人事副業 / 採用代行案件のプロジェクト管理
採用代行案件のプロジェクト管理の副業の実務|1案件の流れ
採用代行案件のプロジェクト管理を副業で初めて受けるとき、見えにくいのは「担当者に指示せずに、どうやって全体を動かすか」と「止まっている箇所を誰にどう返すか」です。募集文には「採用プロジェクトのPM」とだけあり、実際には、担当者への指示を求められ、判断を代わりに求められ、候補者の情報が何か所にも散らばり、報告が揃わないまま週次の会議が回ります。順番と線を知っていれば、契約前に決めておけます。結論を先に書くと、1案件は「契約前→設計と立ち上げ→週次の運用→是正→区切り→引き継ぎと解散」の六つの段階で進み、契約前に範囲と目的と期限と人数と経路と担当者の選定と契約が会社であることと工程ごとの判断する人と期限と情報の置き場と報告の相手と曜日と指揮命令しないことと区切りの時期を決め、工程と役割と情報の流れの一枚と手順と型を作って担当者ごとに範囲と手順を合意し、週次で数字を回収して止まっている箇所を型・時間・判断待ちに分けて一枚で報告し、是正は分類に沿って直して交代の判断は会社に置き、区切りで目的に対する進みと経路ごとの効きと範囲の見直しを出して会社が次を決め、記録と型を残して担当者の引き継ぎを整え候補者情報を一本化して解散します。案件の型と管理できる範囲は採用代行案件のプロジェクト管理の副業案件に書いていますので、ここでは「1案件の流れ」に絞ります。
契約前:決めておくこと
プロジェクト管理は、「全体を見る人」という言葉で範囲が膨らみ、指揮命令と判断の代行に引き込まれやすい仕事です。契約前に、線と役割を決めます。
| 決めること | 確かめる中身 | 決めていないと起きること |
|---|---|---|
| 範囲 | 設計と立ち上げだけか、週次の運用の管理までか、是正と区切りまでか、引き継ぎと解散までか | 「担当者への指示も」「面接も」が足される |
| 目的と期限と人数と経路 | 何人を、いつまでに、どの職種を、どの経路で。予算の枠。会社が決める | 目的が「採りたい」のまま |
| 担当者の選定と契約は会社 | 社内と外部の担当者の選定、契約、報酬、評価、交代は会社(窓口を使うならその窓口と会社) | 自分が担当者を評価する形になる |
| 工程ごとの判断する人と期限 | 書類の合否、面接の合否、条件、内定、経路の変更を、誰が何日以内に決めるか | 判断待ちで止まり、自分が代わりに判断する |
| 情報の置き場 | 候補者の情報を置く場所を一つに(採用管理システムか会社の共有の仕組み)。担当者ごとの手元の記録を作らない。自分の端末にも置かない | 情報が散らばり、連絡の重複と漏れ |
| 報告の相手と曜日 | 週次の報告を誰に、何曜日に、一枚で | 報告が揃わない |
| 指揮命令しないこと | 外部の担当者には、範囲と手順と報告の形を合意し、依頼は会社が契約に沿って行う | 契約の形に関わる論点。個別の判断は専門家にご確認ください |
| 区切りの時期 | 三か月ごとか、目的の達成か期限で。次を決めるのは会社 | だらだら続く |
| 評価 | 工程が止まらず回ったか、報告が毎週出たか、判断待ちが減ったか。採用の人数ではない | 人数で評価される |
止まりやすいのは、「まず来週の定例から出てほしい」で始めるときです。工程と役割と情報の流れが無い定例は、報告が揃わず、止まっている箇所も見えません。範囲の決め方は業務範囲の決め方に、見積もりの出し方は見積もりの出し方に書いています。
設計と立ち上げ:工程と役割と情報の流れの一枚、手順と型、担当者ごとの合意、報告の型
| 作るもの | 中身 | 落とし穴 |
|---|---|---|
| 工程と役割の一枚 | 要件→募集→スカウト→書類→日程→面接→内定→入社の工程ごとに、誰が(社内か外部か)、どこまで、判断する人と期限 | 工程が抜ける。判断する人が空欄 |
| 情報の流れ | 候補者の情報が、どの工程で、どこに置かれ、誰が見て、次の工程にどう渡るか。置き場は一つ | 担当者ごとに記録がある |
| 手順と型 | 工程ごとの手順(スカウトの検索と文面の承認、書類の基準、日程の型、面接の記録の型)。既存の型があれば使う | 型が無く、担当者ごとに違う |
| 担当者ごとの範囲と手順の合意 | 社内と外部の担当者それぞれと、範囲、手順、報告の形、連絡の窓口(自分一人)を合意。書面に | 指示の形で伝える。合意の書面が無い |
| 週次の報告の型 | 工程ごとの数(母集団、書類、面接、内定、承諾、辞退)、止まっている工程と理由(型・時間・判断待ち)、次に直すこと一つ。一枚 | 長い報告。形が毎週変わる |
| 立ち上げの場 | 会社と担当者が集まり、一枚と型と報告の形を共有する場。会社の責任者が話す | 自分が仕切って「指示」に見える |
止まりやすいのは、担当者との合意を「口頭で」済ませることです。範囲と手順と報告の形は、書面にして担当者と会社の両方に渡します。合意の型はチームで動くときの分担に、報告の型は報告の仕方に書いています。
エラベルの見解
担当する側から見ると、この仕事は「立ち上げの段階で、候補者の情報の置き場を一つに決められるか」で、その後の止まりの数が決まります。担当者ごとに手元の記録があると、同じ候補者に二人が連絡し、誰も連絡せず、面接官が候補者の情報を知らずに当日を迎えます。置き場を一つに決め、担当者の手元の記録を作らない合意を最初に取った案件では、止まりの半分は起きません。エラベルで担当者を選ぶ企業には、「立ち上げの最初に、候補者の情報の置き場を一つに決めます。担当者の方には、手元の記録を作らないことを合意していただきます」と、私たちから先に伝えています。受ける側がその場で使える判断としては、情報の流れの一枚に「置き場」の欄を作り、工程ごとに同じ場所が入っているかを確かめること。工程で置き場が変わる設計は、漏れる設計です。
週次の運用:数字の回収、止まっている箇所の分類、報告、相談の整理、範囲外の整理
| やること | 頻度の目安 | 落とし穴 |
|---|---|---|
| 数字の回収(工程ごとの数を、置き場から。担当者に「報告して」ではなく、置き場を見れば分かる形) | 週に一度、決めた曜日 | 担当者に報告の負担を課す |
| 止まっている箇所の分類(工程ごとに、止まっている数と日数。理由を型・時間・判断待ちの三つに) | 週に一度 | 担当者の名前で書く |
| 報告(一枚。数字、止まっている箇所と理由、次に直すこと一つ。会社の決めた相手に) | 週に一度 | 長い。結論が無い |
| 判断待ちの返し(判断する人に、期限と一緒に。「〇〇の判断が〇日止まっています」) | 出たとき | 自分が判断する |
| 担当者からの相談の整理(型の不明、範囲の重なり、情報の不足。会社に返すものと、手順で直すものに分ける) | 出たとき | 担当者に指示する |
| 範囲外の依頼の整理(会社からの「ついでに」、担当者への範囲外の依頼。範囲外として整理し、会社が誰に頼むかを決める) | 出たとき | 自分が受ける。担当者に振る |
止まりやすいのは、止まっている理由を担当者の名前で書くことです。「〇〇さんが遅い」ではなく、「書類の工程が型の不明で止まっている」と書きます。範囲外の扱いは範囲外の依頼が増えたときに書いています。
是正:型・時間・判断待ちに分けて直す、交代の判断は会社
| 理由 | 直し方 | 誰が |
|---|---|---|
| 型の問題(基準が無い、文面が無い、手順が曖昧) | 手順と型を直す、足す | 自分が案を出し、会社と担当者が合意 |
| 時間の問題(担当者の枠が無い、面接官の枠が無い) | 資源を足すか、範囲を絞るかを会社に決めてもらう | 会社 |
| 判断待ち(合否、条件、経路の変更が返っていない) | 判断する人に期限を返す。判断の型(迷う人の基準など)を足す | 会社 |
| 担当者の範囲の重なりや抜け | 一枚を直し、合意し直す | 自分が案、会社と担当者が合意 |
| それでも回らない | 事実(工程、日数、理由)を会社に出し、交代や体制の変更は会社が判断 | 会社(窓口を使うならその窓口と会社) |
止まりやすいのは、時間の問題を「担当者にもっと頑張ってもらう」で直そうとすることです。時間は資源の問題で、会社が決めます。
エラベルの見解
同じ料金・同じ体制でも、結果が分かれるのは、「判断待ちを、会社に期限付きで返し続けられるか」です。止まっている箇所の多くは、担当者ではなく、会社の判断待ちです。書類の合否、迷う候補者、条件の回答、経路の追加。ここを「担当者が遅い」と見た管理者は、担当者を責め、会社の判断待ちは残り、体制が回らないまま終わります。「今週の止まりの三分の二は、御社の判断待ちです。この三つを、いつまでに、誰が決めますか」と、期限付きで返し続けた管理者は、会社が自分の判断の遅れに気づき、判断の型(迷う人の基準)を作り、工程が回ります。会社に返すのは気が重いですが、外の管理者にしかできない仕事です。エラベルで長く続いている担当者は、週次の報告の最初の行に「判断待ちの数と、最も古い判断待ちの日数」を書いています。受ける側がその場で使える形としては、報告の型に「判断待ち」の欄を、止まっている理由の最初に置くことです。
区切り:目的に対する進み、経路ごとの効き、範囲の見直し、次を決めるのは会社
三か月ごとか、目的の達成か期限で、区切りの場を持ちます。
| 見ること | 読み方 | 次の判断(会社) |
|---|---|---|
| 目的に対する進み | 人数と期限に対して、どこまで来たか | 続けるか、目的を直すか |
| 経路ごとの効き | 経路ごとの母集団から内定までの進み方 | 経路の配分を変えるか |
| 工程ごとの止まりの推移 | 減ったか。減っていない工程の理由 | 型か資源か判断の期限か |
| 担当者ごとの範囲の見直し | 範囲の重なりと抜け、負荷の偏り | 範囲の変更、体制の変更 |
| 範囲外の依頼の記録 | 何が範囲外として出たか | 次の期間で範囲に入れるか、別に頼むか |
止まりやすいのは、区切りで自分が「次はこうすべき」と決めることです。材料を出し、決めるのは会社です。決める場の進行は提案のまとめ方の考え方と共通です。
引き継ぎと解散:記録と型、担当者の引き継ぎ、候補者情報の一本化
| やること | 中身 |
|---|---|
| 残すもの | 工程と役割と情報の流れの一枚、手順と型、担当者ごとの合意の書面、週次の報告の記録、区切りの記録、範囲外の依頼の記録 |
| 担当者の引き継ぎ | 各担当者の範囲と手順と進行中の候補者の状態を、次の窓口(社内の人事か次の管理者)に渡す形に整える。担当者の契約の終了は会社 |
| 候補者情報の一本化 | 置き場に全部が揃っているかを確かめ、担当者の手元に記録が残っていないことを合意に沿って確かめる。自分の手元にも残さない |
| 会社への最終報告 | 目的に対する結果、経路ごとの効き、工程ごとの止まりの推移、次の体制への提案(決めるのは会社) |
| 解散 | 担当者と会社に、終了と次の窓口を伝える。自分の権限を返す |
止まりやすいのは、解散を曖昧にして、担当者が自分に連絡を続けることです。終了と次の窓口を、会社から担当者に伝えてもらいます。引き継ぎの型は引き継ぎの仕方に書いています。
候補者情報の扱い
プロジェクト管理では、複数の担当者が扱う候補者の情報が、自分のところで集まります。置き場を一つに決め、担当者の手元の記録を作らない合意を取り、自分の端末にも置かず、報告には個人が特定される情報を書かず、工程ごとの数と止まりで書きます。担当者間で候補者の情報を渡すときは、置き場を通す形にし、メールやチャットで情報を回さない決まりにします。担当者の契約が終わるときに、その担当者の手元に情報が残っていないことを、会社が確かめる形にします。個別の判断は専門家にご確認ください。扱いの詳細は候補者の個人情報の扱いとセキュリティの基本に書いています。
稼働時間は何で決まるか
全体の時間は、「設計と立ち上げ(工程の数、担当者の数、合意の場)」「週次の運用(数字の回収と分類と報告。担当者の数と工程の数に比例)」「是正(出たとき)」「区切り(三か月ごと)」「引き継ぎと解散」の合計で決まります。担当者への指示と採用の判断と実務を含まないので、その分の稼働は乗りません。数字の回収を、担当者の報告ではなく置き場から取れる形にしておくと、週次の時間が短くなります。数値は案件ごとに違うので、立ち上げが終わった時点で以後の稼働を見直します。稼働の管理は稼働時間の管理に書いています。
まとめ
- 1案件は契約前→設計と立ち上げ→週次の運用→是正→区切り→引き継ぎと解散の六つの段階
- 契約前に範囲・目的と期限と人数と経路・担当者の選定と契約は会社・工程ごとの判断する人と期限・情報の置き場・報告の相手と曜日・指揮命令しない・区切りの時期・評価を決める。「来週の定例から」では始めない
- 設計は工程と役割と情報の流れの一枚(置き場は一つ)・手順と型・担当者ごとの範囲と手順の合意(書面)・週次の報告の型(一枚)
- 週次は置き場から数字を取り、止まりを「型・時間・判断待ち」に分け、判断待ちを最初に、担当者の名前で書かない
- 是正は型は手順を直す、時間は会社が資源を決める、判断待ちは期限を返す、交代は会社
- 区切りは進みと経路の効きと止まりの推移と範囲の見直しの材料を出し、次を決めるのは会社
- 解散は記録と型と引き継ぎを整え、候補者情報を一本化し、終了と次の窓口を会社から担当者に伝えてもらう
よくある質問
外部の担当者から「会社ではなく、あなたの指示で動きたい」と言われました
指示の形は取りません。「範囲と手順と報告の形を合意して、その中で動いてください。合意の外のことは、御社から契約に沿って依頼してもらいます。止まっている箇所は、私が見える形にして御社に返します」と伝えます。担当者にとっても、副業の管理者の指示で動く形は、契約の相手と指示の相手がずれ、責任の線が曖昧になります。個別の判断は専門家にご確認ください。
会社が、判断待ちを返しても決めてくれません
期限付きで返し続け、記録に残します。「〇〇の判断が〇日止まっています。この間に候補者が〇人辞退しました」と、判断の遅れと結果を事実で並べます。それでも決まらないなら、判断の型(迷う人の基準、条件の幅)を作って、判断の負担を下げる提案をします。決めないことも会社の判断で、自分が代わりに決めることはしません。区切りの場で、判断の遅れが目的に対する進みにどう影響したかを、材料として出します。
区切りで、会社が体制を大きく変えると決めました
会社の判断で、自分は引き継ぎを整えます。担当者の契約の変更や終了は会社(窓口を使うならその窓口と会社)が行い、自分は各担当者の範囲と進行中の候補者の状態を次の体制に渡す形にします。候補者の情報が置き場に揃っていることを確かめ、担当者の手元に残っていないことを会社が確かめる形にします。体制の変更の理由を担当者に説明するのは会社で、自分が担当者に「あなたの評価が」と話すことはしません。