は、候補者がいるときだけ動く形や、決まったら止める形を聞いておきます。副業の人事経験者に、週に数時間で窓口だけを頼む形も、この規模では現実的です。代行と紹介の違いは採用代行と人材紹介の違いに、副業人材に頼む形は副業人材に採用業務を委託するときの実務に、月額と成果報酬の違いは採用代行は月額型と成果報酬型のどちらが得かに書いています。
決まったら止めて、次に採るときはどうすればよいですか
止めて構いません。止めるときに、基準の紙、条件の紙、会社の説明の一枚、求人票の原稿、連絡の文面の型、候補者の一覧、一か月の一枚を、社内の共有の場所に残しておきます。契約の途中から社内の場所に置いて代行が更新する形にしておくと、止めた日にそのまま残ります。次に採るときは、紙を代行に渡すところから再開でき、経営者の半日は要りません。会社が大きくなって兼務の一人ができたら、窓口の一部をその人に移し、次の規模の体制に進みます。残す資料は引き継ぎ資料に含める内容に、やめる判断は採用代行をやめる判断のタイミングに、次の規模の順番は従業員三十名規模の会社の採用代行に整理しています。