人事副業 / 案件獲得
紹介につなげる|人事の副業で、いまの依頼側から次の依頼側を紹介してもらえる状態の作り方と、頼み方
副業の案件を探す経路のうち、いまの依頼側からの紹介は、最も立ち上がりが早い経路です。紹介する側が自分の仕事ぶりを知っているので、範囲の説明が短くて済み、信頼が最初からある。ただ、「誰か紹介してください」と頼むと、依頼側は困り、関係が気まずくなります。結論を先に書くと、紹介は頼んで得るものではなく、依頼側が「人に勧めたい」と思う状態(数で示せた成果・残した型・範囲を守る信頼)と、勧めやすい一言(何を、どのくらいの時間で受ける人か)がそろったときに生まれ、頼むとしても、区切りで成果を示した直後に、一言で伝えるだけです。知人からの紹介を受ける側の注意は知人紹介で受けるときの注意に、いまの依頼側との継続は継続してもらうためににまとめています。
紹介が生まれる構造
依頼側が、副業の人を別の会社に紹介するとき、何が起きているかを整理します。
| 段階 | 依頼側に起きていること | 自分の側で必要なこと |
|---|---|---|
| 勧めたいと思う | 「この人に頼んでよかった」と数で言える。仕組みが残っている | 数で示せる成果、型 |
| 勧める機会がある | 経営者仲間や取引先が「採用で困っている」と話す | — |
| 勧めやすい一言がある | 「スカウトの運用を、週六時間で受けてくれる人がいる」と言える | 一つの業務と時間を、依頼側が覚えている |
| 勧めても大丈夫だと思う | 紹介先で範囲を守り、情報を漏らさないと信じている | 範囲を守る信頼、情報の扱い |
| 紹介する | 「連絡してみたら」とつなぐ | 連絡先と、受けられる状態 |
構造の要点は、「勧めやすい一言」が無いと、勧めたくても勧められないことです。「人事の副業をしている人」では、経営者仲間は何を頼めばよいか分かりません。「スカウト運用を週六時間で」なら、思い当たる会社を挙げられます。依頼側に、自分の一言を覚えてもらうことが、紹介の入口です。
紹介を頼んでよい時期
紹介は頼まないのが基本ですが、頼むとしても時期があります。
| 時期 | 頼んでよいか | 理由 |
|---|---|---|
| 一件目の一回目の区切りの前 | 頼まない | 成果がまだ数で示せていない |
| 数で示せた区切りの直後 | 頼んでよい | 依頼側が「頼んでよかった」と思っている瞬間 |
| 型を渡した直後 | 頼んでよい | 「仕組みを残してくれた」と思っている瞬間 |
| 案件を終えるとき | 頼んでよい | 引き継ぎが丁寧に終わった直後。「次の採用のときに」も含めて |
| 稼働に余裕が無いとき | 頼まない | 紹介されても受けられない |
| 数が動いていないとき | 頼まない | 勧める材料が依頼側に無い |
| 範囲外の依頼を断った直後 | 頼まない | 気まずさが残っている |
時期の要点は、「依頼側が自分を良く思っている瞬間の直後」に限ることです。それ以外の時期に頼むと、依頼側は理由を探すことになり、関係に負担がかかります。
エラベルの見解
登録の相談で多いのは、「依頼側に紹介を頼んだが、何も起きなかった」という話です。頼んだ時期を聞くと、案件の途中、数がまだ動いていない時期に「もし知り合いで困っている会社があれば」と言っている。依頼側は「まだこの人が役に立つか分からない」段階で、勧める材料がありません。頼み方以前に、時期が早すぎています。
見ていて差がつくのは、「頼まなくても紹介が来る状態を、先に作っているか」です。数で示し、型を残し、範囲を守る。この三つがそろうと、依頼側は経営者仲間との会話で自然に副業の人の話をします。そのときに「スカウト運用を週六時間で」という一言を依頼側が覚えていれば、紹介になります。エラベルの登録でも、紹介で二件目が決まっている人は、頼んだというより、一件目の終わり方で紹介が生まれています。
頼み方
時期が合っていて、頼む場合の頼み方を、番号付きで整理します。
- 区切りで数を示し、依頼側の反応を見る。 「助かった」「変わった」という言葉が出たら、その直後。
- 一言で伝える。 「同じような形で困っている会社があれば、〇〇(一つの業務)を週〇時間で受けられます、とお伝えいただけると嬉しいです」。長く言わない。
- 相手の像を添える。 「人事が一人の会社」「採用を始めたばかりの会社」。依頼側が思い当たりやすい。
- 返事を求めない。 「思い当たる方がいたときで構いません」。その場で答えを求めると負担になる。
- 書面には書かない。 報告や提案の一枚に「紹介のお願い」を入れない。口頭で一度だけ。
- 一度言ったら、繰り返さない。 次の区切りでも言うと、催促になる。
- 紹介が来たら、紹介者に始まったことだけ報告する。 紹介先の内情は伝えない。
- 紹介先でも、同じ範囲と時間で受ける。 紹介者が伝えた一言と違う形で受けると、紹介者の信用に関わる。
頼み方の要点は、「二で、一言で伝える」ことです。頼むというより、「こう伝えてもらえると助かる」という、依頼側が使える言葉を渡す。依頼側は、頼まれたというより、言い方を教えてもらったと受け取ります。
紹介された案件の受け方
紹介で来た案件は、紹介者の信用が乗っています。受け方の注意を整理します。
| 注意 | 内容 | 参考 |
|---|---|---|
| 紹介者の顔を立てる | 感謝を伝え、始まったことだけ報告。内情は流さない | 知人紹介で受けるときの注意 |
| 範囲を自分の言葉で伝え直す | 紹介者が「何でもできる」と伝えていることがある | プロフィールの書き方 |
| 書面で条件を決める | 紹介だからこそ書面 | 企業から直接受けるには |
| 紹介者の会社と紹介先の情報を混ぜない | 別の依頼側の情報は、互いに流さない | 情報の取り扱いと端末の分離 |
| 紹介先が紹介者の競合でないかを見る | 競合なら、両方から情報の懸念を持たれる | 本業と利益相反になる案件 |
| 時間の余裕を確認する | 一件目の稼働に影響しない範囲で | 複数案件の掛け持ち |
| 断るときは範囲か時間の違いで | 紹介者の顔が潰れない | — |
受け方の要点は、「紹介者の会社と紹介先の情報を混ぜない」ことです。紹介者は、自分の会社の採用の話を紹介先にされたくないし、紹介先も同じです。二つの依頼側の情報を、それぞれの環境の中だけで扱います。
紹介で起きる失敗
紹介につなげようとして起きる失敗を整理します。
| 失敗 | 起きる構造 | 直し方 |
|---|---|---|
| 早すぎる時期に頼む | 案件が欲しい | 数で示した直後に限る |
| 「誰か紹介してください」と頼む | 一言が無い | 「こう伝えてもらえると」と、使える言葉を渡す |
| 何度も頼む | 反応が無いので | 一度だけ。あとは状態を作る |
| 書面に紹介のお願いを書く | 口頭で言いにくい | 口頭で一度 |
| 紹介先で範囲が変わる | 紹介者の伝え方に合わせる | 自分の言葉で伝え直す |
| 紹介者に紹介先の内情を話す | 近況として | 始まったことだけ |
| 紹介先が紹介者の競合 | 確認していない | 受ける前に確認 |
| 稼働に余裕が無いのに受ける | 紹介を断りにくい | 時間の違いで断る。次の機会に |
| 紹介をもらったのに動きが遅い | 枠の外で連絡が来る | 紹介の連絡には早めに反応。稼働の枠とは別に |
| 紹介料の扱いが曖昧 | 紹介者が何かを期待している | 最初に聞く。整理は専門家に |
失敗の要点は、「頼む」ことで起きる失敗が多い点です。頼まずに状態を作り、時期が来たら一言渡す。それだけで、失敗の大半は避けられます。
紹介と本業の線
紹介は、本業との関係で注意が要る場面があります。
| 場面 | 注意 |
|---|---|
| 依頼側が本業の取引先を紹介してくる | 本業の規定と利益相反を先に確認。判断は専門家に |
| 紹介先が本業の競合 | 受けない。規定を理由に断る |
| 紹介先が依頼側の競合 | 依頼側に確認。情報の懸念があるなら受けない |
| 紹介者が本業の関係者 | 本業の中で副業が広まる。規定と職場の状況で判断 |
| 紹介者が依頼側から紹介料を受け取る | 職業安定法の整理が絡むことがあるとされる。気になれば専門家に |
線の要点は、「紹介が広がるほど、本業との距離が近くなる」ことです。紹介の輪は、業界や地域で閉じていることが多く、本業の関係者に届きます。本業の規定と、副業を知られてよいかを、紹介が来る前に決めておきます。副業の許可申請を参照してください。
エラベルの見解
担当する側として登録した人の話を聞くと、二件目以降が紹介で決まっている人は、一件目の依頼側に「何の人か」を一言で覚えられています。「スカウトの人」「一次対応の人」。依頼側が経営者仲間と話すときに、その一言が出て、紹介になる。逆に、一件目で範囲が広がって「何でもやってくれた人」になった人は、依頼側が勧めるときに何を頼めばよいか言えず、紹介になりません。
依頼側から見ると、副業の人を紹介することは、自分の信用を貸すことです。エラベルは、範囲と時間を書いた登録に、条件が合う案件のときだけご連絡する窓口ですが、依頼側から「知り合いの会社にも」と相談を受けることがあり、そのとき名前が挙がるのは、範囲を守り、型を残し、数で示した人です。紹介は、営業の結果ではなく、一件目の仕事の結果です。一件目を、紹介が生まれる形で終えることをお勧めしています。
まとめ
- 紹介は頼んで得るものではなく、依頼側が「勧めたい」と思う状態と、勧めやすい一言がそろったときに生まれる
- 状態は数で示せる成果・残した型・範囲を守る信頼。一言は一つの業務と時間
- 頼むなら数で示した直後・型を渡した直後・終えるときに限る。途中や数が動いていないときは頼まない
- 頼み方は一言で・相手の像を添えて・返事を求めず・書面に書かず・一度だけ。依頼側が使える言葉を渡す
- 紹介された案件は紹介者の顔を立て、範囲を自分の言葉で、書面で、二つの依頼側の情報を混ぜない
- 紹介は本業との距離が近くなる。規定と、知られてよいかを先に決める
よくある質問
依頼側との関係は良いのですが、紹介が来ません
関係が良いことと、勧めやすい一言があることは別です。依頼側が経営者仲間に「良い人がいる」と言えても、「何を頼める人か」を言えなければ紹介になりません。区切りで数を示した直後に、「〇〇を週〇時間で受けられる、とお伝えいただけると」と、使える言葉を一度渡してください。それでも来ないなら、依頼側の周りに困っている会社がいないだけで、関係の問題ではありません。紹介は、来れば良い経路で、来なくても登録先や発信の経路があります。
紹介先が、いまの依頼側の競合でした
いまの依頼側に確認します。「〇〇さんからご紹介いただいた会社が、御社と同じ業界のようです。お受けしてよいでしょうか」。依頼側が構わないと言えば、二つの依頼側の情報を互いに流さないことを書面に入れて受ける。依頼側が懸念を示せば、断る。紹介者と依頼側が同じ人なら、紹介した時点で構わないと考えているはずですが、確認はしておきます。競合の判断は、依頼側の感じ方で決まるので、自分で判断しないことです。
紹介してくれた依頼側に、お礼として何かすべきですか
金銭のお礼は、扱いが難しく、職業安定法の整理が絡むことがあるとされているので、避けるのが無難です。お礼は、始まったことの報告と、紹介先での仕事の質で返します。「おかげさまで始まりました。ありがとうございました」と伝え、紹介先で範囲を守り、数で示し、型を残す。紹介先が紹介者に「良い人を紹介してもらった」と言えば、それが最大のお礼になり、紹介者は次も紹介したくなります。紹介料や謝礼の扱いで迷う場合は、専門家に確認してください。