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勉強会・イベントからの接点|人事の副業で、一度きりの出会いを「後日の相談」につなげる準備と動き方

公開 2026-09-16

人事や採用をテーマにした勉強会、セミナー、交流会は、探せばいくらでもあります。副業を始めたい人にとって、経営者や人事担当と直接会える機会に見えますが、参加してみると名刺を交換して終わり、何もつながらないことがほとんどです。継続的に通うコミュニティと違い、勉強会やイベントは一度きりの出会いが多く、その場で案件が決まることはまずありません。結論を先に書くと、勉強会・イベントは、案件を取りに行く場ではなく「後日の相談につながる接点を作る場」で、名乗る一言・聞く姿勢・後日の連絡の型を準備しておくと、一度きりの出会いが相談に変わります。準備が無いと、出会いは名刺の山になって終わります。継続的な場の考え方は人事コミュニティの活かし方に、案件の経路の全体像は副業案件の探し方にまとめています。

場の種類と、起きること

勉強会やイベントと呼ばれるものは、性質で分かれます。どこに出るかで、接点の作りやすさが違います。

種類集まる人起きること接点の作りやすさ
人事・採用の勉強会各社の人事担当。登壇者は実務者か支援者型や事例の共有。質疑質問や感想から話が始めやすい
経営者向けのセミナー経営者、幹部。採用は複数テーマの一つ講演を聞く。懇親会がある場合も経営者に会えるが、営業に見えやすい
交流会・懇親会業種を問わず名刺交換が中心数は多いが、深い話になりにくい
特定テーマの小規模な会スカウト、新卒、労務など少人数で深い話受けたい業務と同じテーマなら最も接点が作りやすい
媒体やツールの主催イベントユーザー企業の人事、主催者活用事例の共有その媒体を使う会社が集まる。業務が絞られている
オンラインの勉強会広く講演と質疑。懇親は少ない質問で覚えられる。後日の連絡が要る

種類の要点は、「受けたい業務と同じテーマの、小規模な会が、最も接点になる」ことです。人数の多い交流会は、名刺は増えますが、何の人かは伝わりません。少人数で、受けたい業務のテーマなら、型の話ができ、覚えられます。

参加前に準備すること

勉強会やイベントで接点を作るには、当日より、参加前の準備で決まります。準備するのは三つです。

準備内容無いと
名乗る一言「〇〇(一つの業務)をやっています。副業でも受けています」を、十秒で言える形に「人事をやっています」で終わり、何の人か伝わらない
聞く問い相手の採用の状況を聞く問いを二つか三つ。「いま採用で一番時間を取られているのは何ですか」など自分の話ばかりになり、相手の困りごとが分からない
後日の連絡の型会った翌日に送る連絡の文面。会で話した内容への一言と、役に立ちそうな型を一つ名刺交換で終わる
出さない線本業の社名の扱い、支援先や候補者の話はしない会話の流れで社内情報を出してしまう
本業の規定副業の可否と、外で副業と名乗ってよいか名乗った瞬間に規定に触れる
案内の置き場プロフィールや型を書いた記事のリンク。聞かれたときに渡せる形後日に自分を思い出してもらう材料が無い

準備の要点は、「名乗る一言に、副業で受けていることを入れるかどうかを、先に決める」ことです。入れると、その場で頼める人だと伝わりますが、営業に見えることもあります。相手が経営者の場なら、名乗りには入れず、相手の困りごとを聞いてから、後日の連絡で伝える形のほうが、受け取られやすいことがあります。本業の規定で副業の公言に制限があるなら、その範囲に従ってください。

エラベルの見解

相談で多いのは、「勉強会には出ているが、名刺が増えるだけで、何にもならない」という声です。話を聞くと、当日は講演を聞いて、懇親会で数人と名刺を交換して、翌日には相手の顔も話した内容も思い出せない。相手も同じで、名刺の山の中の一枚になっています。準備が無い参加は、参加していないのと変わりません。

見ていて差がつくのは、「翌日に連絡しているか」です。会で話した内容に触れて、「あのとき話していたスカウトの返信率の件、文面を四つに分ける型を使っています。よければ書いたものをお送りします」と一通送る。それだけで、名刺の山から一人だけ浮き上がります。相手が困っているなら、そこから相談が始まります。エラベルの登録でも、範囲と時間を一行で書ける人は案件の連絡が早いのですが、勉強会でも同じで、名乗る一言と翌日の一通が用意できている人に、接点は残ります。

当日の動き方と、後日のつなぎ方

準備ができたら、当日と翌日以降の動きを番号付きで整理します。

  1. 講演や質疑では、一つ質問する。 受けたい業務に関わる質問を、自分の型に触れながら。「スカウトの文面を四つに分けて運用していますが、登壇者の方は冒頭をどう変えていますか」のように。会場の人に、何の人か伝わります。
  2. 懇親会では、数より深さ。 多くの人と名刺を交換するより、二人か三人と、採用の状況を聞く。準備した問いを使う。
  3. 相手の困りごとを聞いたら、型で一つ答える。 売り込みはしない。答えたあとに「副業で受けています」とは続けない。
  4. 聞かれたら、名乗る一言と案内の置き場を渡す。 聞かれていないのに渡さない。
  5. 出さない線を守る。 本業の採用計画、支援先の話、候補者の話は、会話の流れでも出さない。
  6. 翌日に、一通送る。 会で話した内容への一言と、役に立ちそうな型を一つ。案内は文末に短く。
  7. 返信が無くても、追わない。 一通で反応が無ければ、その相手とは接点が残らなかったと考える。数か月後に別の機会があれば、また一通。
  8. 相談が来たら、面談に切り替える。 メッセージで条件を詰めず、面談で四つの条件(型・成果物・期間・判断)を確かめる。面談で聞かれることを参照。

動き方の要点は、「一と六で、何の人かを二度伝える」ことです。当日の質問で会場に伝え、翌日の一通で相手に伝える。二度伝わると、相手は「スカウトの人」として思い出せます。名刺交換だけでは、一度も伝わりません。

名刺配りと売り込みの失敗

勉強会やイベントで起きる失敗は、コミュニティと同じく「営業に見える」ことと、「準備が無い」ことに分かれます。

失敗起きる構造直し方
名刺を配って回る数を集めれば案件が来ると思う二人か三人と深く。翌日の一通が送れる相手だけ
名乗りで経歴を長く話す自分を知ってほしい一つの業務を十秒で
相手の話を聞かずに売り込む案件が欲しい問いを二つか三つ用意し、聞く側に回る
経営者だけに近づく案件に近いと思う誰にでも同じ態度で。営業だと見抜かれる
翌日に連絡しない面倒。何を書けばよいか分からない型を一つ添える文面を、参加前に用意
翌日の連絡が売り込みになる「ぜひご相談ください」だけ送る会で話した内容と、役に立つ型を先に。案内は文末に短く
返信が無いのに追う一件でも取りたい一通で終える。追うと営業に見える
会話の流れで社内情報を出す話が弾んで、本業の採用計画や候補者の話をしてしまう出さない線を参加前に決める
一度出て終わる手応えが無くてやめる同じテーマの会に数回出る。覚えられるのは二回目以降

失敗の要点は、「勉強会は、案件を取る場ではなく、翌日の一通を送れる相手を見つける場」と割り切ることです。当日に取ろうとすると、営業に見えます。翌日の一通を送れる相手が一人見つかれば、その回は成功です。

相談が来たときの受け方

勉強会やイベントで会った人からの相談は、相手が自分のことを断片的にしか知らない状態で始まります。受け方の注意を整理します。

注意内容
相手は一言と一通しか知らない最初の面談で、受ける範囲を含むことと含まないことで伝え直す
相手の状況が読めない人事の有無、判断する人、困っている中身、時間と期間、支払いの仕組みを面談で聞く
期待がずれていることがある会で話した型と、頼みたいことが違うことがある。面談で戻す
仲介がいない契約・請求・範囲の線引きを自分で回す。企業から直接受けるには
書面で条件を決める範囲・時間・期間・報酬・締め日と支払日・秘密保持。案件の範囲の決め方
本業との関係を確認相手が本業の取引先や競合でないか。本業と利益相反になる案件
断るときは範囲か時間の違いで相手の良し悪しにしない。次の機会に会うこともある

受け方の要点は、「会で話したことと、受ける範囲を、面談でそろえる」ことです。会で型を話すと、相手はその型の周辺全部を頼めると思うことがあります。含まないことを最初に言えば、範囲は守られます。

エラベルの見解

担当する側として登録した人の話を聞くと、勉強会から相談が来ている人は、勉強会を「案件の場」ではなく「翌日の一通の相手を探す場」として使っています。当日は聞く側に回り、二人か三人と深く話し、翌日に型を添えた一通を送る。反応があった相手とだけ、話を続ける。この型を持っている人は、年に数回の参加でも、相談につながっています。

勉強会からの相談は、出会いから相談まで、数か月から年単位の間が空くことがあります。会ったときは困っていなかった相手が、あとで困ったときに思い出す、という形です。その間、案件が無い状態が続くと、当日の動きが売り込みに寄っていきます。エラベルは、範囲と時間を書いた登録に、条件が合う案件のときだけご連絡する窓口なので、案件の経路は登録先で持ち、勉強会は接点を作る場として続けると、当日に取りに行かなくて済みます。名乗る一言に入れる範囲と、登録に書く範囲を同じにしておけば、どちらから来ても同じ自分で受けられます。

まとめ

よくある質問

名刺に副業のことを書いたほうがよいですか

本業の名刺に副業のことを書くのは、本業の規定に触れる可能性があるので避けます。副業用の名刺を別に持つかは、本業の規定と、副業と名乗ってよい状況かで決めてください。名刺より、名乗る一言と翌日の一通のほうが、接点としては残ります。副業用の名刺を作るなら、一つの業務と連絡の方法だけの簡素なもので足ります。本名で活動するかに、名前の出し方の観点があります。

登壇する機会があれば、受けたほうがよいですか

受けたい業務の型を話せる場なら、接点としては大きい機会です。登壇すると、会場の全員に何の人かが伝わり、あとから連絡が来ることがあります。ただし、登壇の内容は本業の規定と出さない線の内側にとどめ、支援先や候補者の話はしません。登壇のあとに来る相談も、面談で範囲をそろえ、書面で条件を決める手順は同じです。登壇の準備に時間がかかるので、本業と副業の時間の枠に収まるかを先に見てください。

オンラインの勉強会では、接点は作れませんか

対面より作りにくいですが、作れます。質疑で一つ質問すると、名前と何の人かが参加者に伝わります。懇親の時間が無い場合は、登壇者や質問で気になった参加者に、翌日に一通送る形になります。オンラインでは名刺交換が無いぶん、連絡の手段(主催者経由、SNS、参加者リストなど)を当日のうちに確認しておきます。連絡の手段が無ければ、接点は残りません。