採用代行 / 新規事業の立ち上げ期
新規事業の立ち上げ期の採用代行|最初に外注すべき業務はどれか
新規事業の立ち上げ期で、事業の責任者が採用まで手が回らず、既存の人事は既存の事業で手一杯、代行に頼りたい。ただ、何から出せばよいか。多くの会社は「まず候補者を探してほしい」と探す工程から出しますが、新規事業では、探す前に詰まっていることがあります。結論を先に書くと、新規事業の立ち上げ期に最初に出すべきは「事業の責任者の言葉を候補者に届ける工程」で、具体的にはスカウトの文面の作成、応募前の面談、連絡と日程調整です。次が「探す工程」、最後が「条件の伝達と内定の後の連絡」です。順番の理由は、新規事業では「候補者に事業が伝わらない」ことが最初の詰まりで、伝わらないまま探しても返信が来ず、来ても面接で離れるからです。社内に残す役割は新規事業の立ち上げ期の採用体制の作り方に、失敗の形は新規事業の立ち上げ期が採用代行で失敗するパターンに、急成長フェーズの順番は急成長フェーズの会社の採用代行にまとめています。
新規事業の立ち上げ期で、採用のどこが詰まるか
順番を決めるには、新規事業の採用がどこで詰まるかを先に見ます。実績のない事業の採用は、次のように詰まります。
| 工程 | 新規事業での現実 | 詰まったときの損失 |
|---|---|---|
| 要件を決める | 事業が固まっておらず、既存の求人票を流用しがち | 既存の事業に合う人が集まり、立ち上げに合う人が来ない |
| 候補者に事業を説明する | 実績も数字もなく、社内の言葉か既存の会社説明になる | 返信が来ない。面接で「何をやる事業か分からない」と離れる。損失が最も直接的 |
| 候補者を探す | 既存の会社の知名度は使えるが、新規事業には効かない | 探しても返信が来ない |
| 連絡、日程調整 | 事業の責任者の予定が取れず、遅れる | 候補者が他社に決まる |
| 一次面接 | 事業の責任者が会う必要があるが、時間がない | 面接が組めない |
| 条件を提示する | 新規事業の条件が既存の枠に合わない | 条件の説明でもめる |
| 内定の後の連絡 | 事業の見直しで、入社の時期や役割が変わる | 内定の後に辞退される |
この表で、新規事業の損失が最も直接的なのは「候補者に事業を説明する」工程です。探しても、事業が伝わらなければ返信が来ず、面接まで来ても離れます。既存の会社の知名度で応募が来る場合でも、新規事業の説明が弱いと、面接で「思っていたのと違う」となります。最初に出すのは、事業の責任者の言葉を候補者に届ける工程です。
最初に出す工程:責任者の言葉を候補者に届ける工程
なぜ最初か。新規事業の採用で最初に詰まるのは「伝わらない」ことで、これを解かずに探しても集まらないからです。事業の責任者は事業を語れますが、候補者に向けた文面と説明に落とす時間がありません。代行が責任者の言葉を聞き取り、候補者が自分の次の一歩として想像できる形に直すところから始めます。
代行に頼む内容。事業の責任者に「なぜこの事業を始めるのか」「最初の一年で何をやるのか」「入った人に何を任せるのか」を聞き取る時間を一度作り、それをスカウトの文面と応募前の面談の説明に落とす。応募前の面談(カジュアル面談)を代行が担い、責任者の言葉で事業を伝える。応募者への連絡、責任者の予定への面接の日程の調整、記録。
社内に残す判断。「なぜ始めるか」を語ること、要件の軸、一次面接で会うことは事業の責任者が持ちます。代行は責任者の言葉を伝える側で、言葉を作る側ではありません。責任者が語る時間を一度も取らずに代行に「説明をお願いします」と渡すと、既存の会社説明になります。
費用の見方。文面と説明の作成は成果物で受けられます。応募前の面談は回数で、連絡と日程調整は月の件数で稼働が決まります。契約の前に、「責任者の聞き取りを一回、文面を一式、面談を月に何回、連絡を月に何件」と決め、その稼働に見合う月額かを見ます。文面の型は事業開発向けスカウト文面の型に、カジュアル面談はカジュアル面談は代行に出せるかに、日程調整は面接の日程調整は代行に出せるかに書いています。
エラベルの見解
相談で最も多い思い込みは、「新規事業でも、既存の会社の知名度があるから、探せば集まる」というものです。実際には、既存の会社の知名度で応募は来ても、新規事業の説明が既存の会社説明のままだと、面接で「思っていた仕事と違う」「事業が見えない」と離れ、内定を出しても辞退されます。新規事業の採用で先に作るべきは、母集団ではなく、事業の責任者の言葉を候補者が読める形にした文面と説明です。それがあってから探すと、返信の質が変わり、面接で離れる人が減ります。
この順番で代行を選ぶと、見るべき点が決まります。契約の前の面談で「事業の責任者の方から、なぜこの事業を始めるのかを直接伺えますか」と聞いてくる担当者は、伝わらないことが最初の詰まりだと知っています。「要件をいただければ探します」から入る担当者は、既存の事業と同じ形で動き、新規事業の言葉を作れません。エラベルでは、依頼側が担当者の経歴を見て選ぶ仕組みなので、新規事業の立ち上げを支援してきた担当者に、責任者の言葉を候補者に届ける工程から入る形で頼めます。
次に出す工程:探す工程
なぜ次か。責任者の言葉が文面と説明になると、初めて「誰に届けるか」を決めて探せます。文面がないまま探すと、送る相手が決まっても返信が来ません。文面と説明ができてから、その言葉が響く層を探す工程を出します。
代行に頼む内容。要件の軸(決まっていないことを決めながら進める人、ゼロから作る人)に合う候補者を探す。スカウトの送信と追客。既存の会社の社員の紹介(リファラル)の仕組みを立ち上げる。新規事業に合う人が集まる場(イベント、コミュニティ)への参加。母集団の状況を職種ではなく「軸に合うか」で報告する。
社内に残す判断。要件の軸と、「この人に送ってよいか」の基準と、事業が固まるにつれて変わる職種と人数は、事業の責任者が週に一度更新します。代行に「新規事業に合う人を集めてほしい」と丸ごと渡すと、既存の事業の職種で集まります。
費用の見方。探す工程は媒体の費用と代行の稼働に分かれます。新規事業では、媒体より紹介とイベントの経路が効くことが多いので、経路ごとに稼働と結果を報告してもらいます。母集団は事業開発の母集団形成に、社員の紹介はリファラル採用の設計は代行に出せるかに、イベントは採用イベント・ミートアップは代行に出せるかに整理しています。
最後に出す工程:条件の伝達と内定の後の連絡
なぜ最後か。新規事業の条件は既存の枠に合わないことが多く、事業の見直しで入社の時期や役割が変わることもあり、この工程は「事業の節目と採用の関係」が決まってから出す必要があるからです。責任者の言葉と探す工程が回り、内定が出始める前に、条件の伝え方と見直しがあったときの伝え方を決めて、代行に出します。
代行に頼む内容。経営者が決めた条件を候補者に伝える面談、条件の質問への回答、内定の後の連絡、事業の節目と入社の時期の関係を候補者に伝える文面の作成と送付、入社の準備の手続きの案内。「役割が変わる可能性」を候補者に伝える文面は、責任者と代行で作ります。
社内に残す判断。条件そのものと、事業が見直されたときの採用の扱い(内定を出す時期、入社の時期、役割の変更)は、経営者か担当役員が決めます。代行は決まったことを候補者に伝え、候補者の反応を社内に戻します。
費用の見方。条件の面談は回数で、内定の後の連絡は人数で稼働が決まります。この工程は「内定の後に辞退されなかった」を成果として見ます。条件提示は条件提示・オファー面談は代行に出せるかに、内定の後の工程は内定者フォローは代行に出せるかに書いています。
エラベルの見解
外に出してよいのは、文面と説明の作成・応募前の面談・連絡・日程・探す・条件の伝達・内定の後の連絡までで、「なぜ始めるかを語ること」「要件の軸」「一次面接で会うこと」「条件を決めること」「事業の節目の判断」は社内に残します。新規事業の立ち上げ期は、責任者の時間が最も取れない時期なので、語ることも会うことも代行に出したくなりますが、候補者は責任者の言葉と顔で事業を判断します。出すのは「語った言葉を届ける工程」で、「語ること」ではありません。
担当する側から見ると、新規事業の立ち上げ期でこの三つの工程を「一度に全部」で受けると、責任者の言葉を聞き取る前に探し始め、既存の会社説明で送り、返信が来ず、最初の月に「新規事業は集まらない」で終わります。責任者の言葉を先に聞き取って文面にし、それが響く層を探し、内定が出る前に節目の扱いを決める、と一つずつ進める形だと、責任者の時間は週に一度の短い枠で足り、担当者も工程ごとの成果を報告できます。エラベルでは、依頼側が担当者を選べるので、契約の前の面談で「まず責任者の方のお話を伺って、文面から作りましょう」と順番を提案してくる担当者を選べば、この形になります。
まとめ
- 新規事業の立ち上げ期に代行に出す順番は、一に責任者の言葉を候補者に届ける工程(文面・応募前の面談・連絡と日程)、二に探す工程、三に条件の伝達と内定の後の連絡
- 順番の理由は、新規事業で最初に詰まるのは「伝わらない」ことだから。伝わらないまま探しても返信が来ず、来ても面接で離れる
- 最初の工程では、責任者が「なぜ始めるか」を語る時間を一度作り、代行がそれを文面と説明に落とす。語ること自体は代行に出さない
- 探す工程は、要件の軸で探し、職種と人数は週に一度更新する。媒体より紹介とイベントの経路が効くことが多い
- 条件と内定の後の工程は、事業の節目と採用の関係を決めてから出す。役割が変わる可能性は候補者に最初から伝える
- 費用は、工程ごとに「聞き取り一回、文面一式、面談と連絡は件数、内定後は人数」で見る
よくある質問
既存の会社の知名度があるので、探せばすぐ集まると思っています。それでも文面から始めるべきですか
既存の知名度で応募は来ますが、新規事業の説明が既存の会社説明のままだと、面接で「思っていたのと違う」と離れ、内定を出しても辞退されます。集まった後に離れる形は、集まらない形より社内の時間を無駄にします。既存の知名度があるなら、探す工程は軽くて済むので、その分を文面と説明に先に使い、集まった人が離れない形を作ってから探すほうが、結果として速く決まります。母集団の考え方は事業開発の母集団形成に、文化の伝え方は企業文化を理解してもらう方法に書いています。
事業の責任者が、候補者向けに語る時間を取れません
一度だけ、短い時間で足ります。代行が「なぜ始めるのか」「最初の一年で何をやるのか」「入った人に何を任せるのか」の三つだけを聞き、それを文面と説明に落とします。責任者が語らないまま代行に説明を任せると、既存の会社説明になり、集まった人が面接で離れて、責任者の面接の時間が無駄になります。一度の聞き取りは、その後の責任者の時間を守るための投資です。人事が一人の会社の考え方が参考になり、人事が一人の会社の採用代行に、体制の作り方は新規事業の立ち上げ期の採用体制の作り方に整理しています。
新規事業が固まったら、出した工程を既存の人事に戻せますか
戻せます。そのために、契約の前に「終わるときに何を残してもらうか」を決めておきます。責任者の言葉を落とした文面と説明、要件の軸と更新の記録、探した経路ごとの結果、条件の伝え方と節目の扱いの文面です。これが残っていれば、既存の人事が引き継いで、既存の流れで回せます。「なぜ始めるか」の言葉は、事業が育った後も採用の説明に使えるので、残しておきます。引き継ぎの項目は採用代行を切り替えるときの引き継ぎ項目に、社内の担当者を育てる考え方は社内の採用担当を育てるに整理しています。