人事副業 / 両立・スキル
よくある質問|未経験でも受けられるか|人事の副業で「未経験」は一つではなく、「人事の肩書が無い」「採用に関わったことが無い」「型に沿った作業の経験は本業にある」で分かれる。依頼側が見るのは肩書ではなく、型に沿って正確に動いた経験
人事の副業に興味はあるが、人事部にいたことは無い。あるいは、人事にはいるが採用は担当していない。「未経験」の自分が受けられる案件があるのか、あっても相手にされないのではないか。結論を先に書くと、「未経験」は一つの状態ではなく、「人事の肩書が無い」「採用の工程に関わったことが無い」「型に沿った作業の経験は本業にある」の三つで分かれます。依頼側が見ているのは人事の肩書ではなく、「型に沿って正確に動いた経験があるか」「候補者や社外の人と連絡を取った経験があるか」です。肩書が無くても、本業で日程を調整し、外部の人と連絡を取り、記録を整えた経験があれば、それを工程の単位で示せば受けられる案件はあります。逆に、人事の肩書があっても、採用の工程に触れたことが無ければ、始める位置は肩書が無い人と近くなります。人事未経験の始め方は人事未経験でも受けられる仕事はあるかに、経験が浅い段階の案件の選び方は経験が浅くても受けられる案件に、一年目の考え方は人事1年目でもできることにまとめています。
「未経験」の三つの意味
「未経験」と一言で言っても、依頼側から見た位置は三つに分かれます。自分がどれかで、始め方が変わります。
| 未経験の意味 | 状態 | 依頼側から見た位置 |
|---|---|---|
| 一、人事の肩書が無い | 営業、総務、企画など、人事以外の職種。ただし本業で人と連絡を取り、日程を組み、記録を整える経験はある | 「人事」としては未経験だが、「工程」としては経験がある。工程で示せば受けられる |
| 二、人事にはいるが採用に関わっていない | 労務、制度、育成、給与など、人事の別の領域 | 人事の肩書はあるが、採用の工程は未経験。一と同じ位置に近い。社内の採用の担当者を見ていた分、流れは知っている |
| 三、人事も採用も経験があるが、副業は初めて | 本業で採用を担当している | 副業としては未経験だが、依頼側から見れば経験者。「未経験」と言う必要が無い |
三つの要点は、「一と二は、工程の経験で示す」ことです。人事の肩書の有無や、採用の担当の有無は、依頼側にとっては入口の情報で、実際に見ているのは「この人に日程調整を任せて、正確に回るか」「候補者への返信を任せて、失礼が無いか」です。工程の経験があれば、肩書が無くても任せられ、無ければ、肩書があっても任せられません。三の人は、副業の始め方から始めれば足ります。
依頼側が見ているもの
未経験の人を受けるかどうか、依頼側の担当者が見ているものを、担当者の側から並べます。
| 担当者が見ているもの | なぜ | 未経験でも示せるか |
|---|---|---|
| 型に沿って正確に動けるか | 依頼側の型(文面、手順、記録の形)に沿って、ずれずに動くことが、最初の工程の中心 | 示せる。本業で、決まった手順を正確に回した経験があれば |
| 社外の人と連絡を取った経験 | 候補者は社外の人。丁寧で、速く、誤りの無い連絡ができるか | 示せる。本業で顧客、取引先、外部の人と連絡を取った経験があれば |
| 日程を組んだ経験 | 複数の人の予定を合わせる作業は、採用の工程の多くを占める | 示せる。会議、来客、行事の日程を組んだ経験があれば |
| 記録を整えた経験 | 誰が見ても分かる形で記録を残せるか | 示せる。本業で議事録、進捗の表、顧客の記録を整えた経験があれば |
| 情報を外に出さない姿勢 | 候補者の情報を扱う。守秘の意識があるか | 示せる。本業で顧客や社内の情報を扱った経験と、その扱い方を言えれば |
| 採用の判断の経験 | 要件の設計、面接の評価、合否の判断 | 示せない。未経験の段階では、範囲に入れない |
見ているものの要点は、「六つのうち五つは、人事の肩書が無くても示せる」ことです。示せないのは採用の判断の経験だけで、それは未経験の段階では範囲に入れなければ済みます。依頼側の型に沿って、社外の人と連絡を取り、日程を組み、記録を整え、情報を守る。この五つを本業の経験から取り出して示せれば、未経験でも受けられる案件は見つかります。依頼側が担当者を見る軸は評価される副業人材の共通点に書いています。
エラベルの見解
相談で最も多い思い込みは、「人事の肩書が無いと、人事の副業は受けられない」というものです。実際には、登録の相談で「人事ではないので無理ですよね」と言う方に、本業でやっていることを工程の単位で聞くと、顧客との日程調整、外部の人への連絡、進捗の記録の整備といった、採用の工程と同じ動きが出てきます。それを「日程調整と一次対応の経験」として書けば、依頼側の型がある案件では、人事の肩書の有無は判断に入っていません。
見ていて差がつくのは、「人事の経験」で語るか、「工程の経験」で語るかです。「人事は未経験です」で始める人は、依頼側に「では何ができるのか」を聞かせることになります。「本業で顧客との日程調整と連絡を担当しており、その型で候補者の日程調整と一次対応ができます」で始める人は、依頼側が「それなら」と判断できます。エラベルでは、登録の際に人事の肩書ではなく、本業でやっている作業を工程の単位で聞き、それに合う範囲の案件を提示しています。人事の肩書は、登録の条件ではありません。
本業の経験から売れる作業を見つける
人事の肩書が無い人、採用に関わっていない人が、本業の経験から売れる作業を見つける手順です。
| 手順 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 一、本業の一週間の作業を書き出す | 何をしているかを、作業の単位で全部 | 顧客への連絡、会議の日程調整、議事録、進捗の表の更新、資料の作成、電話の応対 |
| 二、採用の工程に置き換える | それぞれが、採用のどの工程と同じ動きかを見る | 顧客への連絡→候補者への連絡。会議の日程調整→面接の日程調整。議事録→面接の記録。進捗の表→候補者の状況の管理 |
| 三、「型に沿って正確に」やっているものを選ぶ | 自分で設計したものではなく、決まった手順に沿って正確に回しているもの | 手順書のある顧客対応、決まった形式の議事録 |
| 四、数を数える | 一か月、一年で、その作業を何件やったか | 「月に〇件の日程調整」「年に〇本の議事録」 |
| 五、工程の言葉で一言にする | 「〇〇の経験が〇年」を、採用の工程の言葉で | 「日程調整と一次対応。本業で外部との調整を月に〇件、〇年」 |
見つける要点は、「二」の採用の工程への置き換えです。本業の作業を採用の言葉に置き換えると、自分の経験が採用の工程のどこに当たるかが見えます。置き換えられる作業が一つでもあれば、それが最初の範囲になります。棚卸しの仕方は何から手を付けるかに、範囲の一言の作り方は受ける範囲の決め方に整理しています。数を書くときは、本業の会社の情報にならない範囲(件数や年数の目安)にとどめます。
未経験の段階で受けられる工程と受けられない工程
未経験の段階で、範囲に入れてよい工程と、入れないほうがよい工程を分けます。
| 受けられる工程 | 条件 | 受けられない工程 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 候補者への一次返信 | 依頼側に返信の型がある | 文面の型の作成 | 型を作った経験が無い |
| 日程調整 | 依頼側に調整の手順がある | 要件の設計 | 採用の判断の経験が無い |
| 記録の入力と整備 | 依頼側に記録の形がある | 面接の評価 | 評価の経験が無く、依頼側の判断の領域 |
| 型に沿ったスカウトの送信 | 依頼側に文面の型と、送る相手の基準がある | 送る相手の基準の設計 | 基準を作った経験が無い |
| 面接の準備(日程、資料の送付、案内) | 依頼側に準備の手順がある | 面接官への助言 | 面接の経験が無い |
| 内定者への定期の連絡 | 依頼側に連絡の型がある | 条件の交渉 | 立場の外。経験に関わらず外部は受けない |
分ける要点は、「依頼側に型がある工程だけを受ける」ことです。未経験の段階で受けられるのは、依頼側の型に沿って正確に動く工程で、型を作る工程は、経験を積んでからです。依頼側に型が無い案件(人事の専任がいない会社など)は、型を作る力が要るので、未経験の段階では合いません。依頼側の型の有無で案件を選ぶ考え方はどんな会社から依頼が来るのかに書いています。
最初の一件の選び方
未経験の段階の最初の一件は、経験を作るための一件です。選び方に基準があります。
| 基準 | 内容 | なぜ |
|---|---|---|
| 依頼側に型がある | 文面、手順、記録の形が決まっている | 型に沿って動けば回る。型を作る場面が無い |
| 範囲が一つか二つの工程 | 「日程調整と一次対応」のように狭い | 広いと、経験の無い工程が混ざる |
| 依頼側の担当者が決まっている | 誰に聞けばよいかが明確 | 未経験の段階は、聞く場面が多い。聞く相手がいないと止まる |
| 期間が短い | 数か月で区切られている | 合わなければ短い期間で終えられる。合わなかったらやめられるか |
| 窓口を通している | 契約と請求の型があり、依頼側との間に窓口がいる | 未経験の段階で、契約や請求まで自分で整えるのは負担が重い。請求や契約は自分でやるのか |
| 単価より経験を優先する | 最初の一件は「型を覚える一件」 | 単価を上げるのは、経験ができてから。最初の1件の価格の決め方 |
選び方の要点は、「依頼側に型があり、担当者が決まっている案件」です。この二つがあれば、未経験でも、型に沿って動き、分からないことを担当者に聞きながら、一件を回せます。型が無く、担当者も曖昧な案件は、経験者でも難しく、未経験の段階では合いません。最初の一件の不安への備えは初案件で不安になりやすい点と備え方に、最初の数か月の進め方は案件の最初の時期の進め方に整理しています。
経験を作る順番
未経験から、受けられる範囲を広げていく順番です。一件ごとに、一つ足していきます。
| 段階 | 範囲 | 何が身につくか | 次に足せるもの |
|---|---|---|---|
| 一件目 | 型に沿った一次返信と日程調整 | 候補者との連絡の型、依頼側の運用に合わせる感覚、記録の習慣 | 型に沿ったスカウトの送信 |
| 二件目 | 一件目の範囲+型に沿った送信 | 媒体の操作、送信と返信の関係、送る相手の見方 | 文面の調整(型の範囲内で) |
| 三件目以降 | 送信と一次対応の全体 | 返信の傾向から、文面と相手の絞り方を直す判断 | 文面の型の作成、送る相手の基準の提案 |
| 型を作れる段階 | スカウトの運用の設計 | 依頼側に型が無い案件でも回せる | 求人票、面接の準備の型 |
順番の要点は、「一件ごとに一つ足す」ことです。一件目で複数の工程を受けると、経験の無い工程で止まり、一件目そのものが回らなくなります。一件目は狭く、回った実績で次の工程を足す。この繰り返しで、数件の後には、型を作れる段階に近づきます。範囲の広げ方は次の案件へ広げるに、実績の作り方は実績を積むに書いています。
エラベルの見解
担当する側から見ると、人事の肩書が無い状態から始めて続いている人は、「未経験」と名乗らず、本業の作業を工程の言葉にして、依頼側に型がある小さい案件から始めた人です。一件目を型に沿って正確に回し、二件目で工程を一つ足し、数件の後には、人事の肩書がある人と同じ範囲を受けています。止まった人は、「未経験だが何でもやります」と広く受け、経験の無い工程で止まった人です。
順番として、本業の作業を書き出し、採用の工程に置き換え、型に沿ってやっているものを数え、工程の言葉で一言にし、依頼側に型があって担当者が決まっている小さい案件を一件受け、一件ごとに工程を一つ足す。この順番で、「未経験」は始められない理由ではなく、始める位置を決める情報になります。エラベルでは、登録の際に人事の肩書ではなく本業の作業を工程の単位で聞き、依頼側に型がある案件と合わせて提示しています。肩書で選ぶ仕組みではなく、工程で合わせる仕組みです。
まとめ
- 「未経験」は人事の肩書が無い・採用に関わっていない・副業が初めての三つで分かれる。前の二つは工程の経験で示す
- 依頼側が見ているのは型に沿って動けるか・社外の人との連絡・日程の調整・記録・情報を守る姿勢。肩書が無くても示せる
- 本業の作業を書き出し、採用の工程に置き換え、型に沿ってやっているものを数え、工程の言葉で一言にする
- 受けられるのは依頼側に型がある工程。型を作る工程と、採用の判断は、経験を積んでから
- 最初の一件は型があり・範囲が狭く・担当者が決まっていて・期間が短く・窓口を通している案件。単価より経験
- 一件ごとに工程を一つ足す。数件の後には、型を作れる段階に近づく
よくある質問
本業が人事とも採用とも関係ない事務職です。それでも受けられますか
事務職の本業で、外部との連絡、日程の調整、記録の整備を日常的にやっているなら、それは採用の工程と同じ動きです。「日程調整と一次対応」を範囲にし、依頼側に型がある案件から始めれば、受けられる可能性があります。人事の知識は、依頼側の型と担当者から、一件目の中で覚えられます。事務の経験を工程の言葉に置き換える方法は人事未経験でも受けられる仕事はあるかに書いています。
未経験だと、単価は低くなりますか
未経験の段階で受けられる工程(一次対応、日程調整、型に沿った送信)は、型を作る工程より単価が低い傾向がありますが、それは未経験だからではなく、工程の性質によるものです。同じ工程なら、経験の長さで単価が大きく変わることは多くありません。最初の一件は単価より経験を優先し、工程を足していけば、単価も工程に応じて上がります。単価の決め方は最初の1件の価格の決め方に、相場の見方は人事の副業単価の相場に整理しています。
未経験なのに「何でもできます」と言ったほうが、案件は来ますか
来ても続きません。「何でも」と言って受けた案件は、経験の無い工程が混ざり、そこで止まり、依頼側の信頼を失います。「日程調整と一次対応ならできます。文面の作成と評価はまだ経験がありません」と、できることとできないことを分けて言うほうが、依頼側は「この人には何を頼めるか」が分かり、合う案件が来ます。範囲を正直に言うことが、未経験の段階で最も信頼される言い方です。安請け合いを避ける考え方は安請け合いを避けるに書いています。