人事副業 / 案件獲得
継続してもらうために|人事の副業で、区切りのたびに「続ける理由」が依頼側の側に生まれる動き方
副業の案件は、一件を長く続けるほうが、新しい案件を探し続けるより、時間も負担も少なくて済みます。ただ、続けてもらうために「続けてください」と頼むと、立場が弱くなり、単価も範囲も依頼側に決められます。結論を先に書くと、続けてもらうには、区切りのたびに依頼側の側に「続ける理由」が生まれている状態を作ることで、その理由は「数で示せる成果」「次の課題の提案」「依頼側が回せる型」「稼働が読める安定」「範囲を守る信頼」の五つです。五つがそろっていれば、依頼側は頼まれなくても続ける判断をし、自分は対等な立場で条件を話せます。区切りの手順は契約更新のタイミングに、終えるときの残し方は引き継ぎ資料の残し方にまとめています。
依頼側が続ける理由の五つ
依頼側が「続けたい」と判断するとき、その理由は五つに分かれます。どれか一つではなく、そろっているほど判断が早くなります。
| 理由 | 依頼側から見た状態 | 自分の側でやること |
|---|---|---|
| 一 数で示せる成果 | 「この人が入ってから、この数がこう変わった」と言える | 開始時点の数を記録し、区切りで並べる。報告のしかた |
| 二 次の課題の提案 | 「次はこれを直す」が、区切りの時点で見えている | 区切りの二週間前に、次の一つを提案の一枚にする。提案のまとめ方 |
| 三 依頼側が回せる型 | 「この人が残した仕組みで、自分たちも回せる」 | 直した仕組みを型にして渡す。依存を作らない |
| 四 稼働が読める安定 | 「この曜日に動いて、翌朝に届く」と分かっている | 枠を固定し、報告の時間を固定する |
| 五 範囲を守る信頼 | 「頼めば何でもやる人」ではなく「範囲を守り、範囲外は区切りで相談する人」 | 範囲外は受けず、区切りに送る。スコープクリープへの対応 |
五つの要点は、「三の型が、逆説的に継続を生む」ことです。自分がいないと回らない状態を作れば依頼側は離れられませんが、それは依存で、依頼側はいずれ負担に感じます。自分がいなくても回る型を残す人は、「次の課題も、この人に頼めば仕組みになる」と思われ、次の課題で続きます。
区切りでの動き方
区切りの前後で、五つがそろっていることを依頼側に見せる動き方を、番号付きで整理します。
- 区切りの二週間前に、数をまとめる。 開始時点の値と現在の値。変わった理由、変わらなかった理由。
- 次の一つを選び、提案の一枚を作る。 残っている課題の一覧から、見る数と期間つきで。
- 直した仕組みの型を、担当に渡す。 区切りまでに、担当が回せる状態に。
- 区切りの一枚と提案の一枚を、区切りの一週間前に送る。 判断する人と担当の両方に。
- 区切りの打ち合わせで、決めてほしいことを最初に言う。 「次の一か月、この課題を続けてよいか」。
- 時間と単価の見直しを、同じ場で話す。 数で示した成果の直後が、最も話しやすい。値上げのタイミング
- 範囲が広がる相談があれば、二つ目の業務として書面を更新する。 一度に「全般」に広げない。
- 決まったことを、その日のうちに書面で送る。 続ける期間、課題、見る数、時間、単価。
- 続けない判断が出たら、引き継ぎに入る。 頼み込まない。引き継ぎ資料の残し方
動き方の要点は、「四で、区切りの一週間前に送る」ことです。区切りの当日に数と提案を出すと、依頼側は「持ち帰る」となり、判断が遅れ、その間の稼働が宙に浮きます。一週間前に送れば、区切りの打ち合わせは確認だけで済みます。
エラベルの見解
登録の相談で多いのは、「区切りで『続けますか』と聞いたら、『考えます』と言われて、そのまま連絡が来ない」という話です。数も次の提案も無く、依頼側に判断の材料が無い状態で「続けますか」と聞いている。依頼側は、続ける理由が思い浮かばず、考えることにして、忙しさの中で忘れます。頼み方の問題ではなく、材料の問題です。
見ていて差がつくのは、「区切りの前に、依頼側の側に続ける理由を置いているか」です。数が変わり、次の課題が見え、型が残り、稼働が読め、範囲が守られている。この状態で区切りを迎えると、依頼側は「続けない理由が無い」となります。エラベルの登録でも、一件目が長く続いている人は、区切りのたびにこの五つを整えていて、依頼側から「次もお願いします」と先に言われています。
続かなくなる兆候と直し方
案件が続かなくなる前には、兆候があります。気づいた時点で直します。
| 兆候 | 意味 | 直し方 |
|---|---|---|
| 報告に返事が来なくなった | 読まれていない。関心が下がっている | 報告を短くし、翌朝に動くものを目立たせる。週次の確認で聞く |
| 判断待ちが溜まり始めた | 依頼側の優先順位が下がっている | 期限付きで判断を求める。溜まった理由を区切りで話す |
| 数が動かない週が続く | 仕組みの側か分担の側で止まっている | 週次で見て、二週目に仕組みを直す。分担が原因なら数で示す |
| 範囲外の依頼が増えた | 「便利な人」になりつつある。本命が見えていない | 区切りに送る。提案の一枚で本命を示す |
| 依頼側の採用の数が減った | 採用そのものが縮小している | 区切りで確認。縮小なら、稼働を減らすか、型を残して終える |
| 担当が変わった | 前提が引き継がれていない | 新しい担当に、型と現状の一枚を渡し、初回打ち合わせをやり直す |
| 単価の話が出ない | 稼働の対価として見られている | 数で示した成果の直後に、こちらから |
| 自分の稼働が乱れている | 枠が守れていない。依頼側に読めなくなっている | 枠を戻す。減るなら先に伝える |
兆候の要点は、「担当が変わったとき」に気づかずに続けることが多い点です。新しい担当は、前提を知らず、副業の人を「何をしている人か分からない」と見ます。初回打ち合わせをやり直し、型と現状を渡すと、続きます。初回打ち合わせの進め方を参照してください。
続けないほうがよい場合
続けることが常に正しいわけではありません。続けないほうがよい場合を整理します。
| 場合 | 理由 | 動き方 |
|---|---|---|
| 数が変わらず、原因が範囲の外で、依頼側が動かない | 続けても変わらない。自分の評価も下がる | 区切りで、型と未完了を渡して終える。関係は保つ |
| 範囲が広がり続け、書面に戻しても止まらない | 時間と単価が守れない | 範囲の変更か終了を、区切りで話す |
| 支払いが遅れ続ける | 信頼の問題。未払いのときの対応 | 改善が無ければ終える |
| 本業や家庭との両立が崩れた | 副業は本業と家庭の上に乗るもの | 稼働を減らすか、区切りで終える。本業と両立する時間の作り方 |
| 依頼側の採用が終わった | 業務が無い | 型を残して終える。次の採用のときに声がかかる形に |
| 依頼側との関係が対等でなくなった | 頼まれれば何でも、になっている | 一度終えて、条件を決め直して再開する道もある |
場合の要点は、「終えることも、関係を保つ選択」ということです。無理に続けて評価を下げるより、型を残して区切りで終えたほうが、次の採用や紹介につながります。
継続と単価の関係
続けてもらうことと、単価を上げることは、同じ区切りで扱います。関係を整理します。
| 区切り | 単価の扱い | 根拠 |
|---|---|---|
| 一件目の一回目の区切り | 据え置きが多い。型を身につけた期間 | 数が変わり始めたところ |
| 二回目以降の区切り | 数で示した成果の直後に、上げる相談 | 開始時点からの変化。残した型 |
| 範囲を広げるとき | 業務ごとに単価を出す。月額に吸収しない | 二つ目の業務の時間と型 |
| 稼働を減らすとき | 時間あたりの単価は下げない。時間だけ減らす | 型が残っているので、時間あたりの価値は変わらない |
| 依頼側の予算が縮んだとき | 範囲を狭くして単価を保つ。単価を下げて範囲を保たない | 単価を下げると次に上げにくい |
関係の要点は、「単価の話は、成果を数で示した直後にする」ことです。区切りで数を示さずに単価の話をすると、稼働の対価として見られ、上げにくい。数を示してから話せば、成果の対価として見られます。値上げのタイミングを参照してください。
エラベルの見解
担当する側として登録した人の話を聞くと、一件目が一年以上続いている人は、「続けてほしい」と頼んだことがありません。区切りのたびに数と次の提案と型を出し、依頼側が「次もお願いします」と言う。単価も、数を示した直後に相談し、上がっています。頼まないことで、対等な関係が保たれ、条件を話せる。頼む人は、立場が弱くなり、条件を依頼側に決められます。
依頼側から見ると、続ける理由が自分の側にある副業の人は、「頼んでいる」というより「一緒にやっている」感覚になります。エラベルは、範囲と時間を書いた登録に、条件が合う案件のときだけご連絡する窓口ですが、一件目が長く続く人は、この五つを区切りのたびに整えています。継続は、頼んで得るものではなく、依頼側の側に理由が生まれた結果です。
まとめ
- 続けてもらうには頼むのではなく、依頼側の側に「続ける理由」が生まれている状態を作る
- 理由は数で示せる成果・次の課題の提案・依頼側が回せる型・稼働が読める安定・範囲を守る信頼の五つ
- 区切りでは二週間前に数をまとめ、次の一つを提案し、型を渡し、一週間前に送り、決めてほしいことを最初に言い、単価を同じ場で、書面で確定
- 兆候は返事が来ない・判断待ちが溜まる・数が動かない・範囲外が増える・採用が縮む・担当が変わる・単価の話が出ない・稼働が乱れる
- 続けないほうがよい場合もある。型を残して終えることも、関係を保つ選択
- 単価は数で示した直後に。範囲を広げるときは業務ごと。減らすときは時間だけ減らす
よくある質問
区切りで、依頼側から「来月は予算が厳しい」と言われました
単価を下げるのではなく、範囲を狭くして単価を保つ形を提案します。「では来月は、一次返信だけに絞って、時間を半分にしましょう」。単価を下げると、予算が戻っても上げにくくなります。範囲を狭くすれば、予算が戻ったときに範囲を戻すだけで済みます。予算が厳しい理由が採用の縮小なら、型を残して一度終え、次の採用のときに再開する道もあります。頼み込んで続けるより、条件を保って区切るほうが、次につながります。
担当が変わってから、続ける話が出なくなりました
新しい担当は、前提を知りません。副業の人が何をしていて、何が変わったかを知らないまま、区切りを迎えています。担当が変わった時点で、型と現状の一枚と区切りの数を渡し、初回打ち合わせをやり直します。「前の担当の方と、こういう形で進めていました。いまの数はこうです。続けるかどうかを、〇日までにご判断ください」。判断する人が変わっていなければ、判断する人にも同じものを送ります。担当の交代は、続かなくなる最大の兆候の一つなので、気づいたらすぐ動きます。
続けてもらえていますが、単価が一年間変わっていません
区切りのたびに単価の話をしていないと、据え置きが続きます。次の区切りで、開始時点からの数の変化と、残した型の一覧を並べ、「成果に対して、時間あたりの単価を見直させてください」と、数で示した直後に相談します。上がらない場合は、範囲を狭くして時間あたりを上げる形か、二つ目の業務を業務ごとの単価で足す形を提案します。一年間据え置きなら、別の依頼側の案件を一つ持って、相場の感覚を持ち直すことも、対等な立場を保つ方法です。複数案件の掛け持ちを参照してください。