人事副業 / 案件獲得

人事3年目からできること|「型に沿う」から「型を直す・作る」へ範囲を広げ、「一つの業務で数と変化を語れる」状態で、作業ではなく設計の案件を受け始める

公開 2026-09-14

人事になって三年。本業では、採用の一通りを回せるようになった。スカウトの型を自分で直したこともある。副業を始めるか、始めているなら範囲を広げるかを考えているが、三年目で何が変わるのか、何を売れるようになるのか、単価はどう変わるのかが分からない。結論を先に書くと、三年目は、「型に沿う」から「型を直す・作る」へ、範囲を広げられる時期です。一つの業務で「数」と「変化」(何をしたら何がどう変わったか)を語れる状態になっていれば、作業の案件ではなく、設計の案件(型の作成、対象の設計、運用の立ち上げ)を受け始められます。単価の根拠も、作業の時間から、型と変化の価値に変わります。ただし、三年目でも「型に沿っただけ」の三年なら、範囲は一年目と変わりません。年数ではなく、経験の状態で決まります。一年目の土台は人事1年目でもできることに、経験が浅いときの案件は経験が浅くても受けられる案件にまとめています。

三年目で変わる構造

三年目に、副業の範囲と単価が変わる(または変わらない)のは、次の構造で起きます。

構造起きていること
型を直した経験がある本業で、型の効かない箇所を見つけ、直し、結果が変わった経験。設計の案件の根拠になる
一つの業務で数と変化を語れる「三年で〇〇通送り、一段落目の型を変えて返信率が上がった」のように、数と変化がある
「なぜそうするか」が言える型の理由を説明できる。依頼側の型が違っても、理由から設計できる
型に沿っただけの三年先輩の型に沿って三年送ったが、直したことも、理由を考えたことも無い。範囲は一年目と同じ
年数で単価を上げようとする「三年目だから」で単価を上げても、根拠が無い。根拠は型と変化
全部を売ろうとする三年で複数の業務を経験し、全部を書いて、一つも具体的でない
本業で手一杯三年目は本業で任される範囲が広がり、固定できる時間が減る

構造の大半は、「年数ではなく、経験の状態」で決まることです。三年目でも、型を直した経験があるかどうかで、売れるものが変わります。

三年目の経験の四つの状態

三年目の経験を、四つの状態に分けます。自分がどこにいるかで、売れる範囲が決まります。

状態内容売れる範囲
型に沿った三年先輩の型に沿って動いた。直していない。理由を考えていない作業(型に沿った送信、一次対応、調整、記録)。一年目と同じ
型を直した経験がある型の効かない箇所を見つけ、一箇所直し、結果を見た作業+型の改善の提案。「この型のここを直すと効く」が言える
型を作った経験がある新しい役割や媒体で、文面の型と対象の基準を一から作り、運用に乗せた設計(型の作成、対象の設計、運用の立ち上げ)
型を作り、人に渡した経験がある作った型を後輩や他の担当者に渡し、回るようにした。マニュアルや手順を書いた設計+仕組み化(型の文書化、担当者の育成の補助、運用の設計)

状態の要点は、「自分がどこにいるかを正直に見る」ことです。三年目で「型を作った」と言えるかは、実際に一から作った経験があるかで決まります。無ければ、二つ目の状態から範囲を広げます。

三年目から受けられる業務

型を直した・作った経験がある三年目が、受けられるようになる業務です。

業務内容一年目との違い
文面の型の作成役割の要件から、件名・一段落目・役割の説明・次の一歩の型を作る型に沿うのではなく、型を作る
対象の基準の設計「外せない一つ」と「経歴の特徴」を、役割から設計する基準に沿うのではなく、基準を作る
スカウト運用の立ち上げ新しい役割や媒体で、型・基準・手順・記録を作り、最初の一か月を回す運用を作る
返信率の改善の提案と実施記録から効いていない箇所を見つけ、一箇所ずつ直す作業ではなく検証と改善
求人票の設計要件の聞き取りから、求人票の構成と表現を設計する初稿を書くのではなく、設計する
面接の設計役割の要件から、質問と評価の表を設計する準備ではなく設計
採用の記録と指標の設計送信ログ、CRM、指標の表を設計し、依頼側に運用を渡す入力ではなく設計
依頼側の担当者への型の引き渡し作った型を、依頼側の社内の人が回せる形で渡す自分が回すのではなく、渡す

業務の要点は、「作る」「設計する」「渡す」の三つの動詞です。一年目の「沿う」「動く」「入力する」から、動詞が変わります。動詞が変わると、案件の名前も、単価の根拠も変わります。ただし、合否、条件、内定の判断は、三年目でも外部からは受けません。

範囲の広げ方

三年目で、副業の範囲を「型に沿う」から「型を作る」に広げるときの、広げ方です。一度に広げず、案件ごとに一段ずつです。

範囲見せ方の例
型に沿う+改善の提案「御社の型に沿って送信し、月次で効いていない箇所を一つ提案します」
型の改善の実施「御社の型を、記録に基づいて一箇所ずつ直します。検証の設計を含みます」
型の作成「新しい役割の文面の型と対象の基準を、要件の聞き取りから作ります」
運用の立ち上げ「型・基準・手順・記録を作り、最初の一か月を回し、二か月目に御社の担当者に渡します」
仕組み化「運用のマニュアルと、担当者が回せる手順を作ります」

広げ方の要点は、「一段ずつ、案件ごとに」です。三年目で三段目から始めようとすると、依頼側は「本当に作れるのか」を実績で見ます。実績が無ければ、一段目から。一段目の実績で二段目、二段目の実績で三段目です。三件で三段目まで行けます。

エラベルの見解

登録の相談で、三年目の方から「三年目なので、そろそろ設計の案件を」という声を聞きます。話を聞くと、型を直した経験も、作った経験も無く、三年間、先輩の型に沿って送っていた方もいます。その場合、売れるのは作業で、一年目と同じです。逆に、二年目で新しい媒体を任され、型を一から作って回した方は、二年目でも設計の案件が受けられました。年数ではなく、型を作った経験の有無でした。

見ていて差がつくのは、「変化を語れるか」です。「三年間スカウトをやっていました」と言う人と、「三年目に一段落目の型を経歴の一点に触れる形に変えたら、返信率が上がり、面談に至る層が変わりました」と言う人がいます。後者は、設計の案件で頼まれます。変化は、数字が無くても、「何をしたら何がどう変わったか」で語れます。

エラベルでは、経験を年数ではなく「型を直した・作った経験」で書いていただくと、合う案件が変わります。作業の案件と設計の案件で、依頼側の期待が違うからです。

単価の根拠の作り方

三年目で、単価の根拠を「作業の時間」から「型と変化の価値」に変える方法です。金額は案件によるので書きませんが、根拠の作り方を示します。

根拠一年目三年目
時間作業の時間×時給設計の時間×時給。設計は作業より一時間あたりの価値が高いが、根拠は要る
無い「この型を持っている」。型があれば、依頼側は一から作る時間を省ける
変化無い「この型で、返信率がこう変わった」。変化があれば、依頼側は結果を期待できる
引き渡し無い「型を御社の担当者に渡し、自分がいなくても回る」。依頼側の長期の価値
実績の数一件複数の案件、複数の役割。「三つの役割で型を作った」

根拠の要点は、「型と変化を言葉にする」ことです。年数を根拠にすると、依頼側は「三年で何ができるのか」と聞きます。型と変化を根拠にすれば、依頼側は「この人に頼めば、これが手に入る」と分かります。単価の決め方は最初の1件の価格の決め方に、上げるタイミングは値上げを申し出るタイミングに書いています。

三年目で気をつけること

三年目で範囲を広げるときに、気をつけることです。

気をつけること内容
本業の時間が減る三年目は本業で任される範囲が広がる。固定できる時間を見直す。週何時間から受けられるか
全部を売らない三年で複数の業務を経験しても、売るのは「型を作った一つ」から。二つ目は一件目の後
「決めたく」なる型を作れるようになると、合否や条件も「自分が決めたほうが早い」と思う。外部の立場では決めない。向いていない人
本業の型を持ち出さない本業で作った型は本業の資産。副業では、依頼側の要件から新しく作る。本業の文面や候補者の情報を使わない。線は専門家に
利益相反三年目は本業の業界に詳しくなり、同業の案件が来やすい。競合と候補者の重なりを見る。本業と利益相反になる案件
型を渡す前提で受ける設計の案件は、自分が回し続けるのではなく、依頼側に渡して終わる形に。渡さないと、案件が自分に依存し、時間が固定できなくなる
範囲外の依頼が増える設計ができると分かると、依頼側は「これも」と足す。範囲を書面にし、戻す・足す・断るを選ぶ。範囲外の依頼が増えたとき

気をつけることの要点は、「本業の型を持ち出さない」ことです。三年目で本業の型を作った人ほど、副業でその型をそのまま使いたくなります。本業で作った文面や基準は本業の資産で、持ち出しは規定と秘密保持に触れることがあります。副業では、依頼側の要件から、新しく作ります。作り方(考え方)は自分のものですが、作ったもの(本業の文面)は本業のものです。線の引き方は、専門家に確認してください。

五年目に向けて積むこと

三年目から、五年目に向けて積んでおくと、副業の範囲がさらに広がることです。

積むこと内容五年目の範囲
複数の役割で型を作る職種の違う役割で、型と基準を作る「役割を問わず型を作れる」
複数の媒体で運用する媒体ごとの違いを知る。仕様は公式の案内で確認「媒体の選び方と組み合わせ」の案件
型を人に渡す後輩や他の担当者に型を渡し、回るようにする担当者の育成、マニュアルの作成
採用の全体を見るスカウトだけでなく、公募、紹介、面接、内定後まで、歩留まりを見る採用の全体の設計
変化を記録する何をしたら何が変わったかを、案件ごとに残す実績の一覧。ポートフォリオの作り方
依頼側の声を残す案件の終了時に、一言の評価をもらう次の案件の面談で使える

積むことの要点は、「型を人に渡す」ことです。自分が回せることと、人が回せる形にすることは違います。後者ができると、副業の範囲は「運用」から「仕組み化」に広がり、自分の時間に依存しない案件が受けられます。

エラベルの見解

担当する側として登録した人の中で、三年目から設計の案件を受けて続いている人は、「型を渡して終わる」形で受けています。自分が回し続ける形だと、案件が増えるほど時間が固定できなくなり、本業と両立できなくなります。型を作り、依頼側の担当者に渡し、二か月目に手を離す。それで次の案件を受けられます。

三年目は、副業の形が「作業を売る」から「型を売る」に変わる時期です。変わらないなら、三年間で型を直した・作った経験が無いか、経験があっても言葉にしていないかのどちらかです。前者なら本業で型を作る機会を探し、後者なら数と変化を書き出します。

エラベルでは、範囲を「型に沿う」「型を直す」「型を作る」「型を渡す」で書いていただけます。三年目の方は、どこまで書けるかを正直に見ていただくと、合う案件が決まります。

まとめ

よくある質問

三年目ですが、型を作った経験がありません。設計の案件は無理ですか

今は、作業+改善の提案の範囲から始めます。一件目で「御社の型の効いていない箇所を一つ提案する」を範囲に入れ、提案が通って結果が出れば、「型を直した経験」になります。二件目で改善の実施、三件目で型の作成、と一段ずつ広げます。並行して、本業で新しい役割や媒体を任される機会があれば、型を一から作る経験を取りに行きます。年数ではなく、経験の状態で決まるので、三年目からでも積めます。

三年目で本業が忙しく、副業の時間が取れません

三年目は本業で任される範囲が広がり、固定できる時間が減ることが多い。無理に受けず、時間が固定できる範囲で、設計の案件(型を作って渡す、期間が短い)を選びます。設計の案件は、作業の案件より時間あたりの価値が高く、短い期間で終わるので、時間が少なくても受けられます。それでも週に三時間の固定が難しいなら、今は待ち、型を直した・作った経験を本業で積んでおきます。週何時間から受けられるかに書いています。

本業で作った文面の型を、副業でそのまま使ってよいですか

勧めません。本業で作った文面や基準は、本業の会社の資産で、持ち出しは規定と秘密保持に触れることがあります。副業で使えるのは、「型の作り方」(考え方、手順、構成の考え方)で、「作った型そのもの」(本業の文面、対象の基準の具体、候補者の情報)ではありません。副業では、依頼側の要件から、新しく作ります。どこまでが持ち出しにあたるかの線は、本業の規定と法令によるので、専門家に確認してください。本業と利益相反になる案件にも書いています。