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媒体を提案する根拠の作り方|「この媒体が良い」を、ターゲット像と数字の見方で説明する型

公開 2026-09-22

「どの媒体を使えばいいですか」は、副業の担当者が最も聞かれる質問の一つです。「前の会社で〇〇を使っていて良かったです」と答えると、その場は通りますが、根拠は「自分の経験」だけで、依頼側の状況とは関係がありません。媒体の提案は、媒体に詳しいことではなく、「この会社のこの求人には、なぜこの媒体か」を、依頼側が自分で判断できる形で示すことです。結論を先に書くと、媒体の提案の根拠は、ターゲット像の「情報の取り方」・媒体の型と役割・依頼側の運用体制の三本柱で組み、料金や上限は断定せず「確認してから」に置き、主と従・期限・見る数字・やめる条件を一枚にして、依頼側に決めてもらいます。会社側から見た組み合わせ方は媒体の組み合わせ方に、切り替えの判断は媒体を切り替える判断に書いています。ここでは、副業の担当者が根拠を作る型に絞ります。

根拠が「使ったことがある」で止まる問題

根拠の出し方依頼側に起きること
「前職で〇〇を使っていて良かった」前職と業種も規模も違う。再現しない
「〇〇が有名だから」有名な媒体は競合も多く、依頼側の求人が埋もれる
「〇〇は安いから」料金は変わる。安くても合う人がいなければ費用は無駄になる
「〇〇の営業担当が勧めてきた」媒体の営業の根拠は、媒体を売ることにある

依頼側が聞きたいのは、「なぜうちに、この媒体か」です。答えるには、依頼側のターゲット像と、媒体の型と、依頼側が回せるかの三つが要ります。

根拠の三本柱

何を見るか材料
ターゲット像の「情報の取り方」その人は、求人をどこで見るか。自分で探すか、声をかけられて動くか、知人経由かターゲット像の一枚。ターゲット像を1枚にまとめる
媒体の型と役割自分で探す人に届く型か、声をかける型か、紹介か下の表
依頼側の運用体制誰が、週に何時間、媒体を触れるか。スカウト文を書けるか、返信に翌日中に対応できるか依頼側への聞き取り

三本のうち、依頼側が一番見落とすのは三本目です。声をかける型の媒体は、送る人と返信する人がいなければ動きません。体制が無いのに契約すると、費用だけが出ます。

エラベルの見解

担当する側から見ると、媒体の提案で最も差がつくのは、三本目の「運用体制」を先に確かめるかどうかです。スカウト型の媒体は、ターゲット像が「声をかけられて動く人」なら合いますが、送る人と返信する人が社内にいなければ、契約した月から動きません。「この媒体は、週にこれだけの時間、誰が触りますか」を最初に聞くと、依頼側は「そこまで考えていなかった」となり、媒体の選択より先に体制の話になります。エラベルで担当者を選ぶ企業には、「媒体を決める前に、誰が運用するかを決めていますか」を、私たちから先に聞いています。受ける側がその場で使える判断としては、提案の一枚に「この媒体に要る運用の時間と役割」の欄を作り、依頼側に埋めてもらうこと。埋まらない媒体は、体制が無いので提案から外します。

媒体を型で分ける

個別の媒体名ではなく、型で分けて考えます。媒体の仕様は変わりますが、型は変わりにくいからです。

届く人要る体制向く状況
求人広告(掲載型)自分で探している人原稿を書く人。応募への対応職種の言葉で探す人が多い職種。原稿で差が出せるとき
スカウト型(データベース)声をかけられて動く人。探していない人も含む検索・文章・返信を回す人。継続的な時間探している人が少ない職種。要件が具体で検索できるとき
紹介(エージェント)紹介会社に登録している人紹介会社への要件の伝達と、選考の速さ社内の体制が薄い。急ぐ。要件が明確
リファラル(社員紹介)社員のつながりの中の人社員への説明と、紹介しやすい仕組みいまうまくやっている人が多い。組織の型が明確
自社(採用ページ・SNS)会社を知っている人発信を続ける人認知がある。中長期で母集団を作る

ターゲット像の「情報の取り方」が「自分で探す」なら掲載型、「声をかけられて動く」ならスカウト型か紹介、「知人経由」ならリファラルが主の候補です。一つの型に決め打ちせず、主と従の二つで組みます。

料金や上限を断定しない

媒体の料金、掲載期間、送信の上限、機能は変わります。副業の担当者が「〇〇は月〇〇円で〇〇通送れます」と書いた提案は、契約の段階で違っていると、担当者の信頼が落ちます。

断定する書き方置き換え
「月額〇〇円」「料金は掲載期間と枠で変わるため、媒体に見積もりを取ってから比べる」
「月〇〇通送れる」「送信の上限はプランで決まるため、契約前に確認し、運用の時間と合わせる」
「〇〇の機能がある」「〇〇の機能の有無と条件は、媒体の担当者に確認する」

比べるときは、「料金」ではなく「同じ稼働時間で何ができるか」「同じ期間で何を見るか」をそろえます。費用の見方は媒体費と代行費を分けて見るべき理由に書いています。費用の判断は依頼側で、副業の担当者は比べる軸をそろえるところまでです。

提案の一枚

項目書くこと
ターゲット像の情報の取り方「自分で探す」「声をかけられて動く」「知人経由」のどれか。根拠(ターゲット像の一枚)
主の媒体(型)型と、その型を選ぶ理由。個別の媒体は候補を二つまで
従の媒体(型)主で届かない層を補う型
要る運用の時間と役割週の時間、誰が何をするか。依頼側に埋めてもらう
確認してから決めること料金・上限・機能。誰がいつ確認するか
期限と見る数字いつまで試すか。閲覧数・応募数・返信率・面接に進んだ数のどれを見るか
やめる条件期限までにどの数字がどうなら、従に切り替えるか

「やめる条件」を最初に書くのは、媒体を続けるかどうかの判断を、感覚ではなく最初に決めた基準でできるようにするためです。切り替えの判断は媒体を切り替える判断に、数字の見方は成果の数字の扱いに書いています。

エラベルの見解

相談で最も多い思い込みは、受ける側の「媒体の提案は、最も良い一つを当てること」というものです。実際には、どの媒体が合うかは試すまで分からず、当てることより「試す形と、やめる条件」を先に決めることが仕事です。主と従を決め、期限と見る数字を書き、期限が来たら数字で判断する。当たらなくても、次の判断ができる形になっていれば、提案としては成立しています。受ける側がその場で使える判断としては、提案の一枚に「この提案が外れていたら、何で分かるか」を一行書くこと。それが書けない提案は、根拠が経験だけで、依頼側が判断できません。

依頼側に決めてもらう形

媒体の契約は費用が出ることなので、決めるのは依頼側です。副業の担当者は、比べる軸をそろえ、候補を絞り、判断の材料を一枚にするところまでです。

担当者がやること依頼側が決めること
型を絞り、候補を二つまで出すどの媒体と契約するか
要る運用の時間と役割を示す誰が運用するか
確認する項目(料金・上限・機能)を並べる費用の判断
期限・見る数字・やめる条件の案を出す期限と条件の確定

契約の手続きや、媒体との交渉を副業の担当者が代わりに行うかは、契約の範囲で決めます。範囲の決め方は業務範囲を書面で固めるに書いています。

よく起きる詰まりと直し方

詰まり直し方
依頼側が「有名な媒体」を決め打ちしているターゲット像の情報の取り方と、運用体制の二つで照らす。合っていれば主に、合わなければ従か外す
媒体の営業から提案が来ている営業の提案を、同じ一枚の項目に落として並べる。軸をそろえれば比べられる
料金を依頼側がすぐ知りたがる「見積もりを取ってから比べる」を提案に入れる。担当者が数字を言わない
運用の体制が無い体制が要らない型(紹介)を主にするか、運用を担当者の稼働に含めるかを、依頼側に決めてもらう
期限が来ても判断しない提案の一枚の「やめる条件」に戻る。数字を並べ、判断を依頼側に求める

まとめ

よくある質問

使ったことのない媒体を提案してよいですか

型で根拠を組んでいれば、個別の媒体を使ったことがなくても提案できます。「この型が合う理由」を三本柱で示し、個別の媒体は「候補を二つ。料金・上限・機能は確認してから」と置きます。使ったことがないことは隠さず、「運用の細部は媒体の担当者に確認します」と伝えます。使ったことがあるかより、依頼側の状況に合う型を示せているかが根拠です。

依頼側から「一つに絞ってほしい」と言われました

主を一つに絞り、従は「主が期限までに見る数字に届かなかったときの候補」として添えます。一つだけ出すと、外れたときに次が無く、判断が止まります。「契約するのは主の一つで、従は契約せず候補として置いておく」と伝えれば、費用は一つ分で、判断の道筋は残ります。

媒体の担当者から、副業の担当者宛てに営業の連絡が来るようになりました

依頼側の窓口を通す形にします。副業の担当者が媒体と直接やり取りを深めると、依頼側から見て「誰が決めているのか」が曖昧になり、契約や費用の判断が担当者に寄ってしまいます。媒体との連絡は依頼側の担当者に集め、副業の担当者は「比べる軸をそろえる」役割に留めます。連絡の窓口の整理はアカウント管理のしかたに書いています。