採用代行 / 従業員10名以下の会社
従業員10名以下の会社の採用体制の作り方|社内に残す役割
従業員が十名以下の会社が採用代行を使うとき、決めるべきことは「代行に何を任せるか」ではなく、「経営者の時間を、採用のどこに、週にどれだけ使うか」です。この規模は、社員が全員プレイヤーで、手続きを手伝う人も窓口になれる人もおらず、経営者が営業も現場も持ち、採用は年に一人あるかないか、これまでの社員は知人や紹介で入った、という状態にあります。結論を先に書くと、社内に残す役割は「経営者」と「一緒に働く社員の一人」の二つだけで、経営者は比べる基準と条件と決めることと会社を語ることを持ち、社員の一人は候補者に会って「一緒に働けそうか」を見る役を持ちます。窓口は社内に置かず、代行に窓口ごと渡し、経営者は週に固定した一枠だけで返事と面接をします。三十名の会社なら兼務の一人が窓口になれますが、この規模ではその一人がいないので、窓口の設計が体制の中心になります。この記事では、二つの役割の中身と、窓口を代行に渡す形、代行に出す工程、入った後の一か月の作り方を整理します。失敗の形は従業員十名以下の会社が採用代行で失敗するパターンに、少し大きい規模の体制は従業員三十名規模の会社の採用体制の作り方に、代行の全体像は採用代行(RPO)とはにまとめています。
この規模で、採用に関わる人の状態
体制を作る前に、この規模で採用に関わる人が、それぞれどんな状態にあるかを見ます。
| 誰 | 状態 | 採用に割ける時間の現実 |
|---|---|---|
| 経営者 | 営業も現場も持つ。採用は知人や紹介で済ませてきた。公募は初めてか数回目 | まとまった時間はない。空いた時間は日によって違う |
| 社員(全員プレイヤー) | 自分の仕事で手一杯。採用に関わったことがない | 面接に同席する一時間なら取れる。手続きや連絡は無理 |
| 新しく入る人 | 知っている人が社内に一人もいない | 入った後、誰に聞けばよいか分からない |
この表から、この規模で最も足りないのは「窓口になれる人」で、最も貴重なのは経営者の時間で、最も見落とされるのは「入った後に知っている人がいない」ことです。体制は、この三つに合わせて、窓口を代行に渡し、経営者の時間を週に一枠に絞り、社員の一人が入る前から候補者に会う形で作ります。
社内に残す役割一:経営者
中身。比べる基準を言葉にする(「うまくいっている社員が入って半年でしていたこと三つ」「合わなかった人の違い二つ」)。出せる条件を決める(給与の下限と上限、勤務の形)。採るかどうかを、決める条件と期限の中で決める。面接で会社を語る(なぜこの仕事があるか、誰と働くか、これからどうしたいか)。返事と面接の枠を週に一つ固定する。入った後の一か月の一枚を作る。
なぜ残すか。基準と条件と決めることは、経営者にしか決められません。会社を語ることも、この規模では経営者しかできず、候補者は経営者の話で会社を判断します。逆に、返事や日程や連絡は経営者でなくてもでき、経営者がやると営業と現場の集中が切れて、しかも遅れます。
時間の目安。最初に一度だけ、基準と条件と一か月の一枚を作る半日。その後は、週に一つ固定した枠で、代行からの確認にまとめて返事をし、その枠に入れられた候補者と面接をします。枠の外では、代行は経営者に聞かず、基準の中で進めます。経営者への説明は経営者に採用代行を説明するに、要件の作り方は採用要件の定義は代行に出せるかに、専任の人事がいない会社の「決める人」は専任の人事がいない会社の採用体制の作り方に書いています。
社内に残す役割二:一緒に働く社員の一人
中身。候補者に一度会い、「一緒に働けそうか」と「この仕事を任せられそうか」を見て、一言で経営者に伝える。候補者に、自分の一日の仕事と、会社の実際の雰囲気を話す。入社が決まったら、最初の一か月の「聞ける人」になる。
なぜ残すか。十名以下の会社では、新しい人は全員と毎日直接働きます。経営者だけが会って決めると、社員との合わなさが入ってから分かり、社員の側にも「知らないうちに決まった」が残ります。社員の一人が入る前に会っておくと、合わなさが入る前に分かり、入った後に「知っている人が一人いる」状態を作れます。これは、この規模で一人目が辞める失敗を防ぐ最も効く手です。
時間の目安。候補者に会う一時間と、入った後の一か月に週に一度、短く話す時間です。判断の責任は負わせず、「働けそうか」を一言で言うだけにします。日程は代行が社員の予定に直接入れ、社員は当日会うだけにします。経営者が「決めるのは自分だから、感じたことをそのまま言ってほしい」と社員に伝えることが前提です。現場への説明は現場に採用代行の導入を説明するに、入った後の受け入れは入社後のオンボーディングは代行に出せるかに整理しています。
エラベルの見解
これをやる前に、先に決めておかないと効果が出ないことがあります。それは、経営者が「返事と面接の枠を週に一つ固定する」と決め、代行に「枠の外では聞かない」と最初に伝えることです。相談で見ていると、この規模で体制が回らない会社は、代行を入れた後も経営者が空いた時間に返事をしようとして、空いた時間がなく、返事が数日空き、候補者が去っています。枠を固定した会社では、経営者は枠の日に来る確認と面接だけを考えればよく、代行は枠に向けて候補者を並べればよく、候補者は「いつ返事が来るか」が分かります。
順番としては、まず経営者が半日で基準と条件と一か月の一枚を作り、次に週に一つの枠を決めて代行に伝え、最後に社員の一人に「会う役」と「聞ける人」の役を伝えてから、代行の契約に進みます。この順番を逆にして、代行と契約してから枠を決めようとすると、代行の確認が経営者の空き時間待ちになり、「代行を入れたのに進まない」で終わります。エラベルでは、依頼側が担当者の経歴を見て選ぶ仕組みなので、十名以下の会社を支援してきた担当者が、契約の前に経営者と半日を取り、枠の決め方から入っています。
窓口を代行に渡す形と、代行に出す工程
二つの役割を社内に残したうえで、窓口を代行に渡す形と、代行に出す工程を決めます。この規模では、代行が「窓口そのもの」になるので、線の引き方が三十名の会社と違います。
| 工程 | 代行に出すか | 社内との線 | 止めるときに残すもの |
|---|---|---|---|
| 基準と条件を紙にする | 経営者の半日に代行が同席し、聞き出して整える | 中身は経営者。代行は問いと整理 | 基準の紙、条件の紙 |
| 求人票と文面 | 出す(紙をもとに書く。会社の一言も一緒に作る) | 経営者が枠で一度だけ確認 | 求人票の原稿、会社の説明の一枚、連絡の文面の型 |
| 応募者への連絡、書類での見送り | 出す。代行が窓口として応募者に直接返す | 見送りの線は紙の中。線の外は枠でまとめて経営者 | 見送りの基準 |
| 面接の日程調整 | 出す。経営者の枠と社員の予定に直接入れる | 枠は週に一つ固定 | 枠の運用 |
| 面接の記録 | 出す(経営者と社員の口頭を代行が記録) | 経営者は決める条件と期限の中で決める | 記録 |
| 媒体、紹介会社との連絡 | 出す。媒体は一つ。紹介は急ぎのときだけ | 条件の交渉は経営者 | 媒体の原稿、紹介会社への依頼書 |
| 候補者の一覧 | 代行が作り、社内の共有の場所に置く | 経営者が枠で見る | 候補者の一覧 |
| 内定の後の連絡、入社までの一覧 | 出す | 条件の中身は経営者。一か月の一枚は経営者と社員 | 入社までの一覧、一か月の一枚 |
窓口を代行に渡す形の要点は、「応募者と候補者は、代行から返事をもらう」と決めることです。経営者が「うちの会社からの返事は自分が出すべきだ」と思うと、この規模では返事が遅れます。代行が会社の名前で返事をし、経営者は枠で会う、と分けます。代行が窓口になるので、契約の前に「応募者への返事は、どの名前で、どの文面で出すか」「会社の説明はどこまで代行が話すか」を決めておきます。止めるときに残すものは、契約の途中から社内の共有の場所に置いて、止めた日にそのまま残る形にします。日程調整は面接の日程調整は代行に出せるかに、書類選考は書類選考は代行に出せるかに、残す資料は引き継ぎ資料に含める内容に整理しています。
入った後の一か月を、体制に入れる
この規模の体制は、入社の日で終わりません。知人や紹介で入った人には知っている人がいましたが、公募で入った人には一人もいません。入った後の一か月を体制に入れないと、代行の範囲が終わった後に一人目が辞め、また最初からになります。
内定を出す前に、経営者が次の一枚を作ります。「最初の一週間で何をするか」「最初の一か月の終わりに何ができていればよいか」「誰に聞けばよいか(役割二の社員)」「机と道具は何が要るか」「入社の日に経営者がいるか」。代行には、入社までの一覧と一緒にこの一枚を作ってもらい、内定の後の面談で候補者に見せます。候補者は「入った後に何をするか」が見えると辞退が減り、入った後は「聞ける人」がいると辞めにくくなります。
入った後の一か月は、週に一度、経営者が短く「困っていることはないか」を聞く時間を、返事の枠と同じ日に持ちます。代行の契約が入社で終わる場合も、この一か月の一枚は社内に残り、次に採るときにそのまま使えます。入った後の受け入れは入社後のオンボーディングは代行に出せるかに、内定の後の工程は内定者フォローは代行に出せるかに、条件の伝え方は条件提示・オファー面談は代行に出せるかに書いています。
エラベルの見解
外に出してよいのは、基準と条件を紙にするときの問いと整理・求人票と会社の説明の一枚・応募者への返事(会社の名前で)・書類での見送り(紙の線の中)・日程・記録・媒体と紹介会社との連絡・候補者の一覧・内定の後の連絡と入社までの一覧までで、「基準と条件の中身」「採るかどうか」「会社を語ること」「一緒に働けそうかの判断」「一か月の一枚の中身」は社内に残します。この規模は社内に人がいないので、会社を語ることも代行に頼みたくなりますが、候補者は経営者の話で会社を判断するので、面接で会社を語る一時間だけは経営者が持ちます。代行は、その一時間に候補者を並べるところまでを持ちます。
担当する側から見ると、この規模で結果が分かれるのは、担当者が「窓口を社内に求めない設計」を作れるかです。三十名の会社の型で「社内の窓口の方を決めてください」と言う担当者は、この規模では窓口になれる人がおらず、経営者が窓口になって止まります。自分が窓口になり、会社の名前で応募者に返事をし、経営者の枠に向けて候補者を並べ、社員の一人に会う役を頼み、入った後の一か月の一枚まで作る担当者は、年に一人の採用でも経営者の時間を週に一枠にし、一人目が辞めない形を作ります。エラベルでは、依頼側が担当者を選べるので、契約の前の面談で「窓口は私が持ちます。社長の時間は週に一枠だけください」と言ってくる担当者を選べば、この形になります。
まとめ
- 従業員十名以下で社内に残す役割は、経営者(比べる基準と条件と決めることと会社を語ること)・一緒に働く社員の一人(会う役と、入った後の聞ける人)の二つだけ
- 窓口は社内に置かず、代行に窓口ごと渡す。応募者と候補者は代行から会社の名前で返事をもらい、経営者は枠で会う
- 経営者は返事と面接の枠を週に一つ固定し、代行は枠の外では聞かずに基準の中で進める
- 最初の一歩は、代行と契約する前に、経営者が半日で基準・条件・一か月の一枚を作ること
- 社員の一人が入る前に候補者に会う。合わなさが入る前に分かり、入った後に「知っている人が一人いる」状態を作る
- 入った後の一か月を体制に入れる。誰に聞くか、最初の一週間と一か月で何をするか、道具、入社の日に経営者がいるか、を内定の前に一枚にする
よくある質問
応募者への返事を代行の名前で出すのは、応募者に失礼ではないですか
会社の名前で、会社の窓口として返事をする形なら、応募者から見て「会社から返事が来た」と同じです。返事が代行からであることより、返事が数日空くことのほうが、応募者には失礼に映ります。契約の前に、どの名前で、どの文面で返すかを決め、経営者が一度だけ文面を確認しておけば、その後は代行が会社の窓口として返せます。面接では経営者が会社を語るので、応募者は経営者に会えます。窓口の作り方は専任の人事がいない会社の採用体制の作り方に、失敗の形は従業員十名以下の会社が採用代行で失敗するパターンに整理しています。
社員に「会う役」を頼むと、社員が「自分が選ぶのは荷が重い」と言います
社員に頼むのは「選ぶ」ことではなく、「一緒に働けそうか」を感じたまま一言で言うことだけで、決めるのは経営者だと、経営者の口から伝えます。候補者に自分の一日の仕事と会社の雰囲気を話す役だと言い換えると、引き受けやすくなります。社員の側にも、「入る前に会った」ことで、入った後に声をかけやすくなる利点があります。最初の一回は経営者か代行が同席し、記録は代行が取るので、社員は当日会うだけです。現場の負担の設計は現場が採用に協力してくれないに、面接官の育て方は面接官トレーニングは代行に出せるかに書いています。
会社が大きくなって、総務を兼ねる人ができたら、体制はどう変わりますか
窓口の一部が、代行から兼務の一人に移ります。手続きと候補者の一覧を社内で持つ役を兼務の一人が持ち、代行との往復を受ける形になり、経営者の枠は残ります。このとき、残しておいた基準の紙、条件の紙、求人票の原稿、会社の説明の一枚、一か月の一枚が、兼務の一人の最初の材料になります。社員の一人の「会う役」は、現場のリーダーが実務を見る役に育ちます。次の規模の体制は従業員三十名規模の会社の採用体制の作り方に、その規模の順番は従業員三十名規模の会社の採用代行に、規模と代行の相性は会社規模と代行会社の相性に整理しています。